私には子供がいない。親業 (おやぎょう) という成長過程の欠落している者が言うのも憚 (はばか) られるが、息子にとって父親は終生の否定的存在であり、その生き方を100%受容できないというのが本質だと思う。父も息子を見て、「自分の分身」と思える領域と「得体の知れぬ不気味さ」に複雑な感情を抱くのでは——。 私と父は互いに反目しないまでも、腹を割って何でも話せる相手ではなかった。ギリシャ悲劇『エディプス王』を引用するまでもないし、山岡荘八が描く柳生宗矩 (むねのり) と十兵衛の凄絶な父子関係を賞賛するつもりもないが、基本的に父と息子はのっぴきならない “敵対関係” にあるのが自然体だろう (親子の情は別物)。父は息子を成長させる意味でも威厳を示すべきで、息子は弱さを見せた父を心の中で一刀両断に斬ってしまう。父子が本音で談笑する光景など気色悪いと思っていた。ところが、父が他界して遺品整理をしていた時、衝撃の事実に見舞われる。自分が愛読していた某ドイツ文学者の随筆集を父も揃えていて、下線を引いていた部分もほぼ同じだった! 私の笑い方、息継ぎの仕方、小指の爪を長めに伸ばす習慣、貧乏ゆすりの速度など、あらゆる癖が父の生き写しだと母が言う。遺伝形質の威力を前に言葉もなかった。 (SS) | |
▽「やっぱり、ソレは、アレなんじゃない」。指示代名詞を連発するクセが治らない。単語を「思い出そう」という努力を怠ると脳がサビついてしまうことは分かっているのだが、特に、長年連れ添っていると相方とは、「あれ」「それ」「これ」でほとんどの会話が成り立ってしまう。▽「てゅーか」。日本から来たインターン生の口ぐせ。短縮系は「つーか」で、もっと圧縮すると「てか」。こんなに短くなっても意味が通じる日本語はすごい。そう言えば、昔の上司で「というより」 を連発していた年配のテューカ星人がいた。▽ 好きなおかずだと、旦那の鼻の穴が膨らむ。そうでないときは、ポーカーフェイスになり、食べる速度が遅くなる。分かりやすい。▽「さすけねぇ、さすけねぇ」 が母の口ぐせだった。福島県の会津弁で 「大丈夫、大丈夫」というニュアンスで使われている。温かく相手を包みこむような響きが好きだ。考えてみれば、人生の大半を「さすけねぇ」で生きてきたような気もする。▽「ありがとうございます」。同僚のHさんがいつも口にしていた言葉。勤めていた日本の会社の社長さんから半強制的に言わされていたうちに、クセになったそうだ。言った方も、言われた方もうれしい気持ちになる魔法の言葉。Hさんを見習って「ありがとう」を拡散している。 (NS) | |
▽ 癖その1:「遠くからの足音でも、あなただとすぐ分かったよ」と周りの人によく言われている。痩せているのに、足音は結構うるさく響くらしい。。。なぜだろうと自分で考えてみたら。。。歩き方に問題があると発見!踵を上げないで、靴をパタパタさせながら歩いているみたい。そういえば、昔から走るのが非常に苦手だった。もしかしたら、この歩き方の癖のせいだったかもしれない。この癖は一生かかっても治らないかもね! ▽ 癖その2:「同じ言葉を2回繰り返して言う癖があるよ」とも言われたことがある。「えっ? 本当?」と質問した後で「あぁ〜本当だ!」と自分で納得。我が家の猫はZoeという名前で、私はいつも「zozo」と呼ぶ。Y.A. (→) さんのお嬢ちゃんはJuneという名前で、私はなぜか「junejune」と呼ぶ。「はい」「よし」「OK」などの言葉は1回言えばいいのに、私はいつも「はいはい」「Yes Yes」「OK OK」と答える。▽ 癖その3:なんだか、自分の癖は他人に言われるまで全然気がつかなかった。これも癖の一種かなぁ〜? (S.C.C.N.) | |
生え際から途中までは直毛っぽいのに、耳下辺りからうねるくせ毛。大人になってからは、くせ毛を活かしてレイヤーを入れた髪型にしたり、邪魔になると束ねればいいので、全然気にならないが、高校時代が一番大変だった。校則の厳しい私立の女子高で、髪型にも決まりがあった。前髪は、まゆ毛より長い場合は横に分けて、黒いピンで留めること。横髪、後ろ髪は、襟に付かない程度のレイヤーなしのボブカット (要するにおかっぱ)。耳が出るショートヘアも襟より長いミディアムからロングヘアは禁止。“一体、いつ時代の校則!?” というような決まりだったが、校則違反をする度胸なんてなかった私は真面目に従っていた。だが、この中途半端な長さで真っすぐに下を揃えた私の髪の毛は、もちろん真っすぐに落ち着いてくれない。左側の髪は右に向かって跳ねて、右側も右に向かって跳ねる。まるで左から強風に吹かれたような髪型になる。毎朝、シャンプーをした後、ドライヤーでこの癖毛と闘っていた。湿気が多い日や雨の日はどうにもならなかった。3歳の娘が超くせ毛だ。細い毛髪がくるくるとあちこちを向いていて、寝起きは鳥の巣のようにくしゃくしゃになる。真っ黒い剛毛で直毛だった私の子供の頃と全然違う。成長するとどんな感じになるのか楽しみだ。 (YA) | |
