Monday, 16 September 2024

米市長選にAI候補認めず 「ワイオミング州法違反」

2024年7月10日

ワイオミング州ララミー郡は7月5日、同郡にある州都シャイアン市長選人工知能 (AI) で生成された自動プログラム立候補することは認めないと発表した。

ワイオミング州法に違反し、有権者の混乱も招く」とした。

有権者の男性が対話型AIチャットGPTを駆使して自動プログラムを作り出し、候補として届け出ていたもの。


ララミー郡は自動プログラムについて、州法が立候補要件として求める登録有権者該当しないと説明した。

当選すれば操作役になると主張していた男性が自身の立候補を届け出て受理された。

11月の本選に向けて8月に予備選がある。


シャイアン市民のビクターミラーさんが対話型AI のチャットGPT を駆使して創り出し、「仮想統合市民 (Virtual Integrated Citizen)」の頭文字を取って「VIC」の名前で届け出た。

市の公式ウェブサイトでは、候補を2人に絞る予備選と11月の本選で構成される市長選に届け出た6人のうちの1人として名を連ねている。


AIであれば、あらゆる情報を織り込んで政策判断できるとミラーさんは主張。

当選すれば自身がAI候補を操作するが、判断は全て委ねると語っていた。

AI候補も、出馬は人間のリーダーシップ先端技術の融合を政治の世界で実現する道を開き「画期的だ」とも自賛した。


ミラーさんが先端技術とデータに基づく市政を実現すると訴えて自動プログラムを届け出て以降、州政府が出馬を認めないよう求め、議論になっていた。

(2024年8月1日号掲載)