▽姪の一人は「ガングロ」高校生だった。金髪で、顔に塗るファンデーションは濃い褐色、目の周りと口は白塗り。大人からは眉をひそめられ、不良 (死語だな) の烙印を押されてしまう外見。悪ギャルのサブスタイルを楽しむ理由を聞いたら、驚くべき反応が返ってきた。第一印象が良くないのは知っているという。それが、電車やバスでお年寄りに席を譲ったりすると「うわっ! こいつメッチャ良いヤツなんだ!」みたいな感じで注目され、好感度がブチ上がって得するという。そのギャップが快感でヤメられないそうな。若いながら強 (したた) かな処世術を身に付けていた。▽母を連れて入った飲茶 (ヤムチャ) の人気店は混んでいた。「相席になります」と案内されたテーブルの先客は若いカップル。店員さんが 「ここ、よろしいですか」と尋ねたら「お断りします」と、まさかの返答! ええ〜っ! 普通OKだろ〜? 他の席が空くまで20分以上待たされた。客の自由だろうけど、好感持てないな〜。▽新幹線の座席を少し倒そうとして、後ろの若者に「いいですか?」と声をかけたら「自分は大柄なので、とても窮屈」と拒絶された。本人は悠然と倒しているのに。私は隣が空席なら、承諾を得てそれも倒す。2席を独占するつもりはないが、背もたれの隙間から後ろの乗客に見られるのがイヤなのだ。私の好感度も高くない。(SS)