July 8, 2025

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ヤバい

 

私の滞米生活も40年を超えた。日本の知人の多くは、米国はケタ外れに治安が悪く、生命の危機に曝されやすいと思い込んでいる (日本も凶悪犯罪が急増中だけどね)。記憶を辿ると、一歩間違えれば、命を落としかねない極限状況に置かれたことが数回あった。▽樺太と同緯度のワシントン州東部で体験した−30℃以下の真冬の凄まじさ。FWYのアイスバーン (路面凍結) に車輪を取られ、高速のままスピンを開始して絶体絶命! 少ない交通量が幸いして減速に向かい、車両後部を中央分離帯に当てて奇跡的に窮地を脱した。他車と衝突してたら・・ヤバい。▽9.11テロ直後、自宅近辺では不穏な騒動が相次いだ。50メートル先には回教徒のモスクがあり、ファナティックな反イスラム勢力が仕掛けた小型球形の爆弾が炸裂! 大音響とともに窓ガラスが割れ、我が家に粉砕物が降りかかった。負傷者はなかったが、うっかり外に出ていたらヤバかった。▽喫煙していた頃、ミニ売店でタバコを買おうとしたら、短銃を持った男が押し入り、女性店主に銃口を向けた。固まっている私に男が叫ぶ。“One more step and you’re a dead man!”。店主はレジを開けさせまいと抵抗している (マズい!)。押し問答の末に、男は現金を鷲づかみにして走り去った。犯人が業を煮やして発砲していたら・・本当にヤバかった。 (SS)
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▽阪神タイガースが18年ぶりにリーグ優勝を達成。その夜、道頓堀はファンで溢れ返り、多くの若者が川にダイブした。「かに道楽のカニの看板から離れなさい!」という、DJポリスの叫ぶ声。外国人観光客が「これってクーデター!?」と驚いていた。大阪の熱狂・・いや狂乱ぶりがヤバい!!▽外出禁止令下に、プールを自力で造ったカップルがいる。YouTubeでの情報収集をもとに、庭のデザインを考え、重機をレンタルし、上下水道の許可も取得。約8か月の工期を経て、サンティーの自宅にプールを完成させた。経費は約30,000ドルで、業者の半額以下。奥さまは日本人。彼らの行動力、良い意味でヤバい! ▽9月1日の 「防災の日」に、火山学の第一人者、京都大・鎌田教授が警告。「今後、日本で20年以内に起こるとされている大災害が3つあります。1つは南海トラフ巨大地震、もう1つは首都直下地震、最後は富士山の噴火です」。被害規模は東日本大震災の10倍以上とのこと。本当にヤバい!!と思う。▽エンゼルスの大谷翔平選手が、今シーズンの残り試合を欠場すると発表した。近日中に2度目の右ヒジの手術を受けるらしい。前回の手術から完全復帰まで約3年かかったのを考えると、ヤバい状況だ。スポーツとケガはセットだけれど、これほど悔しいことはない! 大谷選手! 早くマウンドに戻ってきて! 応援しています!(NS)
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買い置きの、混ぜるだけの、簡単な ウォルナッツ ブラウニー ミックス があったので、夕方、学校から帰ってくる子供たちのおやつ用に焼いてみた。箱に入っているブラウニーミックス (粉) に水と卵1個と植物油をよく混ぜる。あらかじめ薄く油でコーティングした8 x 8の四角い型に入れ込んで、表面を平らにする。325℉で予熱しておいたオーブンに入れて、35分。タイマーが鳴った後、オーブンから出して爪楊枝を刺してみたところ、微妙だったので、焼き時間を5分追加した。5分後にオーブンから出して、型に入れたまま放置する。冷めた頃に、周りにペレットナイフを入れ、逆さにしても・・・あれ? 出てこない! もう一度、型とブラウニーの境目に切り込みを入れ、逆向きにして型を叩いてみた。「出た!」と思ってひっくり返すと、真ん中部分は型にくっついたまま、ブラウニーは四角い巨大なドーナッツの形になって皿に乗っている。真ん中は・・・触ってみると生焼け? それともブラウニーの生地だからウェットでいいの? 皿に乗っているエッジ部分は・・・どうも固くてドライ。なんで?? 久しぶりにヤバいものを作ってしまった。結局、超ウェットで、よく分からない真ん中部分はゴミ箱行きに。残りの部分を切り、タッパーに詰めたけど・・・子供たちは食べるでしょうか?・・・あと2時間で帰ってくる。 (YA)
