9/21/2026
■業界に「応分の負担」を求める
ギャビン・ニューサム州知事は9月21日、データセンター業界に対し、州内での事業に伴うコストを自ら負担させることを目的とした7本の法案に署名した。
人工知能 (AI) の急拡大で建設が相次ぐデータセンターを巡り、電気料金の値上がりや水資源への影響を懸念する世論の高まりを受けた措置だ。
■3つの柱で規制を強化
新法の内訳は、電力インフラ整備費用を一般家庭から事業者側に移す法律が3本、水などの資源使用量の開示や推計を義務付ける法律が3本、そして環境影響審査の包括的な免除対象からデータセンターを外す法律 (SB 887) が1本だ。
SB 887は一方で、州の節水・省エネ基準を満たす施設には審査の迅速化という「アメ」も用意している。
■昨年の拒否権から一転
今回の署名は、知事の大きな方針転換を意味する。
昨年ニューサム氏は、AI産業の成長を妨げかねないとして水使用量の開示法案に拒否権を行使し、骨抜きにされた環境調査法案1本にしか署名しなかった。
知事は声明で「データセンターで利益を上げる者が、州民の犠牲の上でそうすることは許さない」と述べ、データセンター開発の加速を推し進めるトランプ大統領の姿勢との違いを強調した。
トランプ氏は先週、データセンター産業を「今後20〜25年の石油」になぞらえていた。
■広がる住民の反発
背景には全米的な反対の高まりがある。
5月のギャラップ社の世論調査では、米国人の10人に7人が地元でのデータセンター建設に反対。
州内でもモントレーパーク (Monterey Park) やベイエリアのピッツバーグなど、建設禁止や承認撤回に踏み切る自治体が出ている。
法案を提出したダイアン・パパン州下院議員は「地元が禁止を打ち出す中で、空気は明らかに変わった」と語っている。
■業界は「州外流出」を警告
一方、グーグルやマイクロソフト、オープンAIなどが加盟する業界団体データセンター連合 (Data Center Coalition) は、規制強化が産業の州外流出を招くと警告している。
同団体によると、2024年の州内での業界の貢献は雇用66万5,500人、経済効果$1,590億(約24兆6,000億円)超、税収$141億(約2兆1,900億円)に上る。
環境団体側からは「これで終わりではない」と、さらなる対策を求める声も出ている。
︎上の画像は AI が生成したイメージです。