September 15, 2025

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日本/アメリカ

 

来ましたね「閑談』 の究極テーマ。私の知人は “嫌米家” が多い。反米感情の理由は、極悪化する銃犯罪、訴訟好きな国民性、節操なき富への執着に絞られる。銃犯罪については、約3億丁の銃が米国内に出回り、内戦国でもないのに、年間48,000人以上が銃弾の犠牲になる事実に「呆れてモノも言えない」と集中砲火を受けた。私が孤立したのはここから。自分も「銃規制派」と宣言した上で「合衆国憲法修正第2条」が保障する個人の武装権は、政府の独裁化を防ぐための崇高な理念でもある」と告げたら、一般市民の命を奪う銃には正義のかけらもないと言わんばかりに、集まった全員から「ケタ外れの理想だな」と一笑に付された。どうやら、日本人の多くは morality (道徳性) と immorality (不道徳性) の境界線を引いて「善」と「悪」の判断から行動規範を設定するらしい。アメリカ人には amorality (超道義性=道徳規範外) と呼ぶべき、善悪いずれでもない権利としての価値基準がある。道徳 vs. 不道徳という単純な構図じゃない。この国は generalize できないし、本質を理解する座標軸に「アモラルの斜軸」をブチ込まないと、たちまち嫌米家になってしまう。自由の国の風に吹かれていたい反面、瑞穂 (みずほ) の国の土に還りたい想いもある。アメリカに永住。日本で永眠。私はそれで行こう。 (SS)
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▽最近、日本に永久帰国する引退組の友人/知人が多い。「健康保険や介護保険があるし、なんたって食べ物が美味しい。物価が安くて、電車やバスで動けるし、それもシニア向け支援制度で乗り放題。治安も良いし 『おもてなしの心』が最高。幼なじみや友達や兄弟がいるし、日本語が話せて、1ドル145円の円安が決定打」とのこと。▽ダンナのアメリカの知人は、中学校の先生として東京のE区へ赴任した。そんな彼がある日、在留カードのために役場のカウンターに行ったとき、誰も並んでいないのに「番号札をお取りください」と指示された。仕方ないので、わざわざ番号札の機械まで行って「1番」の札を取ったら、受付の人がそれを見届けて「1番の方どうぞ!」と呼ばれたという。あるある「日本のお役所仕事」。けっこう笑える。▽「失われた30年」で日本が立ち止まっている間に、世界は様変わりしてしまった。「ビッグマック」「ダイソー」「ディズニー」の日本での価格/料金は世界最安値らしい。そして、給与は30年以上変わらず、平均年収が400万円。韓国より下で世界22位。日本の大卒初任給は250万円で、アメリカは600万 ($42,000)。もはや日本の倍。近頃、日本の不動産に外国からの買い注文が殺到しているそうだが、「日本大好き人間」 の私としては心穏やかではない。“強い日本” の復活を祈るばかりだ。(NS)
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yoko
アメリカ映画を観て育ち、ティーンエイジャーの頃は WOWWOW でアメリカのドラマにハマったせいか、成長するとアメリカ大好きな人になっていた。母には「アメリカかぶれ」と呼ばれたが、洋楽を聴き、映画雑誌「ロードショー」を読み、ファッションを真似して、我が道を行っていた。そして、高校を卒業したら留学したいと思うようになっていた。両親から短大へ進学するように勧められ、2年通ったが、 “卒業後に留学 → アメリカで生活する” という夢は変わらなかった。ほとんどのクラスメートが就職活動を始める中、私は英会話とバイト三昧の日々を過ごしていた。短大卒業後、とても有難いことに両親が留学を許してくれた。「アメリカは危なさそうだから、オーストラリアかニュージーランドにしなさい」と勧めるのを「それなら、カナダはどう?」と逆に説得し、最終的にはアメリカに来てしまった。あれから25年以上が経った。当初は2年だけという約束の短期留学が、4年間大学に通うことになり、グリーンカードを取り、就職し、米国市民権を取得し、最終的には結婚して、こちらで家庭を持った。昔、自分が思い描いていた未来図とは少し違っているが「アメリカで生活する」夢は叶った。 (YA)
