Thursday, 28 March 2024

要するに

全国高校野球大会もたけなわ。地区予選で話題になったのは、岩手県大会の決勝戦に進みながら、大黒柱の本格派右腕投手を登板させなかった監督の采配だった。大船渡高校のエース、佐々木朗希投手 (17) は速球が武器で、最速163km/hをマークするなど、大谷翔平選手の高校時代の記録を凌ぐ、そんじょそこらの “逸材” を超えた “怪物” ぶりを発揮していた。国保陽平監督 (32) は佐々木君の将来を考え、違和感のある右肘を悪化させない配慮をしたという。結果は敗戦となり、甲子園行きの切符を逃した。賛否両論が渦巻いた。常識論か精神論か —— 。基本的に国保監督の決断は正しい。監督は筑波大学体育専門学群で学んでおり、医学的/科学的な判断ができる現代的な指導者なのだろう。反論の余地などない。それでも、10代の頃に野球をしていた私は精神論 (根性論) にも少し傾く。50年ほど昔だったら、「死ぬ気で投げてこい!」 「はい! 死ぬ覚悟です!」 の短いやり取りだけでマウンドに向かったと言える。「チームのための佐々木」 と 「佐々木のためのチーム」 という『大義』 は満たされたのか? 短いイニングを投げさせてもよかった。それには球数制限など明確な線引きが必要だろう。『大義』 にこだわる私は古い人間なんだな、要するに。  (SS)
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▽ その昔、幼なじみのYくんが、中学校のマドンナKちゃんとゴールインして、皆をびっくりさせたことがある。イケメンでもなく、パッとしない彼がどうして!? 何でも「驚くほど旨いピザの店があるんだけど、行かない?」がデートの始まりだったとのこと。「デートしてほしい」 とは切り出さず、Kちゃんが好きなイタリアンで、首尾よくマドンナを釣り上げたのだ。ものの本によると、依頼や誘いの内容が同じでも、伝え方次第で相手の返事は180度変わるそうだ。「一度、自分のお願いを忘れ、相手の頭の中を想像して、相手のメリットと 一致するお願いをつくる」と、相手の「ノー」を「イエス」に変えることができるとのこと。要するに「伝え方がすべて」なのだ。▽ 小型ヨットで米国西海岸から太平洋横断に挑戦した全盲のセーラー岩本光弘さんが4月19日 (日本時間20日)、ゴールの福島県いわき市小名浜港に到着した。「ブラインドセーリング」での無寄港太平洋横断は世界初とのこと。「死のうと思ったこともあるけれど、プラス思考に転じて生きていけば、素敵な人と出会えることもできる」。岩本さんにインタビューしたのは2008年のこと。あれから11年目にして、その夢を叶えた岩本さんに拍手喝采。要するに 「必要なのは、自分の人生を引き受ける覚悟」 だと思う。 (NS)
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sheau-ching-san.gif もう30年以上も日本語 (私の第二言語) を使って生活・仕事をしているのに、いまだに日本語が本当に難しい言語だと私は思っている。例えば、今回のトピック「要するに」という言葉は、タイミングや相手によって気をつけなきゃいけない言葉であると思う。ネットで調べてみたところ、「要するに」を使用するシチュエーションと5段階の失礼度が書かれている。自分が述べたことに対して使う場合:失礼度0~2。相手や他人が述べたことに対して使う場合:失礼度3~4。目上の人に対して使う場合:失礼度5。そして、"自己顕示欲が強い人"は会議の席などで「要するに」を頻繁に使うらしい。「要するに」をみんなの注目を集める魔法のワードとして使用されているよう=自分の意見は、その他の意見よりも一段優位にある。でも、そういう人は実際、根が寂しがり屋で幼いのかもしれませんと判断。そういえば、私は「要するに」の言葉を使ったことがないかも。。。。"失礼度"のことを考えると、 他の言葉を使ったほうが安心^.^。(S.C.C.N.)
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yoko 要するに、要約すると …。この言葉、夫に教えてあげたい。夫は話し好きだ。割と無口な私からすると、勝手にしゃべってくれるので、夫に出会ったころは「楽だな〜」と思っていた。無口な人と過ごしていると、だんまり〜が続いて間が持たなくなる。でも、夫としばらく一緒にいて気付いた。話が長い! まとまっていない!ので、話がどこに行くのか分からず、そのうちに彼が何が言いたいのか分からなくなってくる。自分の英語の理解力のなさが原因かな?と思ったけど、それだけではない。最近、彼の話が分からなくなると、こちらから要約して聞き返している。子供のころ、話をしていると、親から「要点を言いなさい」と言われていた。自分が親になってみて、気持ちが分かった。子供たちの話は、長くてオチがない。そして返答に困って、適当に相づちを打って終わりにしてしまう。コミュニケーション能力を高めるためには、毎日の会話が大切だそうだ。もっと意識して家族との会話を楽しんでいきたい。 (YA)
