プレゼント/ギフト

shinji-san.gif ▽ 占星術を趣味にしているものだから、私はメタフィジカルな世界に傾倒していると思われがちだ。ある人から “円山応挙の幽霊画”  を頂いた。「こんな絵が好きでしょう」と強く勧められたので (そうでもないんだけど…)、贋物と知りながら受け取った。一風変わったギフトになると思い、私は「掛軸から絵が一人歩きして、抜け出た跡が白く変色している」という作り話を添えて、この “幽霊画” を誰かにあげてしまった。それから2年後、この偽絵は回り回って知人の手に渡り、あろうことか、再び私の元にプレゼントとして戻ってきた! 自分がでっちあげた話に尾ヒレが付いて、立派に “本物の幽霊画” となっていた。口承伝説はかくのごとく捏造 (ねつぞう) されていく。 ▽ 高校時代に下北半島の恐山で目撃した複数の女性姿の幽霊 (体験した唯一の超常現象)。それを話したら、オカルト好きとクラスメートに誤解され、数学が得意な絵心のある1人から不思議な「ネコの絵」をプレゼントされた。首に鈴を付けてウインクをしている子猫のデフォルメで、片方の耳とヒゲが異様に長く、尻尾が背中から伸びていた。普通の絵を等角写像した (地図投影法と同じ) ものらしく、不気味な形だけが記憶に残っている。「法則を代えれば、形姿が変容して錯覚を起こす」との忠告だったようだ。 (本当に見たんだよ…) (SS)
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sato-san.gif ▽ サンディエゴでは冬でも、Tシャツ、ショートパンツ、ビーサンで街を闊歩する人を普通に見かける。そのくらい過ごしやすい街なのだ。アメリカで「一番心地よい日が多い都市」ベスト2にランクインしているサンディエゴ (goo.gl/oDPwjMでチェック可)。この気候は天からのギフトだと思う。▽「天は二物を与えず」などと言うが、そんなことはない。容姿端麗、頭脳明晰、文武両道、世の中には天から二物も三物もギフトを与えられているヒトがいる。私のオンナ友達もそんなひとりだが、「些細なことで減点される」「ドン引きされる」「老けが怖い」など、才色兼備ゆえの贅沢な悩みを告白してくれた。▽ その昔、中学校の入学祝いに伯父さんから名前入りの万年筆をもらった。そして、万年筆を制服の胸ポケットに挿したままトイレに入り、何かの拍子にポトンと落としてしまった。汲み取り式のぼっとんトイレの中でキラッと光る万年筆。昔のトイレは落ちたらおしまい。「どうにかして」と先生に懇願した入学式当日の珍事は今でも語りぐさだ。▽ 我が家では記念日などにプレゼントを贈り合うことはない。というのも、貧乏学生の時に一緒になってからずっと、家計の財布が一緒なのだ。互いのプレゼントも、出所が同じではありがた味はない。今さら財布を別にするのも熟年離婚の計画をしているようで、しっくりこない。 (NS)
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sheau-ching-san.gif 今から10年ほど前、LAの友人Mさんの息子さんが中国へ英語を教えに行って、治安の悪い場所に住んでいたらしく、何と現地で殺されてしまった(泣)。犯人が捕まらないまま、警察と病院からの書類を持って、Mさんが息子さんの遺体を中国からLAに。全ての書類は中国語なので、訳してほしいと頼まれ、翻訳してあげた。私と夫はできるだけMさんを元気づけるように毎日電話してあげて、話を聞いてあげた。Mさんは少し元気になり、本当に感謝していると彼女から何度も言われた。その数週間後、家のメールボックスに彼女からの郵便物が届いた。感謝のカード、3冊の本とキラキラした可愛らしいシルバーのピアスが入っていた。彼女を想ってそのピアスを毎日付けていた。ある日、友人が勤めているジュエリー店にリングをクリーニングに行ったら、その友人に「いつそんな大きいダイヤのピアスを買ったの? 5、6千ドルはしたでしょう!」と言われた。びっくりした私はMさんに電話をすると、私を娘のように思っていると告げられた。そして、Mさんが持っていた本物のダイヤのピアスをプレゼントしてくれたことが分かった。 ありがとうMさん! (S.C.C.N.)