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suzuko-san
私は、40代半ばにして私自身が出来上がった後、一念発起して、この地に移住した。全く思いもよらない人生の大転換だった。故に、私の中では日本を思い切り引きずっている。考え方の基本もそうだ。何か問題があると、まず先に他人を責めるのではなく、自分が何かまずいことをしたのか?と考える。この国に来て驚いたことは、英語の教師から聞いた「庭師を雇い、その庭師が木から落ちた。その場合、庭師が家の持ち主を訴える」「コーヒーが足にこぼれて火傷 (やけど)。で、その店を訴える」・・などなど。どう見ても、いずれも自分のせいで起きた事故だと思うのに、それがどうして他人のせいになるのだ? 理解不可能。考え方もそうだが、一番引きずっているのは、食事だ。40歳寸前でパキスタンの少数民族の地に移住した友人がいる。一時帰国した彼女に「日本食が恋しくないの」と尋ねたら「40年近く食べたから、もういい」と。私の答えは真逆で、40数年も食べ続けているのだから、和食と離れられない。という訳で、アメリカにいながら普段は和食を主に暮らしている。和食が手に入りやすい当地だからこそ、私は生きられるのだ。買い物一つ行くにも全て運転など、アメリカの不便な面も多少あるが、アメリカの良い面、日本の良い所の両方を享受しながら暮らせることに感謝。 (Belle)
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jinnno-san
パスポート更新のためLA日本総領事館へ。コロナ渦で規制が多いと聞いて、スムーズに事が運ぶのかドキドキだった。完全予約制で混み合うこともなく、ロビーで待機している予約グループをエレベーター係の方がご案内。領事館の階に着いたら、ゲートを通るために列を作る。日本式に皆さん、お利口に指示に従って行動。次に、ラテン系の警備のおじちゃんが、どの窓口に行くかテキパキご案内。効率良くていいねぇ~。そして整理券をもらう、までは日本的、だった 笑。整理番号は77番。掲示板を見上げると、今、27番。エーーーっ! 50人待ち? DMV並み!? 笑? しばらく掲示板をまじまじと見ていたら、警備の人が「大丈夫?」と話しかけてきた (優しい!)。「27番って出てるけど、今から50人待ち?」と焦って尋ねると「あれね、壊れてるから27番から進まないよ」「へ?」「実際に動いてる掲示板はここ」と、全く違う場所に設置され、裏側を向いてる掲示板を指差して 「待ってる人には見えないんだよ、あっはっはー!」・・・60番だった 笑。彼がラテン系で、わたしもラテンのノリだから、別にいいんだけど、いいんだけどおおおー、、コロナ渦の中、段取りよく対応くださっているけどおおー、、これはーーー、、アメリカあるある! 笑! (帰りに立ち寄ったたこやき店の整理番号も77番だった 笑)。(りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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私は日本が大好きだ。和食、ゆったり入れるお風呂、コンビニ、そして家族が恋しくてたまらない。そんな毎日が続く。もう長いことアメリカにいるけど、心はいつも日本人だし、この地に骨を埋める覚悟もない。心のどこかで「いつか日本に帰る」と思っている。こんな私だから、いつまで経っても、今住んでいる土地にも馴染めないのかも。アメリカにも日本より良いところがたくさんあるのは分かっているのに、自分の性格が災いして、どうしてもアメリカが合わないのだと思う。まず、私は人見知りが激しい。子供の学校のお迎えも、行って帰ってくるだけで、ママさんたちと話すことはない。散歩をしても、すれ違うご近所さんと挨拶は交わすが、話題が思い浮かばないので「ハロー」「ハワユー」「バーイ」で終わり。でも、近所に住む日本人の知り合いは完全にコミュニティーに溶け込んでいる。ここはまだ新しい住宅街で、皆が同じような時期に引っ越しているはずなのに、彼女はもう、何十年もここに暮らしている古株のように馴染んでいる。誰もが彼女に挨拶をして会話も弾む。スゴいコミュニケーション能力だ。彼女を見るたびに「このくらいじゃないと、アメリカでは無理」と思うのだが、どうしてもできない。やっぱり、子供たちが独り立ちしたら、日本に帰ろうかな・・。(SU)

(2022年10月1日号に掲載)