△ 私の変な癖。それは、蓋を最後まできっちり閉めないこと。それも回すタイプの蓋。だから、一見ちゃんと閉まっているように見えて、実は最後まで閉まっていないから厄介。タバスコとか、ドレッシングとか、使う前に振らないといけないものがしっかり閉まっていないと、閉まっているものと思って振ってしまうので、蓋が外れ、中身がブワーッと飛び出す。昔、夫がちょくちょく被害に遭い、閉口していた。指摘されて、私も意識して蓋を最後までしっかり閉めるように心がけるようになったが、たまに、無意識に閉め忘れる。だが、痛い目に遭った夫も、振る前に蓋がしっかり閉まっているかチェックするようになり、噴き出し事件はほぼ皆無になってはいる。しかし、この迷惑な癖、実家にいる時もあったはずなのに、家族の誰からも文句が出た覚えがない。言われていたけれど、流していただけだったのか。父や弟たちに聞いてみよう。△ 我が家の大食い猫CCの変な癖。ご飯を食べる時、どういうわけか口の中から食べかけのドライフードのカケラが飛び出す。なので、CCが食べ終わった後はボウルの周りが汚い。もう1匹のトラちゃんは1個ずつ丁寧に食べるから、口からカケラが飛び出すなんてことはなく、食べ終わった後もすごくきれい。同じ猫なのに、この違いは何? (RN) | |
『 無くて七癖 』。人には最低でも7つの癖があるという。はて、私に7つの癖があったかな?と考えてみる。ミカンをむいて食べる時、中の甘皮をきれいに取って食べること、持病である腰痛のせいなのか、座った途端に足を組むこと。これらは決して悪い癖ではないと思うが、時々、無意識のうちに左手に飲み物を持って喉を潤している時がある。これは絶対にマナー違反だ。直さなくてはいけない悪い癖だ。他にも、人様に言えないような癖も含めて6つは見つかった。あと1つ、あと1つ。かつて長い髪をしていた時、枝毛取りの癖があったが、それもショートヘアにしたら、なくなってしまったし。あと1つ、あと1つと考えるが、なかなか見つからない。「なら、癖を作っちゃえ!」。人前でやられると、イライラしてきたり、落ち着かなくなってしまう「貧乏ゆすり」。見ていて決して気持ちのいいものではない。が、最近は、この貧乏ゆすりが健康に良いと言われ始めている。ストレス緩和、精神の安定以外に、冷え性やむくみ改善、エコノミークラス症候群の予防、ひいては死亡率の低下などに効果があるという。なら、この貧乏ゆすりを、私の健康に役立つ立派な癖にして、人前ではやらないにしても、自宅では積極的に癖にしよう。 (Belle) | |
人間ウォッチング? 子供って平気で、公共の場にいる赤の他人をジロジロ見るよねー。実は、わたしもなの (笑)。街やスーパーで “ちょっとこの人、変わってんなー” と思えるような老若男女を前方に発見するところから、だんだん近づいてきて、すれ違う瞬間、そして後方へ歩き去る姿を、パラパラ漫画が作れるくらい (意味分かる? 笑)、目で追うわたし。完全にロックオン!(笑)。そのご本人や周りがどう思おうが、自分の世界なので、おかまいなーし。“この人いつもこんな髪型してんのかなー? へーん 笑”、” ちょっとー! このコドモ、ぶっさいくー (ゴメン … 笑)。親はどんな顔してんだろー 笑”、 “どうみても、カツラだな 笑”、“あのオッパイ、くっつけた? 笑”、“このネエちゃん、メチャメチャ美人(ほんとーに見惚れる)。お近づきになりたい!(わたしは、ストレート 笑)”、“この人・・・オトコ?” (あたい、ヒルクレスト在住 笑)。あ、普段歩きながらつぶやいている心の声を世間に公表してしまった! あ!! 心の声ではないらしい!! なぜなら「そんなこと言って、回りはおめぇーをジロジロ見てるべ」と、隣で歩く相思相愛がつぶやいた (笑)。 (りさ子と彩雲と那月と満星が姪) | |
上の息子は赤ちゃんの頃から何かしらの癖がある。まずは4歳頃まで続いた『おしゃぶり』。普通なら親指だろうが、息子は上手に人差し指をちゅぱちゅぱ。プリスクールに入る頃には、学校でいろんなものを触った指を口に入れたら病気になるから、どうにかしてやめさせようと、カラシやワサビ作戦、手袋作戦、人差し指と中指2本をバンドエイドでくっつけ作戦 … など頑張ったが、全て失敗に終わった。ある時、気が付いたら、自然とちゅぱちゅぱしなくなっていた。そして『おしゃぶり』 を卒業したと思ったら、今度は『おでこ壁打ち』。何かが気に入らない時、怒った時、自分のおでこを壁にガンガンと打ち付けるのだ。初めて見る人は誰もがビックリ! そして中学校に入る頃には 『爪噛み』。「そんなに爪を噛むのが好きだったら、ママのも噛む?」 と言ったりしても、しばらく治らなかった。そして今は『you know?』。全てのセンテンスの語尾に『you know?』が付く。気にならない時もあるが、一度気になりだすと、そこばかりが耳に入ってくる。しつこく連呼されると「知ってたら聞かねーよ!」と、大人げなく言ってしまう。 次は何の “癖” に振り回されるのだろう・・・。 (IE) |
(2018年4月1日号に掲載)