2024年7月19日
11月の大統領選に向けたウィスコンシン州ミルウォーキーでの共和党大会は最終日を迎え、トランプ前大統領 (78) が党候補の指名受諾演説に臨んだ。
米国の政治分断が深まる中で起きた7月13日の暗殺未遂事件後、初の演説で国民に団結を強調。
勇ましい弁舌を抑制し、穏健派や無党派にも支持を呼びかけて政権奪還を目指す。
一方、民主党では再選を目指すバイデン大統領 (81) が6月の討論会で振るわず、高齢不安の拡大から支持離れが加速。
ワシントン・ポスト紙は、オバマ元大統領 (62) もバイデン氏がトランプ氏に勝利できるかどうかについて、懐疑的な見方を示したと
報じた。
トランプ氏は暗殺未遂事件で「国を一つにするチャンスを与えられた」と考え、バイデン政権を厳しく批判する内容だった演説を変更した。
トランプ氏の義理の娘で、共和党全国委員会の共同委員長を務めるララ・トランプ氏は演説前、CBS-TVの番組で国民は「これまでと違うソフトな姿」を見ると語っていた。
演説でトランプ氏は、米墨国境管理の厳格化や不法移民の流入阻止、インフレ対策や減税を通じた経済再建、軍事力増強を通じた「力による平和」を強調。
副大統領候補の J・D・バンス上院議員 (39) とともに選挙で勝利し、米国第一主義の政権を改めて率いる考えだ。
共和党はトランプ氏の演説後に大会の幕を閉じる。
民主党大会は8月19日~22日にイリノイ州シカゴで開かれる。
(2024年8月1日号掲載)