笑い

 

▽ 笑いとは ① オーソドックスな笑い、② ナンセンスな笑い、③ ブラックユーモア、④ 自嘲 —— の4種類に大別できそうな気がする。数年前まで、私たち夫婦が好んで観ていたTV番組にNHKの『ケータイ大喜利』 があった。視聴者から電話で寄せられる出題テーマの回答にナンセンスな笑いが炸裂していた人気番組。「行きたくないサファリパーク。その理由?・・1匹しかいない」。「評判の悪いバッティングセンター。その理由?・・敬遠してくる」。拍手!! 有りそうもない話に奇想天外な現実感を添えて深い笑いを誘う、理性が優位に立つ高度なテクニック。これらは “シュールギャグ” と呼ばれていたが、幻想や倒錯を直接的に表現するシュールとは異なる。作為的・人間的とも言える微妙な滑稽味が広がる“ナンセンスギャグ”, だ。私たちは引退したら、知恵を絞って参加したいと考えていたが、15年間続いた番組は突然、2020年3月に終了。老後の楽しみが一つ消えてしまった。▽ストレス過多の現代は笑いとユーモアを「友」にしないと生きていけない。大袈裟に言えば、不幸・不運に遭遇しても、そこに意味を見つけて笑いに解していけば、残された人生に応えていけそうな気がする。それを態度に示すのは難しい。それでも、私たち夫婦のどちらかが臨終を迎えたとき、これまでの愉快な話をして笑って見送ることを約束している。(SS)
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▽私の母はよく笑う人だった。「笑っていいとも」や「笑点」などのテレビ番組が大好きで、笑うだけでなく、「惜しい!」「甘い!」とツッコミを入れながら楽しんでいた。まるでMCのように聞き手として笑いを取るタイプで、堅物の父も笑いながらそのツッコミを楽しんでいたように思う。▽「Sさん、男はね、笑ってくれる娘のほうがカワイイと思うんだよ。女性は、笑いを取りに行かない方がいい」。昔、東京でOLをしていたころ、会社の忘年会で部長に言われたことがある。母のDNAをしっかり受け継いだ私の「一発かましたれ精神」が打ち砕かれた瞬間だった。▽最近の研究によると、笑いに必要とされる「自己主張」や「支配」といった男性的な行動嗜癖を持つ女性は、社会的に冷遇されやすく、残念ながら「モテない」とされている。つまり、面白い女性はそのユーモアゆえに損をするという現実がある。▽幸い、今の旦那は私のツッコミを喜んでくれる人だ。自分が面白いと思ったことを一緒に笑ってくれる人がいると、本当に嬉しくなる。「ユーモアとは、〜にもかかわらず笑うこと」とはドイツの哲学者の言葉。辛いことや苦しいことがあっても、にもかかわらず笑うこと。自分の失敗を相手とともに笑い飛ばすこと。相手に対する思いやりとして笑うこと。できれば自分の臨終の時も、軽妙に笑いを飛ばしてみせたい。(NS)
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▽私の夫はよく笑う人。面白いことを見聞きしたり、考えついたりすると、私や娘に話したくて仕方ない。自前のジョークもよく飛び出す。私たちに教えてくれようと話し始めるのだけど、自分で笑い始めてしまってなかなか先に進まない——ということも珍しくない。笑いのツボにハマるともうダメだ。涙目になりながら大笑いしている。本題の話やジョークが面白かろうがつまらなかろうが、私たちは彼のその姿を見て、一緒に笑い始めてしまう。「腹を抱えて笑う」人って本当にいるんだと、夫と出会って知った (笑)。▽自分のことを笑われたと思って不機嫌になりかけた時に、「I’m not laughing AT you, I’m laughing WITH you.」と、慌てて言われたことってありませんか。「なんて都合の良い口実」だと余計に腹が立つこともあるけれど、気がつくと、私も時々、この表現を使っている (笑)。こちらには嘲笑するつもりは全くなくても、言われた人にとっては「馬鹿にされて笑われた」と思ってしまうことがあると思う。一緒に笑い合えるなら、お互いにこの上なくハッピーな気持ちになれるけど、一方的な笑いは人を傷つけることもある。自戒の念を込めて、気をつけようと思う。(RN)
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suzuko-san
