2/20/2025
2025年1月1日から、カリフォルニア州の運転に影響を与える新しい法律が施行された。保険請求や車両侵入、駐車規制、運転免許要件に関する改正が含まれている。その概要は以下の通り。
▪︎ 施錠車両に関する法の抜け穴が解消される
これまでカリフォルニア州の刑法では「施錠された車両に侵入し、大または小窃盗、あるいは重罪を行う意図がある場合」を窃盗と定義していた。この条文に存在していた抜け穴を上院法案905号 (SB905) が解消した。
「単に窓が割られただけでは不十分であり、検察側はドアが施錠されていたことを証明しなければならないため、被害者が裁判に出廷して証言する必要があった」と、法案作成者のスコット・ウィーナー上院議員がメディアの取材に対して述べた。
この法律が施行されると、車両の所有者や検察官はドアが施錠されていたことを証明する必要がなくなり「強制侵入」があったことを示せばよい。
▪︎「デイライティング法」の施行
「デイライティング法」とも呼ばれる下院法案413号 (AB413) が今年から施行された。歩行者の安全を向上させるため、横断歩道から20フィート (6.096メートル) 以内の駐車を禁止するもの。
この規制は、横断歩道が明示されているかどうか、または縁石が赤く塗られているかどうかにかかわらず適用される。
駐車する際のアドバイスとしては、横断歩道に面している場合、まず赤い縁石を探すことが推奨される。それがなくても車と交差点の間に20フィートのスペースを確保する必要がある。
▪︎ 保険の補償範囲が拡大
上院法案1107号 (SB1107) により、交通事故による負傷者や死亡者、財産損害に関する最低補償限度額が引き上げられた。
新しい補償限度額は以下の通り:
• 1人の身体傷害または死亡:30,000ドル
• 複数人の身体傷害または死亡:60,000ドル
• 他人の財産損害:15,000ドル
また、デポジット (保証金) は75,000ドルに引き上げられた。
▪︎ 運転免許不要の就職条件
2025年以降、求人広告で「有効な運転免許が必要」と記載することが原則禁止される。ただし、雇用主が職務遂行に運転が実際に必要であると合理的に判断した場合は例外となる。
さらに、雇用主は代替の交通手段では職務を遂行できないと合理的に考えられる場合に限り、この要件を設けることが許される。
この法律の支持者は、運転を伴わない職務において運転免許を必須とすることは雇用差別の一形態であると主張している。
これらの改正は、今年からのカリフォルニア州での運転や雇用環境に重要な影響を与えるもの。法規を遵守し、安全かつ適切な行動を心がけたい。