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suzuko-san
私が十代の頃は、ヤバいという言葉を身近に聞いた覚えもないし、使った記憶も全くない。最近の若者たちの“流行り言葉” だろうか。若者は巧みに言葉を創り出す。古くはチョベリグ、チョベリバ。何だ? 一体、この意味は、と調べてみたら Super (超) Very good とか Very bad のショートカット。びっくりしたなぁ。キモいとかアラフォーとかの社会デビューも比較的最近のことだ。半端じゃないという言葉も今では「半端ない」と言い、「じゃ」とか「では」などの助詞を抜いて使われる。ヤバいも、これら一連の若者造語に違いないと思っていたら・・何と! 江戸時代に存在していた言葉だという。へぇ~! とはいえ、当時は人口に膾炙しなかったようだ。本来、ヤバいは「まずい」「ひどい」とか否定的な意味に使われていたようだが、最近では「ヤバい! これメチャ美味しいじゃん」とか、「ヤバい! 無理だと思っていた試験に受かっちゃったよ」とか、肯定の意味で使われているのをメディアで見たり聞いたりする。同じ言葉でも、真逆の用法が罷り通っている。そういえば「全然○○じゃない」という否定の言葉だったと思うのに、いつの間にか「全然いいじゃん」と肯定にも使われている。ヤバいよ! やばいよ! うかうかしていたら、世の中、分からない言葉だらけになってしまうわ。 (Belle)
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jinnno-san
熱中症って言葉・・他人事だった。この夏、10年振りくらいでニッポンに帰省した時は違った。日本の夏が年々30℃超えの高湿度、熱帯雨林化してきていると聞いていたけど、実際に暑さを体感してびっくり! 笑。花火競技会を観に行くのに、駐車場から観覧席まで3キロの距離を、午後2時の猛暑の中、クーラーボックス抱えて4人で歩いた。妹が熱中症に気をつけるようにと、冷たくなる布をわたしの首に巻いてくれた。友人H部長の兄弟には、ポカリスエットを10分に1回は一口飲めとアドバイス。ぐったぐたになり、6回休憩して3時間かけて 笑 やっと会場に辿り着いた。気がつけば、周りの3人がわたしの荷物を持ってくれて、クーラーボックスに座らされ、ポカリスエットを30秒に1回飲ませてもらい 笑、 熱中症気味で介抱されている状態。しかも、ここは涼しいハズの東北 笑。救急車を呼ぶ一歩手前だったらしい 笑。あっぶねーっ。わたしも暑かったけど、もっとスゴかったのが、、昼にH部長の兄弟が買った産みたての卵 (3ダースも 笑) を車の中に置きっ放しだったこと。皆にヤバいからヤメとけと言われても、平気で花火に出かけた。常温ではオッケ—だけど、車中は50℃くらい? 笑。花火を観ながら、温泉卵ができちゃってると思ってたけど、翌日にそれが目玉焼きになって、朝食に出てきた 笑。 (りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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「ヤバい」とは、もともと悪いこと、危険なことが起こりそうな時に、否定的に使っていたはず。ところが、最近では「〜がヤバい」と言えば、極端にスゴいことだったり、とびきり良いことを表現するらしいのだ。私も無意識に使っていたが、状況が好ましくない時に出ていた。具体的に、今の若者はどんな時に「ヤバい」を使うのか。「ヤバい」で表現できる感情や状況の一例があった。美味しい、可愛い、強い、楽しい、カッコいい、キレい、ステキ、感動的、スゴい、嫌い、体調が悪い、追いつめられる、不快、怖い、危険、気味が悪い、可愛くない、カッコわるい・・など。ん? おいおい、ちょっと待ってよ。可愛いとか、カッコいい場合に使えると書いてあるのに、可愛くない、気味が悪い、にも使えるのか?? 自分がそう言われたら、どう解釈すべきか分からないじゃないか。まぁ、よほど嫌われていない限り、面と向かって悪い意味で言われることもないだろうけど、「あなた、ヤバいね」と来たら、
やはり、どっちか分からないだろうな。相手の声のトーンや表情で見分けるしかなさそうだ。それにしても、何を表現するにも「ヤバい」を使っていたら、語彙力がどんどん衰えてしまいそうだ。加齢に伴うボケ防止のためにも、私は極力「ヤバい」を使わずに、その場に適した言葉遣いができるように心がけていきたい。(SU)

