900年の歴史を誇る伝統祭典 丸太遠投競技、バグパイプ競演 他
Scottish Highland Games 2022
2022/6/25 (土) & 6/26 (日)
Brengle Terrace Park, Vista
https://sdhighlandgames.org/
ビスタのブレングル・テラス・パーク (Brengle Terrace Park, 1200 Vale Terrace Dr., Vista) で開催される恒例のスコットランド祭。
丸太遠投コンテスト、伝統舞踊、ハイランドダンスコンテスト、パイプバンド行進、バクパイプ演奏コンクール、牧羊犬レースを堪能できる文化イベント。さらに、7~ 8世紀当時の “鷹狩り” 再現など、会場はスコットランド一色で埋め尽くされる。
スコットランド各氏族の歴史を紹介するブースも登場。
英国の国民的料理フィッシュ&チップス (フライドポテトを添えた魚フライ) のほか、ミートパイ、ソーセージロールなどのスコットランドのオリジナル料理も楽しめる。飲み物持ち込みとペット同伴禁止。
☆主な競技&アトラクション:
■ ヘビーウエイト(投擲競技)
- ブレーマー ストーン (Braemar Stone):石投げ。立った状態から投げる (男性22〜28ポンド、女性12〜16ポンド)。
- オープン ストーン (Open Stone):ブレーマー ストーンと同様に投げるが、選手は現代の砲丸投げに似たアプローチができる。
- ヘビーウェイト (Heavy Weight):18インチのチェーンとハンドルに取り付けられた重りを、選手が選んだスタイルで片手を使って投げる。多くのアスリートは、現代の円盤投げに似た「スピン」技法を選択する。ヘビーウェイトは、男子A~C級56ポンド、男子ライト級、マスターズ、初級42ポンド、女子28ポンド、女子マスターズ21ポンド。
- ケーバー トス (Caber Toss):「ケーバー」という名の丸太を投げる。両手に持ってバランスを取りながら、重い方の端を上にして端から端まで投げる「ラン」で運ばれる。ケーバーは時計の文字盤の上に置かれ、12:00になると「満点」。ケーバーが回転しない場合は90度まで採点される。ケーバーの重さや高さはクラスによって異なるが、男子A級やプロフェッショナル級では、130ポンド以上 (60キロ以上) の丸太を20フィート (6メートル) を超えて投げる競技者も珍しくない。
- ハンマー スロウ (Hammer Throw):PVC製 (ポリ塩化ビニル) の軸に球体やボールを固定し、静止した状態から投げる競技。現代のハンマー投げによく似ている。男性用のハンマーは重量22ポンド、軽量16ポンド。女性用の重量ハンマーは16ポンド、軽量は12ポンド。
- ライトウエイト (Light Weight):ヘビーウェイトと同じ投擲 (とうてき) 競技だが軽量の重りを使用。ライトウェイトは、男子A-C級28ポンド、男子ライトウェイト、マスターズ、ノービス28ポンド、女子と女子マスターズ14ポンド。
- ウェイト フォー ハイト (Weight for Height):ハンドルに取り付けられた重りを片手で頭上に投げ、指定された高さに設定されたバーをクリアする。棒高跳びや走り幅跳びのように、それぞれの高さに3回ずつ挑戦できる。男子A~C56ポンド、男子軽量級、マスターズ、初級42ポンド、女子28ポンド、女子マスターズ21ポンド。
- シーフ トス (Sheaf Toss):2本または3本針のピッチフォークを使い、藁 (わら) の束をバーの上に投げ入れる競技。身長体重制と同じルールを適用。麻布 (あさぬの)、麻ひも、ロープ、その他の天然素材から作られたシーフバッグは、男子A~C級20ポンド、男子ライト級、マスターズ16ポンド、全女性用10ポンド。
■ バグパイプ(演奏競技)
スコットランドの伝統楽器バグパイプ (bagpipe) は「グレート・ハイランド・バグパイプ」と呼ばれ、独特の音色で、世界中の「風笛」と比較しても最大の音量を誇る。キルトに身を包んで演奏する姿は気品に満ちて美しく、スコットランド人のタータンに寄せるプライドが現れている。
■ ハイランドダンス
・ハイランド フリング (The Highland Fling):ハイランドダンスの中で最も親しまれている伝統舞踊。
・フローラ・マクドナルドのファンシー (Flora MacDonald's Fancy):スコットランドの民族舞踊の一つで、スカイ島出身の勇敢な女性フローラ・マクドナルドを称えるダンス。
・船乗りのホーンパイプ (The Sailor's Hornpipe):大帆船航海時代の船乗りたちが興じていたダンス。梯子を登り、ロープを巻き、ケーブルを引き、見張り番をする日々の仕事を表現。
