ファッション

 

▽日本滞在中に観ていたTV番組が47都道府県の「カテゴリー別・最下位ランキング」を発表していた。「流行鈍感 No.1」の不名誉な栄冠が与えられたのは、私の故郷である福島県 (調査方法は知らず)。長期米国生活者には、県民性がどうの、各県の優劣がどうの——なんてのは重箱の隅を突つくナンセンスとしか思えないが、最悪のファッションセンスに福島が選ばれてしまい、さすがにショックを隠せなかった。▽若い頃の自分はブランドに全く興味がなく、流行オンチを地で行く、野暮天を絵に描いたような青年だった。それが還暦を過ぎ、老年世代の仲間入りをしてからは、オシャレは Quality of Life の重大要素と思えるようになった。自分にどれだけ余生が残されているのだろうか? 計測できない「寿命のマジックナンバー」を恐れず、可能な限りファッションセンスにこだわって死を迎えたい——そう考えている。▽大層なことを言っても、私は今でも黒/紺系統に身を包むくらいで、流行オンチに変わりはない。誰の言葉か忘れたが、ファッションとは人間の本質を露出する覚悟を伴う勇気ある行動らしい。シンプルな服装でも自己の特質を表出できたなら、それこそが見事なオシャレ。三島由紀夫氏が生前に「私らしさのファッションは10年前の流行を着ること」と言っていたが、なるほど・・妙な説得力があった。 (SS)
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▽黒いタートルネックとジーンズ。アップルの創始者、スティーブ・ジョブズはいつも同じ服を着ていた。「服を選ぶための時間を、仕事に使いたい」というのがその理由らしい。ジョブズだけでなく、オバマ元大統領、マーク・ザッカーバーグ、経営コンサルタントの大前研一さんも毎日同じ服を着ているとのこと。作家の向田邦子さんは、「同じ服」を「色違い」で、店から在庫がなくなるくらい大量に購入していたという。▽日本に里帰りする度に、街の人たちのおしゃれな服装に驚かされる。それに対してアメリカのファッションは、テキトーだ。流行という概念がなく、安くて良ければそれでOK。自分さえ気に入っていればよく、他人と違うことがむしろ良いとされる。▽私の定番は、ジーパンとTシャツ。かつてはさまざまな服を購入し、クローゼットに溜め込んでいた。痩せたら再びその服を着ることを夢見ていたが、購入した服は長い間、そのままの状態で眠っている。リモートワークが主流になってからは、ヨガウェアが私の定番となった。動きやすく、リラックスでき、そのまま散歩やジム、買い物にも行くことができる。もともと面倒くさがり屋だった私の性格は、長いアメリカ生活によって、さらに磨きがかかった。(NS)
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十代でファッションに興味を持ってから、ずっと服&小物好きだ。今でも、自分の服を選んで着ることを楽しんでいる。娘が生まれてからは、その興味が更に増した。彼女が小さかった頃、娘は私の買ってくる花柄やピンク、ユニコーンやフリルの付いた可愛い服を喜んで着ていた。でも、7歳ぐらいから急に可愛らしい服を拒否するようになった。それから毎日、ジーンズにTシャツ、黒やグレーのフーディしか着なくなった。つまらないと思いつつ、彼女が好きそうな服しか買わないようにした。ところが9才になると、急にファッションに興味持ち始めたようで、流行りのクロップトップや私が来ているようなカーディガンやトップスが欲しいと言い出した。最近は、おそろいっぽいカーディガンを着たりして、娘とファッションを楽しんでいる。ちなみに11才の息子は全く着るものに興味がないらしく、毎日同じショートパンツにジップアップパーカー(中のTシャツは違う)を着て、1週間を過ごす。翌週は違う色のショートパンツと違うジップアップパーカーに変えて、また1週間。。。毎日いろいろな服を着て、ランドリーバスケットに入れる娘と反対に、なるべく洗濯物を少なくしようとしてくれる孝行息子だ。 (YA)
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suzuko-san