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長い/短い

 

米国に出張中の友人から電話が入り「明後日、帰国する前に、空港で少しだけ会えないか?」と打診してきた。「どこの空港だ?」 と聞くと、ジョージ・ブッシュ国際空港だという。絶句する私。「ヒューストンに来いってか?」「カリフォルニアからテキサスは近いだろ?」ヤツは東京—新大阪の距離感覚で話してないか? 「会ってどうする?」「空港のパーキングでキャッチボールしよう」・・。私は深い脱力感に襲われる。「心配するな。2人分のグローブとボールがある」。そういう問題じゃないと思いながら承諾した(行くんかい!!)。フライトを利用するのはヤメた。車なら帰路の道中に、巨大なサボテン群生が見事な「サワロ国立公園」、神秘的な異観の世界遺産「カールスバッド洞窟群」などの観光スポット巡りもできる。レンタカーを借り、自宅を早朝に出て、丸一日かけて I-8 → I-10 をひたすら東へ進み、約1,600マイルを走破した。非常識な友人 (自分もな!) と再会したのが翌日午前9時頃。駐車量の少ない空港の片隅で、しばしのキャッチボールに興じ、1時間足らずで別れた。あまりにも長い走行距離に反して、異様なほど短い滞在時間。非生産的で、突拍子 (とっぴょうし) もない、ダイナミックな約束を平気で実現させてしまう仲間がいることを、むしろ誇らしくさえ思った。(SS)
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▽「スピーチとスカートは短いほどいい」という諺があるけれど、スピーチは3分ぐらいでまとめるのが良いらしい。ノーベル賞のパロディー版 「イグノーベル賞」 では、受賞者に与えられたスピーチ時間は1分。それを過ぎると女の子が登場して「Please stop. I’m bored.」と連呼して、スピーチを遮 (さえぎ) る。もし今後、自分や他人の話が3分を超えそうになったら、「Please stop」を心の中で連打したい。▽一日の平均睡眠時間は7〜8時間程度が健康的とされている。でも、アインシュタインは10時間だったというから、かなりのロングスリーパー。一方、エジソン、ビル・ゲイツ、サッチャーは4時間とショートスリーパーだ。そして、近年、短眠者は特有の遺伝子を持っていることが明らかになった。快適な眠りの基準は人さまざまなのだ。▽最近、周りで熟年離婚が増えている。女性からの申し出が多く、その一番の理由が「夫の世話から解放されたい」こと。実際、日本の男性の家事分担率は18.3%で、世界で最も低い。アメリカは37%、北欧諸国でも40%超え。どの国でも、女性が日々の家事に費やす時間は男性より長い。会社勤めや子育てが一段落した後、残された人生の時間が長くなれば、重みを増してくるのが「夫婦関係」。熟年離婚はさておき、男やもめになっても大丈夫なように、旦那に家事全般を伝授したい。(NS)
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体幹を鍛えるのにプランクエクササイズが良いと聞き、日々の運動に取り入れることにした。腕立て伏せよりは簡単だろうと思っていたら、これがなかなかキツい。始めたばかりの頃は30秒続けられるかどうか、というレベル。床に両肘をつき、両足をまっすぐに伸ばし、お腹を引き締めて、タイマー1分スタート! この1分がとてつもなく長かった。25秒くらいまでは楽勝・・・なのだが、40秒を超えるあたりから、急減速したかのように、タイマーの数値がゆっくりと動いていく。猫が尻尾をパタンパタンと動かしながら寝そべる横で、ワナワナと小刻みに震え始める私のカラダ。今日はもうこの辺でやめておけ、という誘惑の声に負けず、1分まで頑張り通すとき、頭の中で勝手に再生されるのが、米連邦最高裁判事だった Ruth Bader Ginsburg さんがプランクをする姿。80代半ばの小柄で華奢な Ginsburg さんが、まっすぐ一直線の綺麗な姿勢でプランクをする姿を初めてビデオで見たとき、私は感動した。スクワットをしたり、ウェイトやロープ、バランスボールを使ったエクササイズをするおばあちゃん、なんてカッコいいんだろう! 1分程度のプランクでワナワナ震えている場合ではない。プランク1分なんて短すぎる!!と、豪語できるように頑張ろう。(RN)
