10/23/2025
サンディエゴ郡ビスタの放置されたアパートで、犬11匹と猫2匹の計13匹が「ゴミ屋敷のような環境」で発見され、サンディエゴ動物保護協会 (San Diego Humane Society) によって救出された。10月初旬に住人が数週間姿を見せていないとの通報を受け、家主が当局に連絡したことから4日間にわたる救出作業が行われた。
地元メディアが伝えた。
▪️ゴミと残骸に埋もれた室内
郡保安局の協力で職員が2LDKのアパートに立ち入ったところ、犬たちはベッドや家具の下に隠れていた。室内は床から天井まで物で埋め尽くされ、犬たちはその中にトンネル状の通路を作って移動していたという。救出はゴミや悪臭、衛生面の悪化に至るまで困難を極め、スタッフの増員と大型ダンプを投入し、徹底した清掃も必要だった。
▪️劣悪な飼育環境と動物の状態
救出された犬の多くは小型犬で、ポメラニアンやチワワなどが含まれていた。保護時はいずれも怯え、ノミの寄生、皮膚疾患、伸びきった爪など健康状態は悪かった。その後、全ての動物は動物保護協会のオーシャンサイド・キャンパスで治療を受け、緊急保護下に置かれた。
▪️動物保護当局の声明
動物保護法執行部長のジェイス・ハギンズ氏は「胸が痛むケースだが、動物たちがようやく安全な場所に移されたことに感謝している」と述べた。さらに「飼い主が精神的・経済的に追い詰められ、手が回らなくなることが原因でこのような事態が起こる。ペットの世話に困った場合は手遅れになる前に助けを求めてほしい」と呼びかけた。
▪️過密状態続くシェルター
サンディエゴ動物保護協会は現在、過去最多となる792匹の犬を保護しており、今回の大量救出でさらに逼迫しているという。職員は「1匹でも多くの命を救うためには、地域社会の協力が欠かせない」として、寄付や一時預かりボランティアの支援を求めている。
この一件は、飼い主の孤立や経済的困窮が引き金となる「多頭飼育崩壊 (hoarding)」の典型例とされ、地域全体での早期発見と支援体制の強化が唱えられた。