2024年2月22日
中国野生動物保護協会は、サンディエゴとスペインのマドリードにある動物園と、ジャイアントパンダの国際保護協力に関する新たな協定をそれぞれ結んだ。
中華人民共和国の国営通信社「新華社」が2月22日に報じた。
AP通信によると、中国側は今年夏にもサンディエゴ動物園にパンダ2頭を送ることを計画している。
1996年9月、中国政府とのパンダ貸与契約に基づいて、四川省の「臥龍 (ウォーロン) パンダ飼育センター」から2頭のジャイアントパンダ (シー=シー♂、バイ=ユン♀) がSD動物園に送られ、飼育が開始された。
その後、SD動物園でのパンダ飼育/繁殖計画のもとで人工授精を含む6頭の子パンダを誕生させることに成功。
1999年に人工授精で誕生したフア=メイ (♀=2003年に帰国) は当時北米で4日以上生存したパンダとして全米の注目を集めた。
現在では、サンディエゴ動物協会/ジャイアントパンダ保護飼育センター開発による繁殖技術が世界中で適用されている。
2019年4月、バイ=ユンはSD滞在23年の最長記録を残して“帰国”した。
これまでSD動物園で飼育されたのは3頭。
地元市民と観光客の人気者として愛されてきたマスコット的存在が再び姿を見せる。
中国外務省の毛寧 (もう・ねい) 副報道局長は記者会見で、関係国との協力により「ジャイアントパンダなど絶滅危惧種の保護の科学研究をさらに切り開き、民間の友好関係を促進することを期待する」と語った。
首都ワシントンからは昨年11月、中国にパンダ3頭が返還され、同月訪米した中国の習近平国家主席は米国とのパンダ保護協力の継続に前向きな姿勢を示した。
同協会はワシントンとオーストリア首都ウィーンの動物園とも新たな協力について協議している。
*写真はイメージ
(2024年3月16日号掲載)