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「帯に短し、襷 (たすき) に長し」。なかなか、ちょうどいいものに出会うのは難しいもの。まあ、「大は小を兼ねる」という言葉もある。長いものが欲しいときには、短いものは役立たずだけど、長いものは切ったり結んだりすれば短くはなる。そういえば、昔、「♪大きいことはいいことだぁ~!」というコマーシャルがあったっけ。さて、現実。先日、私は本来、ネットで洋服を買うという無謀なことはしない人だ。しかしこのネット時代、頼みもしないのに、いくらでも広告が飛び込んでくる。そんな中、気をそそる広告が目に留まり、初めてワンピースを3枚購入した。写真によると膝丈 (ひざたけ)。素材こそ手に取って見ない限り、その肌触りは分からないが、デザインも色も柄も、そして値段も気に入ったので、それ!と買ってみた。届いた商品を開けたら・・。モデルが着ていたドレスは膝丈だったはずなのに、それほど背が低くはない私が着ても立派にロングドレス。違うだろ! これでは普段の昼間にも街に出かけられないではないか。よくよくその広告を見ると、モデルの背丈が測れる写真はない。やたら背の高いモデルだったのか? それなら裾を切って仕立て直そうと思っても、裾に模様があるので、短くすると柄が中途半端に。まったくぅ~! 長いものも短くはできないのだった! 前言撤回の巻。(Belle)
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"Patio Furniture" の看板を見て「パティオのなんだ? パティオ雑貨店? パティオ工務店?」と、ふにゃふにゃ言っているH部長を見て、ま、まさかのまさか・・と思い「看板を全部読んでみなよ」と言うと、「パティオ、、、ふるぅーに、、、チュ?」・・笑! でたよ、でた! 我がH部長お得意の、勝手な英語解釈あーんど単語が読めないの巻! 誰もが知ってるハズの単語も意味がわからない件! 笑! これまでも、自信をもって発言する数々の勝手解釈で、大変笑わせてもらってる (例:黒豚=Back Rib、サイド・ディッシュ (副菜)=Curbside Pickup 笑!)。英語を上手に話せるかどうは、高校生から米国で生活する人 vs. 高校を卒業してから米国で生活する人、と大きく分かれると思う。わたしは後者で、英語は上手に話せないし、一生ネイティブのようにはなれんでしょう。確定! じゃあ、後者だったら、長く米国に住むことで上手になんの?というワケでもない。H部長は10年以上はここで暮らしてる。でも、10年って長い? わたしは20年以上暮らしてますけど・・笑。しかし! わたしは英語力を伸ばす前に、H部長の『おもしろ解釈英単語帳』を出版すべく・・あれ? あんときめっちゃ笑ったのに、彼はなんて言ってたっけ? まずは自分自身の乏しい記憶力の改善に努めなければ! (出版するよーー!笑)。 (りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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新型コロナの影響で、休校が相次いだこともあり、夏休みが大幅にカットされた学校が増えたようだ。実家のある静岡でも短くなったようで、期間は7月下旬〜8月下旬に。「子どもの夏休みが30日以上も必要なのか?」という記事を読んだ。教育的見地から、夏休みが短くてよい理由は、学力向上のために授業日数の確保が必要ということ。夏休みを使って豊かな体験ができるのは一握りの子ども。家庭の指導力や経済力によって教育格差が拡大する。一方で、夏休みは一定の長さを要する理由として、学校での学習以外の体験をしたり、自分の好きなことに打ち込んだりする時間が必要とも。授業日数を増やしても、学力向上につながるとは限らない。猛暑の中で「イヤイヤ登校させても学習効果はあるのか?」 との疑問も。どちらも肯 (うなず) ける内容だが、個人的には1か月くらいが丁度よいのではないかと思った。アメリカの3か月に比べたらね。宿題もないし。でも、そのお陰で、日本に帰省してアメリカに戻ってきても、まだ時間的余裕があり、ゆっくりできるメリットはある。しかし、教育上のことを考えると、親の私がしっかりしなければ、子どもたちは好き放題で、だらけまくるので、早く学校へ行ってくれたほうが安心ではある。(SU)

(2022年9月16日号に掲載)
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何かがおかしい?