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reiko-san 今年も日本から父が遊びに来てくれている。朝ごはんは父が食べたいものを自分で用意したいとのことで、毎朝、近所の散歩が終わると自分で作っている。庭から採ってきたトマトやレモン、冷蔵庫に入っている野菜などを刻み、オリーブオイル、生姜、ニンニクなども加えてのスープ風野菜煮込み料理が定番。これに、あれば卵も一つ落として。毎回なかなか美味しそうである。でも、先日は、キッチンからいつもの匂いに混じって甘いバナナの香りも漂ってくるので、まさかと思って父に確認したら、腐りかけたバナナが1本あったので、それも加えたとのこと。ギョエーっとなりながら、子供の頃のことを思い出した。父はあの頃から、残り物をほぼ何でも鍋に入れてコトコト煮込んだ、名前の付けられない煮込み料理を作るのが好きだった。見るとギョッとするものが多かったが、味はなかなかだった。そして考えてみると、私も家にあるあり合わせの素材を使って、超自己流の料理をすることが結構ある。鍋一つでできる煮込み料理が特に出番が多い。夫は大体は食べてくれるが、時々、度を超えるらしく、「料理はあまり独創的になりすぎなくていいよ」 と呟かれる。父のような破天荒な料理は作らないと思っていたが、要するに、私も父の血をしっかりと受け継いでいるのだった。 (RN)
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suzuko-san 私は『チコちゃんに叱られる』 という番組が大好きで、過去の放送分をネットで見ている。つい最近見た番組で、「お医者さんが白衣を着ているのはなぜ」 という疑問をチコちゃんが投げかけると、回答者は 「清潔感を増すため」 とか、「医者として認知してもらうため」とか、「白衣を着ていないと看護士と間違えられるから」などの答えに、チコちゃんはお馴染みの「ぼおーっと生きてんじゃねえーよ!」で回答者を一喝。で、5歳なのに何でも知っているチコちゃんの説明によると・・・人類が始まって以来の職業であるお医者さんが白衣を着るようになったのは、19世紀半ば以降だそうで、それ以前の医者は、礼服にちなんで黒衣を着ていたという。それが電池、紫外線などの発見、蒸気機関車の飛躍的な進歩に伴い、科学者が医薬品などからの防御も兼ねて白衣を着るようになった。一方、医学界も19世紀半ばに病気の原因が病原体であることが発見され、飛躍的に進歩。医師も科学者であるという考えのもと、白衣を着るようになった、というのだ。要するに、正解は「イメージチェンジをしたかったから」。そうだったのか、お医者さんが白衣を着ているのは、イメチェンの成果だったのか・・・。それは勿論、私も知らなかった。要するに「チコちゃんに教えられた!」 (Belle)
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jinnno-san 南スダンから移民してきた知人 (いや、家に行ったし、奥さん知ってるし、友達?)がいる。当人いわく、米国には南スダン人が200人くらいしかいないとのこと(あやしい 笑)。この人が21世紀のモダン社会の人間とは思えないのだ!(笑)。南スダンという国は (すべて彼から聞いた話よ) このおじさんが生まれたときから、彼の南スダン一生涯、戦争中であったと。戦争以外の暮らしを知らないと。自分は酋長の息子であると。彼の自己紹介に特徴がある。自己紹介というよりは、物語? そして決まって同じ内容。「ナイル川を上流し、カイロを出てレバノンに渡り、そこからアメリカに来た。ナイル川は俺たちのフリーウェイだ。わっはっは」 (笑) と、実際には延々と続く。米国で市民権を取るとき、夫婦そろって誕生日が不明だったので、1968年1月1日と決めた、らしい (笑) (しかも2人とも! 笑) ということは、51歳のはずだが … ぜったい65歳は過ぎている。が、6人いる子供の一番下の子はまだ10歳 (笑)。時間の感覚があまりなく、彼には時間が“夜” “朝” しか通じない (笑)。ある日、待ち合わせ時間の9時45分が10時前なのか後なのか、理解できなかった (実話です 笑)。要するに、このおじさんと会話するの、ほんと ーーーー に苦労するんだよっ(笑)。 (りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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連日、記録的な猛暑が続いている日本に夏休みで滞在中です。日本の厳しい夏の暑さや熱中症対策のために様々な商品がテレビや雑誌で紹介されていたので、いくつか紹介します。商品 ① 霧吹きと扇風機の機能を備えた日傘 「ミストシャワー付 ファンブレラ」。傘の持ち手部分にペットボトルをセットし、ミストボタンを押すと傘上部より霧状の水が噴射されて涼しい空気を作り出すという。さらに、傘上部にはファンを備え、電源ボタンを押すとファンが回転するという優れもの。しかし、この商品に装着可能なペットボトルはなぜか 「南アルプス天然水」のみ。2リットルのペットボトルにも対応しているというけれど、それって重くない? 商品 ② 水に濡らして軽くしぼり、約5秒振るだけで、水が蒸発して冷たくなるタオル。とても気持ち良さそう。でも、使用している母が頻繁にタオルを振っているところを見ると、すぐにぬるくなってしまうようですね。商品 ③ USB充電式携帯扇風機。これも母が持っていました。どこでも使えて子供と外出する時も大活躍。その他、紹介しきれないほどの数の商品が出ているが、米国でここまでの暑さ対策の商品を目にすることはほとんどないのでは …。要するに、それほど日本の夏は暑すぎるということなのでしょう。 (SU)


(2019年8月16日号に掲載)