(2023年10月1日号に掲載)
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暑い/温暖化

 

▽地球温暖化ではなく、地球沸騰化らしい。記録的猛暑と大規模な森林火災、異常気象がもたらす農作物の不作と食糧危機、さらに、永久凍土に閉じ込められていた未知のウイルスや細菌が氷河融解で放出され、新たなパンデミックが再来するという恐怖・・。人知を結集しないと、地球生命の臨界点を越えてしまう。先ずは温室効果ガス削減の強化。そして脱化石燃料の実現。微力ながらも、個々人ができることを考えよう ▽昨年の夏に重度の熱中症 (heatstroke) を体験した私。今年の夏も暑い。予防のために麦茶をガブガブ飲んでいたら、衝撃の事態に見舞われた。我が家界隈では大掛かりな上下水道工事が行われ、一時的な断水が何度も起きている。回復後から麦茶を大量に作り、飲み続けていた私は、ふと気づいた! 蛇口から流れる水の色そのものが薄っすらと「茶色」ではないか! 慌てて作業員の1人に苦情をぶつける。「流し続ければ透明になるよ。パイプの塗料が少し混ざっただけ。人体には無害なので心配いらない」 と、涼しい顔で言う。でも、レストランで出されるお冷 (ヒヤ) がこの色だったら飲めないよ! 胃腸が丈夫な妻は、少しカビが生えているアップルパイを食べても元気一杯!! 茶色の水を飲んでしまった夫を「何を不安がってるの?」 と笑い飛ばす。あなたのようにはいかないよ。夏の私は弱いから。 (SS)
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▽暑い。とても暑い。日本に帰国中の友人からは、次々と「酷暑だよ」「クソ暑い!」「メガ暑、ギガ暑、テラ暑」という声が聞こえてくる。「エアコンは好きではないが、もはや必須」と友人。部屋の温度上昇に気付かないまま倒れる高齢者が続出しているらしい。▽子供の頃、夏と言えば扇風機が活躍していた。昭和時代の扇風機は、ヒラヒラとした吹き流しが付いていて、それが風を感じさせてくれて、なんとなく涼しい気持ちになっていた。扇風機の前で声を出すと、宇宙人っぽい声になるので「ワレワレハ〜ウチュウジンダ〜」と言ってよく遊んだ。▽また、風鈴の音色は夏の象徴だった。でも「風鈴の音で涼しく感じられるのは、日本人だけ」という衝撃の研究結果がNHKの『チコちゃんに叱られる』で紹介されていた。日本人は風鈴の音を聞くだけで、風が吹いていると勘違いし、涼しいと感じる条件反射を身に付けたらしい。▽現在、我が家にはまだエアコンがない。暑さを凌ぐために購入した簡易式クーラーは、稼動した途端に電源がトラブルを起こし、電気屋さんを呼んだら、高額な配電盤が必要とのことで、結局、放置してしまった。地球の気温は年々上昇し続けている。次の50年でさらに1.5〜2.5℃の上昇が予測されており、これからの夏はさらに厳しくなるとのこと。そろそろ真剣にエアコンの設置を考えなければならない。(NS)
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地球温暖化のニュースをよく耳にするが、確かにサンディエゴも年々暑くなってきている。サンディエゴの夏はもっと涼しくて、過ごしやすかったと思う。日差しは強いけれど、風が涼しくて、カラッとしていたような。。。いつの間にか、夏が蒸し暑く不快になってきた。もしかしたら、湿気の多いジメジメした日本の夏を久しく経験していないから、少しの湿気でも耐えられなくなってきたのかも。。。やはり、グローバルウォーミングのせい? そのうち、日本の夏のように蒸し蒸しに暑くなるのだろうか。すでに蒸し暑い日本は、どれだけ厳しい暑さになるのだろう。想像すると恐ろしい。今、子供たちの夏休みを利用して、北カリフォルニアにある夫の母の家に滞在している。サンフランシスコから1時間ほど車で北東に行った地点にあるこの街は、海からも遠く、平地に囲まれていて、夏は気温がとても高くなる。日中は100℉以上になる。でも、乾燥していて、カラッとした暑さで、いつでも強い風が吹いている。義母は「暑い暑い」とボヤいているが、湿気の多い最近のサンディエゴの夏に慣れた私たち家族には過ごしやすく感じられる。あと数日でサンディエゴに戻る。これから一番暑い (と言われている) 9月がやってくる。扇風機で乗り切れるだろうか。 (YA)