日本で出版社勤めをしていた頃は、スーツやワンピース、もしくはそれなりにフォーマルな恰好で出社していた。そして靴、バッグ、アクセサリーもかなりトータルコーディネートされていた。今でこそ、フォーマルっぽいジーンズもあるが、かつてのジーンズは “スーパー普段着” のコンセプト。そんなジーンズで初めて故郷・福山に帰省した際、姉に「あんた! その身なりで新幹線に乗って帰ってきたのか。それほど洋服を買うにも事欠く生活をしているのか?」と驚かれ、呆れられ、嘆かれたことがあった。大昔の話。やがて時は過ぎ、ジーンズは洋服の中で市民権を得て、日常ファッションとしての地位を確立し、生活に密着した洋服になっている。特にアメリカでは。銀行員などのお堅い職場以外、仕事にも遊びに行くのもジーンズにスポーツシューズがお定まりファッション。毎年、私はヨーロッパに出かけるが、やはり彼の地でもジーンズ族を見かけるには見かけるが、アメリカとの決定的とも言える違いは、ヨーロッパではスポーツシューズではなく、スリップオンの革靴を履くのが一般的。それだけでジーンズもファッションの一部となり、普段着ではなく外出着に見えるから不思議。スラッとした紳士がジーンズ+素敵な靴で歩いている姿はとてもカッコいい! アメリカ人男性よ! 是非、見習ってほしいなぁ・・。 (Belle)
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jinnno-san
好きなようで面倒くさいのが、ファッション。髪型も服もアクセサリーも、はっきり言ってどーでもいい。 (笑) 寝癖があればドライヤーで直すのではなく、そこは切ってしまう。( 笑)  中学高校時代は、休みの日も着る服を考えるのがめんどーだったから、制服と部活のジャージで過ごした。(笑) だけどー、とっても目立ちたがり屋なので、人とは違うものを好む。矛盾のかたまり。(笑)。みんなが選ぶ無難な色やものはイヤで、サングラスは緑だったり、車は古いヨーロッパ車だったり、たま〜にあるパーティーで、いつもお洒落な格好をしているメキシコ人のお姉さんに“あなた、ファッションデザイナーになれるわ!”とお褒めのお言葉をもらうような格好をする場合もあ〜る。紺色のブレザーがいる時があって、そもそも大人サイズは大きすぎるので、小学生の制服コーナーで探し 笑、ふつーのデザインはイヤだったので、子供制服業界ではメジャーなFrench Toastというブランドでかわいいジャケットを10ドルで発見して、みんなの注目を浴びた!(んー、どの意味で浴びたかは、んー笑)。自分はどうでもいいけど、人のファッションを選ぶのは好き。ちなみに友人H部長がこじゃれた格好や帽子を被っているときは、すべてあたいがコーディネイト。やっぱ持つべき友は、こーでねーと!(古い?おやじギャグには流行り廃りはないの! 笑)(りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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最近ジーンズとTシャツしか着ていない気がする。秋になって寒きなってくると、Tシャツの上に軽いジャケットを着る。もっと寒くなったらダウンジャケットを着るくらい。要するに、服を選ぶのもコーディネートを考えるのも面倒くさいのだ。基本的に動きやすくて家で洗濯可能、アイロンがけのいらない服ばかり着ている。オシャレはしたいが、どうしたらオシャレになるのか、店に行っても何を買ったらいいのかわからない。服を買いに行くのも嫌。私にとって服を買いにいく時というのは、破けたり、寒くなったのに長袖がないといった必要性があったら行くもので、用もないのにわざわざ服を見に店へ行くということはない。また、洋服を買いに行く時は、目的のものが売っている店に直行し、それだけを探す。試着はできる限りしたくないが、最近は店が空いていて、自分に試着する元気があればする。返品しに戻るのが面倒だから。すごく元気(体力?)がない時は、Amazonで適当に選んでとりあえず買う。家で着てみてサイズなどが合わなければ即リターン。私がこんなだからか、長女が同じように服選びが苦手になってしまった。気が付けば私と同じような服ばかり着ている。しかも、日本の中高生の制服を羨ましがっている。毎朝何を着ていくか悩まなくていいからだ。ホント、オシャレって難しい。(SU)

(2023年11月1日号に掲載)