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yoko 1月生まれの私は年が明けるとすぐに誕生日がやってくる。もう誕生日は全然嬉しくない齢なのだが、やっぱり祝ってもらうと嬉しい。当日は日系のマーケットで家族で食べるホールケーキを1つ買って家に帰った。毎年、特に何もないので期待もしていなかったのだが、今年は家族からサプライズプレゼントをもらった。フロントドアを開けたとたん、夫の指示で子どもたちが〝Happy Birthday To You〜♪〟を歌ってくれた。4歳児と2歳児の歌うバースデーソングは、たどたどしい上に全くそろっていなくて面白い。上の子が歌う後に1テンポ遅れて下の子の歌声が被さり、不思議な輪唱になっていた。おまけに合間に〝Cha Cha Cha〟を入れるのだが、2人とも〝Cha Cha Cha〟がお気に入りらしく、途中から〝Cha Cha Cha〟しか言っていないし、最後は〝Mommy, Cha Cha Cha〜♪〟で終わっていた (笑)。もう何の歌なんだか分からない。でも、子どもたちの歌も用意してくれた夫の気持ちも嬉しかった。とてもハッピーな誕生日プレゼントだった。 (YA)
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reiko-san 今までもらったプレゼントでよく覚えているもの。△ 梅セット。子供のころから大好きな梅干し。干し梅や梅味のスナックも大好き。梅干し好きは友達の間でも知られていて、中学生のころ、誕生日のプレゼントに梅干し、梅菓子の詰まったセットを贈られたことがある。すっごく嬉しかったのを今でもよく覚えている。△ 大学に入学し、親元を離れて一人暮らしを始めた頃。ある日、実家から通学する友達が、いろいろな食材がたくさん詰まったおしゃれなバスケットをプレゼントしてくれた。私が一人暮らしをしていると知った友達のお母さんからとのこと。優しい心遣いにとても感動した。△ 今の夫と遠距離交際中だった若かりし頃。空港で出迎えてくれた彼から渡されたバラの花束。花を贈るなんていうタイプの人ではないだけに、びっくり仰天。嬉しかったな〜。でも、その後、車のトランクに花を入れたのを二人して忘れてしまい、数日後、しおれた状態で発見され ・・・。花を贈るのも贈られるのも慣れていない、私たちのほろ苦い思い出。 (RN)
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suzuko-san プレゼントは、あげるのも好きだが、もらうのはもっと好きだ (^_^)。特に、自分では高くて買えないものや、普段から欲しかったものをもらったりした時は、飛び切りうれしい。しかしこのプレゼント、考えてみると、なかなか曲者だ。贈る側としては、当然、相手の好みやセンスなどを考慮して選ばなくてはいけない。「あの人、これ好きかしら」と思いを巡らせながら、探すのは楽しいけれど、実際に時間もかかる。そうやって、時間も気も使いながら選んでも、果たして相手に本当に気に入ってもらっているのだろうか、と贈った後も気になったりする。これまで数多くの贈り物をしたが、そのうちどのくらいが、その人に本気で!喜ばれたかというのは、知る由もない。もらう側としても、ほとんど要らないものをもらっても、とりあえず大げさなポーズでお礼を言い、次には「お返し」の気遣いをしなくてはいけない。私が探しに探して選んだ贈り物でも、相手も同じことを感じているかもしれない。ああ、面倒くさい。そういえば、いつか知り合いがこんなことを言っていたっけ。「友達のヤードセールに行ったら、私がプレゼントしたものが堂々と売られていた」って。あららら…。やっぱり贈り物は難しい。 (Belle)
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jinnno-san わたしは、おもてなしを重要視するタイプ (ホント?)。人に振る舞うのが、だぁーい好き (笑)。よく言えば、大和ナデシコ (ちょっと違う?)。わるく言えば、ただの宴会好きの、はっちゃけ過ぎの騒ぎ過ぎ。誕生日ギフトも、これでもかぁ ーー という風にしまくる (笑)。実例 → 誕生日前夜祭:ダウンタウンのシーフードレストランで、誕生日を迎える本人の名前と、わざわざ明日の日付 (誕生日) を印刷した特別メニューを仕込んでもらい、そのメニューをさらっとウェイターが本人に出した。ハッと本人が気づいて、びつくり~ → バーをはしごしまくり → 自転車タクシーで街をスイスイ。誕生日:寿司屋さんのおまかせ → その後、ローカルバー。誕生日翌日:Mr.Aのテラスで飛行機を見ながらのお食事。その週末:ラホヤで蟹カクテル。最初は、誕生日なのでバースデーにお祝いしていたけど、あれもこれもしたい!と思ったら、1回の食事では収まらないことに気づき、お祝いがリオのカーニバルのごとく誕生日ウィークになり、誕生日マンスになり、、、しまいには、いつお祝いをするかを決めるのが面倒になって、お祝いしたいときに祝う!となり、誕生日イヤー (イヤ―ん!) に化けた (笑)。(年がら年じゅう宴会!) 誰にもマネできないと自負している (爆)。(那月と彩雲と満星が姪)
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アメリカで暮らし始めて随分と年月が経ったが「おくりもの」の形も変わってきた。以前は、いろんなお店を見て回って買ったものを箱に詰めて、手紙を添えて送ったりしていたが、今はアマゾンで買って送りたい人の住所へ直接届けたり、e-mailタイプのギフトカードを送ったりと、だいぶ手間ひまをかけずに相手に送るようになった。アマゾンなら時間もかからないし楽だが、昔のやり方の方が、受け取る側は心がこもっているように感じたのではないだろうか。しかし、時代は変わり、しかもここはアメリカ。こっちに来て驚いたのは、クリスマスなどでもらったギフトを返品したり、そのまま誰かのプレゼントにすると聞いたことだ。もらったものを平気 (?) で包み直して誰かにあげちゃうの?? しかもギフト用のレシートがあるとか…。返品前提であげるギフトって…。もらったものをなかなか処分できない私にはとても出来ないことだった。だから、自分がもらってあまり苦にならないものは何かと考え、行きついたのが e-mail タイプのギフトカードだった。時間をかけて心のこもったものを…と言う気持ちも大事だけど、簡単にポンと送れて、使ってなくなってしまうくらいのものが、案外、一番喜ばれるのかなと思うようになった。 (SU)


(2017年2月16日号に掲載)