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海面上昇、異常気象、砂漠化などをはじめ、氷河、永久凍土、海氷の融解をもたらす地球温暖化=Global Warming。人間の活動が活発になるにつれ、二酸化炭素などの温室効果ガスが大気中に放出され、地球全体の平均気温が上昇する現象だ。そして、この変化は20世紀半ば以降から、かつてないほどのスピードと規模で深刻化しているという。人類が危機感を抱いて、1985年に温暖化に関する世界会議がオーストリアのフィラハで開かれたそうだ。ある調査によると、10年に0.12~0.22℃の割合で気温が上昇しているとのこと。美しい水の都、私の大好きなベニスもこの地球温暖化の影響をダイレクトに受けて、海面は1年に2ミリずつ上昇。このまま行けば2100年までに水没してしまうとさえ言われている。インドネシアの首都ジャカルタに至っては、地下水の汲み上げによる地盤沈下と温暖化とが相まって、2050年までにはジャカルタ北部の90%が海に沈むという試算から、2045年までに首都を移転する計画もあるそうだ。このように、地球上の誰もがその影響を被 (こうむ) る現象に直面し、各企業がそれぞれ対策を講じて努力を続けているのは周知の通り。では、我々は個人として、何ができるかというと、節電、節水、公共交通機関の利用、エコバッグ持参・・・。はい、すべて努力しています。だから、大好きなベニス、沈まないでぇ~! (Belle)
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jinnno-san
やたら蒸し暑い。こんな酷暑はサンディエゴでは経験しなかった。真夏でも汗が出るほどではなかったし、日陰に入れば涼しさや寒さえ感じていたのに、ここ数年は温暖化の影響なのか、以前ほど乾燥してなくて、湿度が増したように感じる。汗が出る! 洗濯物も食器も、ちょっと放っておけば、すぐ乾いていたのに、翌朝になっても乾いてない! 異常だわー。肌が汗でベトッとする。日本なら当たり前なんだけど、ここ数年、サンディエゴは何かがおかしい。はっきり、くっきり、変化が見られるのは、、外で川などない所で普通に蚊に刺される! 先日は、家を出て中庭を通って、駐車場の車に乗るまでに5箇所ほど刺された! 片道1分くらいの歩行距離なのに 笑。さらに、20分ほど運転している間も、なーんか、ふんわりと痒いのよね、足が。キツイ痒さでなく、やんわりと。でも、確実に痒い。もしや・・と思って、目的地に着いて足を点検すると、、間違いなく蚊に刺されてる。両手、両足に20箇所くらい! 笑。サンディエゴで蚊に悩まされるなんて、数年前はなかった! でも、昨今の日本の夏に比べたら、やっぱりサンディエゴは極楽よねぇー。温暖化だあーーと言いつつ、昔、お土産にもらって絶対使わないと思っていた、ラベンダーなどの香りと彩りの可愛い蚊取り線香を焚いて (+蚊に刺されながら)、楽しく、中庭でビール飲もっと 笑。 (りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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毎年夏になると、子供たちの夏休みに合わせて帰省しているが、とにかく日本は暑くて、湿気がキツい。それなのに、帰国してすぐに行くのが、猛暑の中を一日中歩き回る “地獄の” ディズニーランド。それが恒例になっている。私だってディズニーは嫌いじゃない。ただ、厳しい暑さの中を歩いたり、乗物のために120分待ちだ、90分待ちだと我慢するのが辛いのだ。ディズニーランドにいると、炎天下でも30分待ちが短く感じるなど、時間の感覚がおかしくなってくるほどだ。開園と同時に (オープン前のゲートの外にも長蛇の列)、人々が目的のアトラクションに一目散に向かって歩き始める。私たち家族も負けないよう頑張るが、如何せん慣れていないので、どこに何があるかも分からずひたすら歩く。どこにも寄り道せずに目的地にたどり着いても、すでに90分待ちの位置にいる私たちの前に、優雅に美味しそうな飲み物やポップコーンを持って並んでいる人たちがいる。どんな魔法を使ってそこにいるのだろう? ディズニーは秋と冬の季節が混んでいると聞いた。体力のない者、暑さに弱い者は酷暑の中で終日過ごすのは無理だからだ。ああ、そうか。ディズニーは「弱肉強食」の世界なのね。弱者は自然にまかせて来ることさえできなくなるという・・。でも、あそこって「夢の国」って言われてなかったっけ?(SU)

(2023年9月1日号に掲載)
