9/20/2025サンディエゴ市議会はバルボアパークの駐車場に有料制度を導入する条例を6対2で可決。目的は駐車需要の管理と、維持管理に必要な安定的な収入源の確保だ。市はすでに予算において年間1,400万ドル (約20億5,000万円) 以上の駐車収入を見込んでいたが、料金体系や導入時期は議論が続いていた。
▪️料金案と修正内容
当初、市公園・レクリエーション課は、路上メーターを1時間2.50ドル (約370円)、中央駐車場を1日12ドル (約1,770円) とする案を提示していた。しかし、議会は最終的に住民割引を拡大し、市外からの利用者にはより高い料金を課す代替案を採用した。但し、制度の開始は四半期または年間パスを導入してからとされ、頻繁に訪れる市民への配慮が盛り込まれた。この遅延措置により、公園・レクリエーション課の予算に数百万ドル規模の不足が生じる見込みだが、議員らは「日常的に訪れる市民が1回ごとに支払うのは負担が大きい」との声を受け入れた。
▪️議論と賛否
賛成多数で可決されたものの、市議スティーブン・ウィットバーン氏とビビアン・モレノ氏は反対票を投じ、ラウル・カンピーロ氏は欠席した。ジョー・ラカヴァ議長は「バルボアパークは慢性的に資金不足に苦しんできた。専用の財源が必要だ」と述べた。一方で、地元クラブや常連利用者は強い懸念を示している。パーク西側にある「レッドウッド・ブリッジクラブ」の理事リチャード・ブルム氏は「会員の半数が4時間遊ぶのに10ドルの料金を払うのは抵抗感が強いと言っている。参加者が減れば収入も減り、クラブの存続が危うくなる」とも証言した。
▪️今後の展望
バルボアパークは市民や観光客に広く親しまれてきたが、長年にわたり十分な維持予算が確保されていなかった。今回の有料化はその課題に応える一方で、常連利用者にとって負担増となる。制度設計の成否は、住民割引や定期パスの仕組みが公平かつ実効的に運用されるかにかかっている。