October 7, 2025

パドレス、延長11回劇的サヨナラでプレーオフ進出決定 直近6年で4度目

9/21/2025

サンディエゴ・パドレスが球団史に残る一夜を演じた。9月21日、ペトコパークに集まった42,371人のファンが見守る中、チームはナショナル・リーグ中地区首位ミルウォーキー・ブルワーズを相手に延長11回の末、5対4でサヨナラ勝ち。2年連続のポストシーズン進出を果たし、球団史上最も安定した成功期を更新した。創設56年で5回しか経験できなかったプレーオフの舞台は、直近6年で4度目となる。

▪️序盤の攻防
試合は序盤から波乱含み。1回裏、満塁の場面でブルワーズ先発投手フレディ・ペラルタが投球動作を誤り、ボークで1点を献上。幸先よく先制したが、直後にパドレス先発投手ニック・ピベッタが制球を乱し、2回に押し出しと連打で3失点。3対1と逆転を許した。ピベッタは5回2/3を投げ、被安打は抑えたものの5四球と苦しい投球だった。

▪️イグレシアスの奮闘と同点劇
打線はペラルタ攻略に苦しんだが、ベテランのホセ・イグレシアス遊撃手が孤軍奮闘。2回に安打、5回にはソロ本塁打を放ち1点差に迫る。7回には2死からイグレシアスと代打ラモン・ローレアーノ外野手が連続四球で出塁し、続くルイス・アラエス一塁手が右翼へ同点打。自身のボブルヘッドデーに値する一打で3対3と試合を振り出しに戻した。

▪️守備と救援陣の踏ん張り
ブルペン陣も気迫を見せた。ジェレマイア・エストラーダ投手は8回に走者を背負いながら三振で切り抜け、守護神ロベルト・スアレス投手は9回に登板。クリスチャン・イェリッチ指名打者の長打性打球をブライス・ジョンソン中堅手がダイビングキャッチで阻止すると、ペトコパークの観客は総立ちとなった。その後、スアレスは2者連続三振でピンチを封じ、試合はタイブレーク延長戦へ。

▪️延長戦と劇的結末
10回は両軍1点ずつを取り合い、11回表には新人ブラッドグリー・ロドリゲス投手が満塁の大ピンチを併殺で切り抜ける。すると裏の攻撃でイグレシアス遊撃手が送りバントを決め、三塁へ進めた走者をフレディ・ファーミン捕手が中前打で呼び込みサヨナラ勝利。球場は歓喜の渦に包まれた。

▪️悲願はワールドシリーズ制覇
今回の勝利でパドレスはワイルドカード進出を確定させ、さらにナ・リーグ西地区優勝の可能性も残している。対戦相手がカブスになるのか、あるいは地区制覇に挑むのかは今後の試合次第だが、この夜の劇的勝利はファンにとって何よりの祝杯となった。

今季のパドレスは開幕から7連勝と好調で、ドジャースと熾烈なデッドヒートを繰り広げながらNL西地区の優勝争いを演じている。9月21日時点では86勝71敗でワイルドカード2位。地区優勝マジック「3」の首位ドジャースを2.5ゲーム差で追っている。パドレスのレギュラーシーズン残り試合は「5」。数字の上では逆転優勝も可能だが、状況は厳しい。

2020年代にナ・リーグの優勝候補として君臨し、リーグを代表する強豪チームという評価を獲得したパドレス。マイク・シルト監督は「パドレス球団史で最高の時代を迎えつつある」と語っている。言うまでもなく、球団史上初となるワールドシリーズ制覇という「未だ見ぬ世界」に照準を合わせている。

✳︎右上の画像は AI が生成したイメージです。