Wednesday, 16 October 2024

SD沖で「F-35B」運用試験実施 護衛艦「かが」空母化へ準備着々

2024年9月15日

日本の防衛省と海上自衛隊は、護衛艦「かが」 (*写真) による「F-35B」戦闘機の艦上運用試験を10月5日から11月18日までサンディエゴ沖で実施すると発表した。

この実動演習は「F-35B」の短距離発艦や垂直着艦、艦上での運用を確認する目的で、米海軍と米海兵隊の協力のもとに実施される。


護衛艦「かが」はヘリコプターを同時に複数運用可能な「いずも」型護衛艦の2番艦で、2017年に就役した。

基準排水量19,500トン、全長248メートルの海上自衛隊では最大艦艇。

2024年3月に第1回特別改造工事が完了し「F-35B」の運用に対応する軽空母への改造が施された。

この改造で飛行甲板を長方形に変更し「F-35B」の発艦・着艦に適する仕様となった。

 
今回の運用試験は2024年度の「インド太平洋方面派遣」 (IPD24) の一環として行われ、航空自衛隊も参加。

特に、「F-35B」の短距離発艦と垂直着艦の技術や、飛行甲板から格納庫へのエレベーター操作時間など、艦上での実運用を詳細に確認するという。

日本の防衛能力の強化を目的とし、今後の空母運用に向けた重要なステップとなる。


なお、「いずも型」の1番艦である「いずも」も2021年に米海兵隊の支援を受けて「F-35B」の発着艦試験を行っているが、今回の「かが」での試験は期間が約1か月と長く、より実践的な訓練となる見込み。


また、今年度の予算で海上自衛隊が「F-35B」戦闘機7機を新たに取得し、宮崎県新田原 (にゅうたばる) 基地に「臨時F-35B飛行隊 (仮称)」が新設される予定。

*写真は護衛艦「かが」 (海上自衛隊ホームページより)

(2024年10月1日号掲載)