笑う門には福来る! そうです。よく芸能人の結婚会見で「どんな家庭にしたいですか?」 という記者からの質問に対して、「笑いの絶えない家庭を作りたい」と答える新婚カップルを目にするが、まさに、笑いは人間を幸せにする大事なツールだと思う。友達が私を誰かに紹介する時に 「この人、面白い人よ」とよく言われる。なんてことのない会話も、そこに僅かな笑いがあるだけで雰囲気が和むもの。私はくだらないダジャレや自虐ギャグ、オヤジギャグで会話に笑いを織り込むことが好きなのである。相手の笑いを誘うのに一銭もかからない。ちょっとしたバカなことを言ったり仕草をするだけで、その場が幸せになるのだから、これを使わない手はない。積極的にピエロになる。時々は「くだらない!」と呆れられることもあるが。例えばこんな会話…「私の人生の中で、一番生き生きと輝いていたのは三十路の頃だったわ」「そうなの?」「こういう時期を何と言うか、あなた知ってる?」「わからない」「手前みそ」。チャン、チャン! あぁ、くだらない! それでも相手はちょっとだけクスッとしてくれる。で、本人は大いに苦笑い! こんなどうでもいい言葉遊びで、私は「面白い人」という評価をもらえたりする。無料の言葉遊びで相手がニコッとする。なんて素敵なことでしょう!これからはもっと高尚、口承な言葉遊びで人を笑わせよう!  (Belle)
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jinnno-san
わたしは相手の顔を覚えていないことが多い無礼者 笑。でも、今回の話はわたしのせいじゃない! 向こうの記憶が良すぎ! 笑! ある集会に出ていたら、後から男子1名が入ってきて、いきなり大勢の中にいるわたし?を指さして “I know YOU!!” と叫んで手を振ってきた。まず、わたしは反射的に振り向いた。次に360度見回して「誰に指さしてんだ?」という素振りをしたら、その男子はわたしにロックオン 笑。隣に座ってる友達のH部長に「ダレ?」と聞いても分からない。H部長もわたしが人の顔を覚えられないのを知ってる。「どっかで会ったっけ?」・・やがて、その男子が視界から消えたので「まぁ、いいか」と思いながらカクテルを飲んでいたら、背後より “Hi! My name is Kevin! I know YOU from Grossmont College” と、英会話の教科書のような自己紹介をしてきた! 笑。新手のナンパ? 笑 (自慢ですけど 笑 わたし まだナンパされていますので 笑)。「美術のクラス取ってたでしょ?」「ん?」「XX年にグロスモント通ってたでしょ?」すべて大正解・・・。げーーーえっ! なんでこの人、そんな昔の??? しかも、メチャ仲が良かった訳でもないクラスメートのこと覚えてんの!? わたしがクラスでウルさかったとか、目立っていたとかも、細か〜く話し出した 笑。この一件こそ、最近一番笑えた!  笑。(笑えることは毎日アリ 笑)。(りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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昔から笑いは健康長寿に効果があると聞いている。一日に10分〜15分ほど笑うのが理想的らしい。ストレス軽減や免疫力向上、血流改善、痛みの軽減、精神的健康の増進など、さまざまな効果があるという。これはもう笑うしかない。とはいえ、無理に笑うのではなく、自然体で笑える状況を増やすことが重要らしい。なるほど・・。長女はよく笑う。彼女から見れば私は全然笑わないという。私は笑っているつもりなのに・・。長女は時々、私をくすぐって笑わそうとするのだが、こそばゆいのが嫌いな私は、やられている間は笑うが、暫くすると怒りに変わっていく。はっきり言ってイラッとさせられて逆効果。言われてみれば、最近「アハハハ!」と声を出して笑った記憶がない。テレビを見て子供たちが大笑いしていても、私は「フッ!」と鼻息で笑う程度だったかも。そんな私でも、面白い時はお腹を抱えて大笑いすることはあるのだ。一番笑ったと思える記憶は、スーパーでの取りとめのない会話で「生姜無いの? しょうがないなぁ」と、私の口から無作為に飛び出した言葉だった。偶然とはいえ、姉に「ダジャレ?」と言われたのが笑いのツボにハマってしまい、しばし抱腹絶倒。もしかしたら、些細なくだらないことで笑えるタネは沢山あるのかも。これからも声を出して大いに笑い、健康維持に努めよう。(SU)

(2024年7月16日号に掲載)