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繰り返し/リピート

 

▽写真の撮られ方が下手だ。シャッターを切る瞬間に目を閉じるので、パスポートや運転免許証の更新写真が一度で決まらず、撮影を繰り返す。「瞬 (まばた) きをせず、軽く笑顔をつくる感じで、口角を上げて、そのまま!」と言われても、プレッシャーを感じて、思わずレンズを睨 (にら) んでしまう。修学旅行の記念写真でも私は目をつぶった。写真家に聞いたら、集合写真を一発で決める奥の手があるという。先ず、全員に目を閉じさせる (!)。そして「はい!」の掛け声とともに目を開けるよう指示。全員が号令一下で目を開けるので、勢いもあり、半目になる心配もなく、成功間違いなしとか——。▽朝露の香りが立ちこめる中庭に佇 (たたず) み、カリフォルニアレモンと蘭 (ラン) の木で受粉の媒介を繰り返す野鳥の姿を眺める。毎朝これをリピート。頭と羽が青いアメリカカケスや、紅色の胸が芝生に映えるコマツグミの艶姿 (あですがた) を目にするのも珍しくない。多くはスズメだが、集団主義の彼らの行動様式にもルールがあって、捕食鳥のハヤブサから身を隠す時など、司令塔役の一羽が警戒警報の囀 (さえず) りを発して、仲間の危機管理に努めている。スズメの寿命は約2年。世代交代の繰り返しにハッと気付かされることも。その無常感がたまらない。空 (くう) とは、営みを繰り返す不変の摂理と、絶え間ない変化の両域に身を任せる心境かな。まだ観念的だな。実は何も解っちゃいない (笑)。(SS)
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▽15年ほど前から、朝の6時頃、窓の外に散歩するご夫婦の姿が見えていた。時が経つにつれ、旦那さんの歩く速度が遅くなり、やがて奥さんだけの姿になった。あるゴミ出しの日、彼女と話す機会があり、ご主人が亡くなったことを知った。雨の日も、風の日も、彼女の散歩は続いている。それは単に体や心のリフレッシュだけでなく、困難を乗り越えようとする、彼女の強い意志の表れとも思えた。▽散歩と言えば、歴史に名を刻んだ偉人たちも、しばしば散歩を日課にしていたと言われている。例えば、厳格なルーティンを守り続けた哲学者カントは、毎日、同じ服を身にまとい、午後3時半に散歩に出ていたという。進化論の父ダーウィン、天才作曲家ベートーベン、詩人のゲーテ、心理学者フロイト、画家のピカソ、アップルの創始者ジョブズ、作家の村上春樹らも、優れたアイディアを思いつく度にメモをとり、再び歩き始める。それを繰り返していたと聞く。▽三日坊主が特技の自分としては、多くの偉人たちが続けていた「情熱のルーティン」を見習いたいと思っている。散歩に限らず、続けることの価値を見つけ、行動に移すことこそが、人生に深みと彩りを加えるのだろう。彼らのように、自分の信念に従って日々を過ごすことが、真の豊かさを手に入れるための秘訣なのかもしれない。(NS)
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最近購入して、とても気に入った、リピート買い決定のアイテムたち。①日焼け止めクリーム。日本へ帰省中に立ち寄った、大手の生活雑貨店で見つけた日本製のもので、まさに秀逸な一品。顔にも体にも使えて、特に塗った後のサラッとした感触が快適。クリーム系を体に塗るのを嫌がる高校生の娘でも、これだとOKらしい。この調子で使っていたら、この夏が終わる前に使い切ってしまう。どうして、あの時1つしか買わなかったのか、すごーく後悔中。ネットで買えるか調べてみよう。②ヘアクリーム。これも、帰省中の家族旅行で義妹が持っていたものを使わせてもらい、その効果に感激。夜に入浴後、タオルドライした髪にこのヘアクリームを塗り、ドライヤーで乾かすと、翌朝には、いつもうねりまくる癖毛+乾燥してバサバサの私の髪が、しっとり艶やかに整っている。感激して、どこで購入できるかを聞いて、旅行後、早速その店に行き、まとめ買いをした! 次回帰るまで保ちますように。③これは最近始まったことじゃないけれど、我が家の猫たちは小袋入りのペースト状の、あの魔法の日本製おやつが大好物。こちらでも買えるけれど、日本滞在中にペットショップで大袋を買い込む。食の細いおばあちゃん猫も、この小袋の封を開けると喜んで駆け寄り、1袋を全部平らげる。(RN)