 

▽2001年9月のある日。夕暮れ時に夫婦でテニスを楽しんでいた私たちは、プレーを中断してしまうほど、鮮やかな茜 (あかね) 色に染まる日没の空に釘付けになっていた。その時刻は昔の日本でいう「逢魔時 (おうまがとき)」に当たる。妖気あふれる西日の中に “物の怪 (け)” が潜んでいると伝えられた酉 (とり) の刻。古人はそこに俗界と幽界の接点を感じていたという。この世のものとは思えない、畏怖の念を起こさせる西空の鮮かさは、恐ろしい血の色にも似ていた。不吉な空を呆然と眺める私たち。その心情を適切な言葉で表現するなら、まさしく「何かがおかしい」――。「9.11」の大惨事が起きたのは翌朝だった。▽父と交わした最後の会話となったのは17年前の秋。帰米する前夜、私と父は生涯で唯一と思えるほど胸襟を開いて話し込んでいた。攻撃性が強く、威圧的な父を子供の頃から敬遠していた私は、あの日に限って、生来の鋭さが消え失せ、穏やかに笑う姿を目の当たりにして「何かがおかしい」と感じていた。それから2か月後のある夜、私は何人もの人影に手招きされて、強い光の中へ導かれていく夢を見た。父急死の連絡を受けたのは数時間後だった。人間は無意識のまま異変を敏感に予知するセンサーを備えているが、その意味を知らずに、漠然とサインを受け止めているのかもしれない。 (SS)
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▽自分は “昭和大好き人間” だが、今考えると「何かがおかしい」と思うことがたくさんある。例えば学校では、「うさぎ跳び」「運動中に水飲むな」「教師からの体罰」「注射針使い回しの予防接種」等々。ちなみに、勤勉の象徴として小学校に設置されていた「二宮金次郎」は「歩きスマホ」を誘発するとのことで、「座って本読む金次郎」が登場しているそうだ。▽日本は、世界で50か国ほどにとどまる、二重国籍を認めていない国の一つだ。海外で生活する日本人には、日本国籍を放棄することを余儀なくされた人が大勢いる。これを違憲として、海外在住の8人が訴訟を起こした。しかし、東京地裁は昨年1月に訴えを退けた。グローバル化が進むなか「純日本人主義思想」は「何かがおかしい」と思う。▽「110年以上生きているスーパーセンチナリアンは、特殊な白血球を持っている」と、友人がLINEで教えてくれた。その白血球は、細胞分裂の仕方が特異で、1からいきなり多数に増殖するらしい。スピードが速いから、普通なら白血病になってしまうのだが、そうはならない。後天的にDNAレベルで変化したらしいが、科学者も不思議がっている。特殊な白血球と長寿の関係は、結果なのか、原因なのか、あと5年くらいで判明するらしい。遺伝子が決める「運」を乗り越える日が、いつかやってくるかもしれない。(NS)
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私は車の不調には敏感だ。アメリカで運転免許証を取得し、最初に購入した車は12年落ちの Volkswagen だった。見た目だけで選んだ車 (小さくて可愛いコンバーティブル) だったので、運転のしやすさや、コンディションの良し悪しはあまり気にせずに買ってしまった。免許取りたてでフリーウェイを運転することさえ怖がっていた私には、古いマニュアル車の運転は困難だった。買ったはいいけど、しばらくはバス通学を続けていた。ハウスメイトだったスイスからの留学生の子と彼女の友達がマニュアル車の運転のコツを教えてくれた。無事に運転できるようになっても、不具合続きの車。まずリバースに行かなくなり、それを修理したら、今度はトランスミッションが壊れ、次にブレーキの総入れ替え、さらにラジエーター、オルタネーター、アクセルペダル、スターター、電気関係の何か (車を止めてもオフにならないので、バッテリーのつなぎ目に手動のオフスイッチを取り付けた)、クーラント液がどこからか漏れているので、補充用の水を常備。。。最後には車が全く動かなくなって、やむなく廃棄処分するまでキリがなかった。鍛えられた私は、今でも「何かがおかしい。。。」と車の異変を素早くキャッチできる。 (YA)
