11/20/2025
サンディエゴ郡地域空港公社 (San Diego County Regional Airport Authority) は11月20日、搭乗券のない来訪者でもサンディエゴ国際空港 (SAN) の保安検査後に、エリアに入れる新制度「SAN Pass (サン・パス)」を開始した。これにより、飛行機に乗らない人でもターミナル1・2のゲート付近まで立ち入れるようになる。
▪️制度の狙いは「空港体験」
SANパスは、家族や友人をゲートで見送ったり到着ゲートで迎えたりしたい人、あるいは空港内の飲食店やショップを利用したい地域住民に「空港体験」を開放するのが目的だという。空港側は、安全性を確保しつつ地域にターミナルの魅力を広げたいとしている。なお、以前はターミナル2のみで類似の訪問者向け運用があったが、今回の制度でターミナル1にも対象が拡大された点が特徴。
▪️申請方法と発行枠
利用希望者は専用サイトから無料で申請する。訪問日の当日申請も可能だが、最大7日前から予約できる。発行数は1日ごとに限られており、先着順で受け付けたうえで TSA (米運輸保安局) が審査・承認する仕組み。希望日が選べない場合は、その日の枠が埋まっていることを意味する。
▪️必要情報と当日手続き
申請時には、TSA承認の写真付き身分証に記載された法的氏名、生年月日、性別を入力する。承認されると、SANパスがPDF形式でメール送付され、当日はスマートフォンで表示したデジタルパスとREAL ID準拠の身分証を提示して、一般レーンで保安検査を受ける。印刷したパスは認められない。
▪️利用上の注意点
SANパス保持者も通常の手荷物検査ルールに従う必要があり、持ち込み禁止物の制限は搭乗客と同じ。一方、TSA PreCheckやCLEARなどの優先・簡易検査サービスは利用できない。また、SANパスは「当日フライトに乗らない来訪者専用」で、同日に搭乗予定がある人は申請できない。運用や警備上の判断で制度が変更・一時停止される場合もあるとして、空港はルール順守を求めている。
▪️未成年の扱い
未成年者も本人名義のSANパスが必要で、承認済みの成人保護者が常に同伴しなければならない。成人1人につき同伴できる未成年は最大3人までとされ、家族での見送りや出迎えに配慮した形になっている。
*詳細:https://www.san.org/relax-before-you-fly/san-pass-program/