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自分自身をよ~く観察してみると、どうやら、私は繰り返し何かをすることが好きな人間のようだ。例えばレストラン。今からン十年も昔、地下鉄で知り合ったインド人が偶然にもインドレストランのオーナーだった。その店に行ってみたら、あまりの美味しさに仰天! 以来、足繁く通うことになり、多い時は週に4、5回も。金曜夜に行って、土曜昼にもというのはザラだった。私はインド料理の味に魅了され、インドへ習いに行ったほどだ。次に音楽。一度気に入ったら、そのアーティストの曲ばかりを毎日毎日繰り返し聴く。この傾向に気づいたのは中島みゆきにハマってから。明けても暮れても、彼女の音楽を YouTube で聴きまくった。それがアンドレア・ボチェッリになり、セサリア・エボラになり、ルイス・ミゲールになり…今はイタリアのハンサムトリオ Il Volo に夢中になり、既に1年以上。これが朝昼晩、いくら聴いても聴いてもまだ飽きない。この持続性はこれまでの記録だ。そして旅行。一旦、その土地が気に入ると繰り返し訪れる。日本にいた時はタイのコサムイに魅了され、最多で年4回、各季節にダイビングに。計15回ほど行っただろうか。現在は南イタリアに恋して、毎年晩夏には決まってイタリア詣でをして、各地の雲丹 (ウニ) パスタを堪能している。ああ、楽しからずや、繰り返し癖! (Belle)
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友人のH部長 (よく出るね 笑) には繰り返し驚かされる。いい意味でね 笑。バルボアパークを散歩してたら、露店の看板を見て「へー、変なタトゥーだって。どんなタトゥー?」と呟いているので、その店を見たら、確かにTattoo屋さんだった。ここまではよし。よく見たら、、“Henna Tattoo”← ヘナ・タトゥーだった 爆。そりゃ、そう読めるけどさぁー 笑。お店の前でお腹がちぎれるくらい大爆笑! 店員さんは、何でわたしが笑っているか見当もつかない 笑。H部長は看板を理解することが苦手なのか、看板情報は無視 (見えてない? 笑)。H部長は、ナビを付けてナビに案内されながら、助手席にも道案内を頼み、フリーウェイexitの10個手前から「あと○○マイル。何個目の出口を降りる」と、わたしが言い続ける。まるでラリーの助手役? 笑。それでもH部長は出口を間違える 笑。もしや、道路の名前が読めず、降り口が分からないのか?と思い、exitには番号も付いているし、1マイルごとに出口があり、数字は順番に並んでるから目安になることを教えた。それは、もう数年前に指示している。。現在も一緒に車に乗ると「次! 次を降りるーー!」と言ってる先で「え? え? どこおぉ?」と、出口を見逃すH部長 笑。多分、このやり取りは、一生繰り返されることだわ 笑。(りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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我が家には、夫が使う車と私が使う車の2台がある。いつもの駐車位置は、夫の車が車庫の外、私の車は車庫内と決まっている。日課である車庫からの出し入れで、私は同じ失敗を繰り返したことがある。1回目は3年前。学校へ子どもを迎えに行くため、車庫に駐めてあった車を出そうとしたときのこと。シャッターが上がりきる前にバックしてしまい、車のアンテナ部分 (?) とシャッターがぶつかり、どちらも破損。数百ドルかけて修理する羽目になった。この失敗は、いつもシャッターを上げる前に車に乗り込み、車内のリモコンでシャッターの開閉をしていたため、起きたのだと認識。その後、再発防止のために、乗り込む前にシャッターを開け、車を出すように心掛けていた。ところが1年ほど前、新居に引っ越したばかりの頃、私はまたしても同じミスを犯してしまった。今度は学校へ子どもを送ろうとした朝。以前の失敗を忘れてしまい、シャッターを開ける前に運転席に座り、あろうことか、バックさせてしまった。前回よりも大きなダメージを受け、再び車庫の修理に数百ドルもの出費が・・。苦い記憶が2つになってしまった。それからは、さらに慎重に車の出し入れをしている。それでも、忙しさや疲れがひどい時には、ふと昔の悪い癖が出てしまう。さらなる再発防止対策? 車庫を一切使わないことだろうか。(SU)

(2023年8月16日号に掲載)
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旅行

 