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波乱万丈の人生と言うが、私のそれも全くその類に洩れない。時々、もうやめてほしい~!と、叫びたくなることもあるほど。例えば…親切心で保証人のハンコをついてあげたのに、その人が世逃げをして、ベンツが買えるくらいのお金を持っていかれたり。知り合いに紹介されて雇った弁護士が移民法/入管法にあまりにも疎 (うと) すぎて、今から思えば素人でも判断がつきそうなのに、無知だった私は、その弁護士の言葉を鵜呑 (うの) みにしてティファナのアメリカ領事館へビザ申請に。当然、却下され、挙句 (あげく) には国境で調べられ、入国拒否の処分! ハンドバッグ一つで日本に帰国せざるを得ない羽目に陥ったり…などなど、各年代でこれでもか!!という大事件が起こる。で、去年から今年にかけても大厄年?って言わんばかりの事件が続出。昨年の夏に大間違いの工事人を雇い “悪夢の改装” に悩まされたり。財布を無くして、全ての再発行手続をせざるを得なくなったり。ハッカーからかなりの額の預金を盗まれたり。改修不備から半年後、バスタブの蛇口からの水漏れが発覚。階下の住人に大迷惑をかけて、その工事が終わった途端、今度は自分の家のバスタブの天井が階上からの水漏れで水浸しになったり。ウソでしょ!よくもこう、次から次へと事件が続くものだ。やっぱり、私の人生「何かがおかしい!」  (Belle)
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jinnno-san
①先日、州外へ旅立つのに、ひっさしぶりに飛行機に乗ることに。お得目の航空会社といっても、手荷物等の重量が細かく規制されているのにビビり、なるべく物を持っていかないよう、一緒に行くH部長と荷造りをしていた。歯磨きセットだけで2kgはあるんじゃないかというH部長も、ZIPロックにわたしの分と合わせてコンパクトに詰めていた。保存バッグの中に簡易ひげそりを見つけたH部長が「それは持っていかない」と言って出そうとするので、「あ、それ、わたし用のだから」と待ったをかけた 笑。ヒゲは剃らないけど、足の毛を剃るんだよ 笑。なんかヘン 笑。男と女が逆の立場っぽい? 笑。②先日のカンファレンス・コールでの出来事。日本語会議という前提で4名が話していた。わたしを含む2名は滞 (とどこお) りなく日本語で会話していたけど、他の2名さまは、、誰が聞いても分かりやすい、ご丁寧な質問に対しても反応が違った。1人は日本語を理解するけど話されないようで、もう1人には日本語の質問を英訳してあげることに——。では、そのお方の返答はというと、、なんと関西弁や! 笑! つまり、日本語 → 英訳 → 関西弁 → 日本語 → 英訳 → 関西弁! 笑! 電話だけで『笑点』を楽しませていただいた気分になり、それから1週間は思い出し笑いが続行中! (現在進行形 笑!)。(りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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母はよく言い間違いをする。それが結構ありかも、と思える言い間違いなので面白い。△母と姉がビートルズの話をしていた時のこと。オノ・ヨーコが結婚したビートルズのメンバー、ジョン ・レノンを「ジョン・ネロン」と言っていた母。話を聞いていて、何かが違う気がすると思っていたが、まぁ、それでもいいような気がして、そのまま聞き流してしまった。先日、一度だけ確認しようと思い、電話で『Imagine』を作った人は誰だっけ?と聞いたら「ジョン・レロン」と言っていた。△2016年に解散した「SMAP」のことを「スナック」と呼んでいた。美味しそうだし、それでも通用しそうだからよし!△ウクライナの首都キーウをどうしても「キウイ」と言ってしまう母。頭の中ではキーウと思っているらしいが、似ているワードがついつい出てしまうようだ。△20年ほど前、アメリカに来て、昼食に何を食べようかという話になった時、母は「いいよ、私はドッグフードで」と言った。「ホットドッグ」と言いたかったのね。母の言い間違いは、今は高齢のせいかとも思えるが、実は30年ほど前から似たような言動があるので、現在の間違いも天然ボケである可能性が高い。今度はどんな言い間違いで笑わせてくれるのか、楽しみにしている。(SU)

(2022年9月1日号に掲載)
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コミュニケーション(術)

 

