2024年 02月 29日

田舎の大学で起きた悲劇

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田舎の大学で起きた悲劇

hougen_big.gif私がアイダホ州の田舎町にある州立大学に留学していた 20数年前の話。一般教養科目として人文科学の分野から単位を取らなければならなかった私は、英語であまり苦労したくないので「日本史」を履修することに した。楽に単位を取ろうという、何て安易な考え!! … でも、それが悲劇をもたらすとは誰が予想しただろうか。講師は中国史を専門にしているアメリカ人で、特に日本史や日本語に精通しているワケではなく、適任者がいないので、無理にその授業を担当しているといった様子だった。

ある日の授業で、その先生は「LIKE」は日本語で「TSUKI」と言うのだと説明を始めた。一番前の席に座っていた私は「???」と謎に包まれたが、どうやらこの先生は「好き」を「TSUKI」と間違えた発音で覚えているらしいので、私は挙手をして発音の誤りを正してあげた (…つもりだった)。

ところがこの先生、一瞬にして不満の表情となり、見る見るうちに顔を紅潮させて、私にとんでもない逆襲を仕掛けてきたのだ。「あなた、日本のどこの生まれですか?」「青森です…」

すると、先生は勝ち誇ったような笑いを満面に湛えて、人差し指をチッチッチと左右に振りながら「それはねあなたの地方の方言 (dialect) なの! 東京では「TSUKI」って言うの! 知らなかったんだね!」 ガーン!! 私は本当に卒倒寸前の状態になった。

教室内では爆笑が起こり、私は理不尽にも「さらし者」になってしまった。ショック状態の中で授業が続いていく。このとんでもない講師は縄文と弥生の順序を間違えて黒板に書いていたが、もう何も言う気力が無かった。

縄文やよい