私は環境の変化に馴染めないタイプなので、旅行移動中に熟睡することができない。周りの人の所作も気になる。新幹線の車中。カシャカシャ、ゴソゴソと耳障りな音。私の座席から通路を挟んだ左側の乗客が、何やら悪戦苦闘中。会社員風の中年男性。テーブルにはKIOSKで買ったと思われる缶ビール、真空パックのチーズ、焼き干し芋。「一人宴会」を始めようとしてチーズを開封したものの、両端が金具で留められたビニールを剥くのに四苦八苦。爪で引っかいたり、捻ったり、二つ折りにしたり、歯で千切ろうとしたり・・。それでも諦めない (その気持ち、分かる)。彼は15分近く格闘していたが、手を止めてビールを飲み始める (諦めたのか?)。いや、チーズは後回しにして、干し芋の封を開け始めた。ところが、切り分けられた芋が袋の中でベッタリと引っ付いて、1枚だけ取り出すのは無理。ベトベトの手をハンカチで拭う。日本の商品は品質管理と衛生基準のレベルが高く、密閉/密封を厳重にしているので、安全性に信頼が置ける。しかし、少々度が過ぎる感もある。疲れ果てた男性はビールだけ飲み干して、チーズと干し芋を抱えながら、哀愁を漂わせて、私が降りる1つ前の駅で下車した。釈然としない結末のドキュメンタリーを観ていたような約30分間。春の旅行中に私が目にした、日本的な光景 (?) の一つ。 (SS)
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▽初めての海外旅行がワシントン州への留学で、その後、カリフォルニア州に移り住み、日本への里帰りが定番旅行となった。未だに、ヨーロッパも、アジアも、ハワイもニューヨークも行ったことがない。▽かつて、家族で「西部国立公園ツアー」に参加した。父は空港でカメラを置き忘れ、母は足に魚の目、姪はホテルに上着を忘れるなどのハプニングが続出。私といえば、お腹の不調で、バスの最前席と最後尾のトイレを何回も往復した。渓谷の景色よりも、そんな旅のドタバタが懐かしい思い出となっている。▽コロナ禍で家に籠もりながら、バーチャル旅行を楽しんだ。将来、アバターロボットで月や深海を探検したり、遠くの友達と世界旅行に出かけて、現地ガイドの案内をリアルタイムで体験できるとのこと。さらに、網膜と脳を連動させたフルダイブ体験で五感を活用する旅が可能になると言われている。歳をとって動けなくなっても、新しい冒険が待っている。▽「旅行は計画している時が一番楽しい」らしい。そんな「休暇幸福曲線」をオランダの研究者が明らかにした。旅行中の幸福は2週間限定だが、計画に感じる幸福感は8週間持続するとのこと。ルートや観光地の選定が前頭前野を刺激し、ドーパミンを放出して興奮と意欲が増すらしい。旅から帰ったら、すぐ次の計画をしよう。パッケージ旅行が大好きな自分としては、目からウロコが落ちるほどの発見だった。(NS)
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yoko
子供の頃、両親が共働きで忙しかったので、家族旅行をした記憶があまりない。でも、普段の休日には母と妹と3人で出かけることが多かった。買い物とランチ、山へハイキング、瀬戸大橋や蒜山 (ひるぜん) 高原までドライブ、冬は年に1、2度スキーに連れて行ってくれた。お盆休み、お正月休みには、よく兵庫県の母の実家へ帰省していた。私が覚えている家族4人の旅行らしい旅行といえば、中学生の頃に訪れたハワイ、山口の萩、高知の足摺岬、それから私が米国留学する少し前にキャンピングカーで岡山県北部へ行った一泊旅行だ。成人して自分が親になってみると、忙しい中、私たちをいろいろな所に連れて行ってくれた母をとても有難く感じる。私も子供たちに多くのことを体験させてあげたいが、時間的制約と経済面でなかなか難しい。日本にも連れて行きたいけれど、なかなか実現しない。この夏、子供たちのクラスメイトは外国へ行くそうだが、私たち家族は北カリフォルニアのグランマの家へ行く。2人とも大喜びで、楽しみにしているので私も嬉しい。グランマと過ごして、プールで泳いで、夏休みをエンジョイしてほしい。私もサンディエゴからベイエリアへ引っ越した友人ファミリーや義母、義父、夫の叔父叔母に会うのが待ち遠しい。義母宅の広いキッチンで料理をするのも楽しい。 (YA)
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suzuko-san