私たち夫婦は仲が良いと言われるが、それが永遠に続くという幻想は持っていない。出会った頃は、人生の伴侶となる予感がなかった。ボールルームダンスのパートナーとして相性は◎。でも、人生観、価値観の違いから衝突は日常茶飯事。モノを運ぶ例で言うと、「風呂敷の包みを固く結ぶべき」と言う私に「風呂敷を解いて別の用具に移すべき」と妻が反論する。意見の不一致が悉 (ことごと) く顔を出し、苛立つ妻が飛びヒザ蹴りで私に襲いかかり、ドアをブチ抜いたことも。見解の相違は何か? よく考えてみると、モノを安全に運ぼうとする「目的」は一致している。ケンカの種は「過程」の不一致。「入口」は異なるも「出口」は同じ。相手のプロセスを尊重すれば、知らない “景色” が見えて、生活が2倍楽しめる? 加齢とともに、生命力を浪費する夫婦ゲンカを避けてきたが、最近、妻が本音を爆発させた。初めて聞く私への不満が堰 (せき) を切ったように迸 (ほとばし) り出て、慌てた。EVENのバランスが維持できないと、夫婦仲は簡単に崩壊する。感情論を排したコミュニケーションは随分と積み上げてきた。最後の決め手はユーモアかも。笑いのセンスが共有できなくなれば、関係解消の現実味が帯びてくる。雇用主/被雇用者の関係も同じ。要望する仕事のクオリティーと完成度にギャップが生じた時、感情を排除した単刀直入のコミュニケーション術がモノを言う。1〜2行のメモが効力を発揮する。(SS)
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▽祖母は聞き上手だった。「やんだおら、先生にそんなことを言われだのが〜」「それは、つらかったべ〜」。自営業で忙しい両親に代わって、会津弁で反応しながら何でも聞いてくれた。受験に落ちたときも、仕事の「愚痴」を言っても、「んだ、んだ」(そうだ、そうだ) と聞いてくれた。祖母に話を聞いてもらうと、不思議と元気が出てきた。▽「コミュ力」がズバ抜けてる友人がいる。彼は学生時代から、どんな人に対しても、見事なまでに相手の懐 (ふところ) に入る名人で、男女問わず大モテ。現在は大手広告代理店の偉い人になっている。話のネタが豊富で、とにかく愛想が良く、自分をさらけ出し、相手の話を最後まで聞いて、質問上手。父親を早く亡くして苦労した分、彼は相手の気持ちに寄り添うことができるような気がする。▽コミュニケーションの基本は「傾聴力」。頭の中では分かっていても、実践するのは難しい。旦那の話をさえぎってしまったり、お客さんの前では次の話題ばかりを考えているし、友人の痛いところを突いてしまったり、同僚に余計なアドバイスをしてしまったり、還暦を過ぎてなお “会話の手りゅう弾” を連発している。考えてみれば、仕事でもプライベートでも、ほとんどの時間を我々は「聞く/聞かれる」の中で過ごしている。会話の起点が常に相手にあることを忘れずに、祖母のような会話の名キャッチャーを目指したいと思う。(NS)
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我が家にはオスとメスの猫が1匹ずついるのだが、オス猫の方が人間とのコミュニケーションに積極的なタイプ。この子はよく鳴く。庭での昼寝を終えて家に入ってきて、私たち家族と出会うと「にゃーん」とまず鳴く。「ただいま〜」と挨拶しているように聞こえる。抱き上げると「やーーん」と鳴く。「やめて〜」にも聞こえる。撫でてほしい、構ってほしいなどアテンションが欲しい時は、前足でちょんちょんと突いてくる。爪を出さないように注意しながら、そっと伸ばしてくる前足が可愛い。最近始まった新しいコミュニケーション方法がある。甘えたい気持ちが高まると、こちらの指をかじるようになったのだ。甘噛みして離して舐 (な) める、というのを繰り返す。最初は思いっきり噛まれるのではと、怖くて指を引っ込めていたが、どうやら、こちらに危害を加えるつもりはなさそう。甘えている赤ちゃん猫がこんな感じなのかな。でも、さらに最近、かじる度合いが進行して、手加減しながらの甘噛みから「痛っ!」くらいの強さになることもある。母に甘えるという感覚から、トカゲやネズミを捕獲する気分になってしまうのだろうか。すぐにやめさせても、時々、しつこく指を求めてくる。このコミュニケーション方法、危険だ。甘噛みでストップしてくれる良い方法はないかな。(RN)