大抵の人は旅行好きだと思うが、諸事情でなかなか出かけられない人も多々いることも確か。私は東京時代、忙しい仕事のせいで、思うように休みがもらえず、せいぜいが旅程4、5日の近場の外国が旅行先。しかし、その会社を退職し、フリーランスになってからは、世に言う「糸の切れたタコ」状態。暇とお金を遣り繰りしての、大型小型の世界旅行が始まった。東京で遊ぶと高くつく。飛行機代さえ出せば後は格安、と暇に任せて、1年に春夏秋冬、タイのサムイ島に行くなど、かなり人生を遊んで過ごしてきた。物にお金を使うより、記憶にお金を使う。故に、せっせと節約に励んでは旅行に出かける。最近になって、その回数と旅程の長さが増えた。暇とお金は何とかなるにしても、健康な時に行けるだけ行っておこうと、最早イケイケドンドン状態だ。そして、とうとう私の海外訪問国50か国目となるチリに、この春、足を踏み入れた。首都サンティアゴで、世界各地と比べると格安という雲丹 (ウニ) を3食続けて味わうという贅沢、至極の幸せを経験させてもらった。日本も含めて旅行先で美味しいものを食す。そんな時、あぁ、生きててよかった、健康でよかったと痛感する。私がこんな話を従姉 (いとこ) にすると、旅行に行くには勇気も必要よ、と言う。暇もお金も健康も手にしていながら、勇気のない人は旅にも出られないのか。あって良かった、勇気。バンザーイ! (Belle)
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jinnno-san
米国では希少で貴重~な3連休の2日目に (1日目はダラっと飲んでオワってしもた 笑)、、、あ、2日目の朝からキャンプ始めたんじゃなくて、午後にキャンプへ行くと決めた (遅っ!笑)。しかし、、祝日のキャンプ場予約が当日に取れるワケがなく、、。過去に友人H部長が、連休に「翔平 (野球試合) を観に行って、帰りに San Onofre のキャンプ場で2泊しよう」と、なんとも楽しい思い付きにすぐ乗っかったわたしは、エンゼル・スタジアムに向かう途中で「えーっと、ゲームは何時からかな?」と調べ出したら、、試合はあるけれど、アウェイ&他州 (・・・) だった (^_^;)。H部長の頭の中では「試合=アナハイム」らしい 笑。「大丈夫!San Onofre は近いし」と気を取り直して向かったところ、、満員 (^_^;)。仕方がないので戻り、サンディエゴでブリトー買った 笑 という珍体験をしている。引き返す羽目になった場合は超ダルい、、。電話も出ないし、現場に行って開きがあるか確認するしかなかった。2件のキャンプ場に寄ったけど、やはり満員。もうダメかぁーっと思って3件目に着いたら、、、あれれ? 開いてたああーっ! 夕暮れも迫っていたし、これが劇的に感動だったのよ! すぐさまテント設営、焚き火、夕飯準備。何たる奇跡! 今回の教訓:連休に開いてるこのスポット、絶対に誰にも教えない。そう心に誓った (そこ? 笑)。(りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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帰省の際には、私のすぐ上の姉家族 (姉が3人いる) と「ディズニーリゾート1泊旅行に行く」が恒例となっている。子供たちの一番の楽しみでもある。今年の予定も決まっている。でも、この旅行には苦い思い出が・・。昨年、私は娘2人、姉家族、上から2番目の姉と一緒にディズニーを目指して、早朝4時に車で出発した。静岡から東名高速を東京方面へ30分ほど走った所で、私がスーツケース1つを家に忘れてきたことに気がついた。激怒したのは私のすぐ上の姉。几帳面で、いつも準備に抜かりのない、しっかり者だ。スゴい剣幕で叱責 (しっせき) され、久しぶりに私は泣いた。怖すぎ・・。5人兄妹末っ子の私は、昔からこの姉によく泣かされていたのを思い出した。間に入って私を守ってくれたのは2番目の姉。人当たりが柔らかく、気遣いがよくできて、やはりしっかり者。この姉がいなかったら、昨年のディズニー旅行は地獄となっていただろう。とりあえず、上の姉家族にはそのまま先に行ってもらい、私と2番目の姉は上の姉に連絡して、途中までスーツケースを持ってきてもらうことになった。無事にスーツケースを受け取り、足柄サービスエリアで姉家族と合流し、程なくディズニーに到着。ディズニーは子供たちのお気に入りの場所だし、母としても連れて行きたいが、昨年のトラウマが消えていない私は、今年はちょっと気が進まない。(SU)

(2023年7月1日号に掲載)