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目は口ほどに物を言い・・。確かに、目が口の代用をしてくれる時もあるが、目だけでは会話は成り立たず、やはり口の力を借りなければ、意思の疎通は図れない。さて、その口。上手に使えば、人との関係を上手く保つことができるが、使いようによっては、関係を悪化させる原因にも十分になる。かつて、日本に一時帰国中の私にSNSを通じて電話が。「大きいサイズのマヨネーズを2本買ってきてほしい」。はぁ? 約1キロのマヨネーズ? 日系マーケットでいくらでも買えるだろう! しかも、ご丁寧に「私へのお土産はそれだけでいいです」というダメ押し付き。ノーと言えず、重い思いをして、仕方なく買ってきてあげたのだが、それで気を良くしたのか、次回帰国中の際は、いきなり「詰め替え用のローション2種、2袋ずつお願いします」。この時も私はかなりムカついた。「買ってきてもらえますか」と聞いてくるのならまだしも、形こそ丁寧形だけど、明らかに命令形である。人と会話する時、特にモノを頼む際は、決して高飛車に出るのではなく、できるだけへりくだるのが原則。そうすれば、関係が壊れる可能性は少ないのではと思う。これこそ、コミュニケーション術の鉄則なのでは。まぁ、かくいう私も、どこかで誰かをこの口で傷つけているかもしれない。気をつけよう! 気をつけよう!(Belle)
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jinnno-san
スターバックスのベンチシートが好きなので、そこに座ろうと思ったら、隣に、ほんとーに大柄なオバさんが座っていた。でも、ベンチシートだから余裕があるはず、と思ったけど、彼女の横には、中に大きな何かが入っている業務用ゴミ袋が、ドンと置いてある。家族全員の洗濯物? 笑。それでも、小さいわたしは、その横をスリ抜けて、ちょこんと座った。ベンチシートの下に、充電できるコンセントはあるかな、とシートの下を覗いたけど、奥行きが深く、ハイハイして進まないとコンセントに届かない。スカートも汚れるし、あっさりと諦めた。そしたら、その大きなオバさんが電源コードを持っていたので “あ、オバさんが下にもぐるのは、サイズ的にムリだろうから、手伝ってあげよう” と、コミュニケーションを図ろうとしたら、、、その電源コードが、、なんと、普通サイズのプリンター用だった! 移動式オフィス? 笑 もっと驚いたのは、、、そのプリンターが業務用ゴミ袋から出てきた! 笑! わたしが何を言わんとしてるかを察したようで「大丈夫よー、コンセント見つけたわ!!」と、でっかいオケツでシートの下にもぐりこんだ。後で話したら、5人の子供を育て上げた肝っ玉かあちゃんだった 笑。母はプリンターの入ったゴミ袋もカバンのように持ち歩けるのね 笑。知らない人と話すのって、おもろいわ 笑。 (りさ子と彩雲と那月と満星が姪)
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我が家の犬 (4歳オス) はいつも情けない顔をしている。パグとポメラニアンが混じっていて、全身は茶色で、つぶれた顔にタレ目、目と鼻と口の周りが黒い。この顔で、人がご飯を食べている時にジ〜っと見られると、何もあげないことに罪悪感を感じる。特に躾 (しつ) けもしていなかったので、お座り、伏せ、お手くらいしかできないのだが、気分によっては何もしてくれない。食べ物をちらつかせれば、大体言うことを聞く。私と子供たちは英語で犬とコミュニケーションを図っているが、旦那は韓国語と日本語、英語をミックスして話すので、いつも犬は混乱している? 最近、旦那が「ごはんたべる?」と日本語で言ったら、エサを食べ始めてたので分かっているのかも。韓国語の 「パプ モゴ! (ご飯食べて!)」も分かるようだ。素晴らしい。我が家の犬はトライリンガルか!? これだけで、犬とコミュニケーションを取れているとは言えないかもしれないが、我が家ではこんなやり取りが当たり前になっている。結構アホかと思っていたが、ソファーの上に寝てはいけないことも分かっていて、私が階段を降りてくる足音を聞くと、急いで自分のベッドに戻り、そこで寝ていたフリをする。怪しいと思い、ソファーを触ると、温かい・・。うーん、なかなかズル賢い犬ではある。(SU)

(2022年8月16日号に掲載)