・ギリー カラム (The Ghillie Callum):決闘後の勝利ダンスとして伝わる、古い歴史を持つ力強いソロダンス。スコットランド王権を強化した11世紀の国王マルコム・キャンモアの時代に定着。キャンモアは戦いに勝利した後、自分と相手の剣を手に取り、地上で交差させ、その上を歓喜に満ちた様子で飛び跳ねた。国王の喜びの跳躍を非常に正確なステップで再現する。
・リール オブ トゥロッホ (The Reel of Tulloch):4人のハイランドダンサーが一緒にステップを踏むダンス。荘厳なスコットランドのストラススペイ舞曲のテンポで始まり、後半はスコティッシュ カントリー ダンスの躍動的なテンポに変わる。
・スコティッシュ リルト (The Scottish Lilt):スコットランド人として生を受けた喜びを表現した、バレエに似た優雅なダンス。
■ 牧羊犬トライアル
<競技の原点>
シープドッグトライアルの起源は、1870年代にグレートブリテン南西部のウェールズ地方で羊飼いのグループが集まり、各自が所有する牧羊犬を比較しながらNo.1を決定する、いわば「犬の品評会」が始まり。やがて、競技会としての特色を備えるようになり、次第に人気が高まり、1902年に国際シープドッグ協会 (International Sheepdog Society) が設立される。英国では第二次大戦中の1年だけを除いて、「作業犬」のみを対象とする協会主催のシープドッグトライアルが毎年行われてきた。米国では1890年にペンシルベニア州で初のトライアルが開催されている。
<スタート>
まず、羊は1組のゲートを通ってハンドラーに運ばれ、ハンドラーの周りを回り、150ヤード (140メートル弱) 離れた2組のゲートまで追いやられる。次に羊は、150ヤード離れた次のゲートまで激しく右折させられ、直径40ヤードのリングに集められる。犬とハンドラーは2頭の羊を群れから切り離すことを要求される。牧羊犬の「羊を統率する」本能に制限を加えることで、指令を全うする順応力が試される。
<近代的トライアル>
ナショナルコースとインターナショナルコースでは、犬とハンドラーのチームワークが評価され、高度のスキルが求められる。ナショナルコースは、ハンドラーから400ヤード離れた場所に羊がいる「ギャザー」で構成されている。ハンドラーは羊飼いの笛を使い「左ゴーバイ」「右アウェイ」「ストップ」「まっすぐ歩け」の4つの基本的なコマンドで、犬たちとコミュニケーションを取っていく。
<競技の仕上げ>
羊の群れから1頭だけ羊を切り離すという作業を繰り返す。ハンドラーは規定場所に留まり、ゲート、カット、ペニング (囲い込み) までのトライアル、そして犬が羊の群れを小屋に戻すまで、その場を離れることができない。
■ エンターテインメント ラインアップ 2022
2つのステージのいずれかで、週末にご機嫌なライブ音楽が楽しめる。メインステージは各種ベンダーやクラン (スコットランド氏族) ブースの近くにある。
4つのバンドが出演予定。ケルト音楽 (スコットランド、アイルランド、マン島、ウェールズ、コーンウォール、ブルターニュの6地域、イベリア半島北西のガリシア周辺を含む、いわばケルト文化圏の伝統音楽) を中心に演奏される。
また、屋根付きのビアガーデンステージでは、スコットランドのビール各種を用意。
■ クラン/スコットランド氏族
12世紀に遡るスコットランドのクランは、もともと家族の延長線上にある氏族で、特に「特定首長に忠誠を誓う者」の存在を示すために作られたもの。
興味深いのは「クラン」という言葉はゲール語の「clann」に由来しており、逐語的に訳すなら「子供たち」という意味になる。
歴史的にみれば、スコットランドの氏族制度は、特に1746年の「カロデンの戦い」でイングランド軍がジャコバイト派 (1688年名誉革命の反勢力) の反乱を鎮圧するまで、主要な政治制度として機能した。
「スコティッシュ ハイランド ゲームズ」はクランの伝統を称えるイベント。クラン・ビレッジは氏族の歴史について学んだり、新しい友人との出会いを提供してくれる場でもある。
■ ウィスキー テイスティング
ハイランドゲーム会場ではウィスキーの試飲機会も設けられる。スペースに限りがあるので、早めのオンライン登録がお勧め。当日に購入証を持参し、インフォメーションブースでチケットを受け取る。
注):テイスティングは21歳以上入場可。政府発行の身分証明書を持参。このチケットはスコティッシュ ハイランドゲームズへの入場券ではない。
様々なウイスキーの味が楽しめる。各回定員15名。
注目されるウイスキーは次の通り (一部)。
・クラン・フレーザー・リザーブ・ブレンデッド・スコッチ・ウイスキー:スコットランドのボーダーズ地方で約140年ぶりに設立されたボーダーズ蒸留所 (2018年オープン) は、スコットランド全土のモルトウイスキーを選んでブレンドしている。この最高級モルトスコッチウイスキーは、スコットランド正統派建築の代表格フレイザー城の名前で知られるフレイザー一族の創意工夫、矜持 (きょうじ)、開拓者精神にインスパイアされている。
・ザ リザーブ:17〜18世紀のスコットランドで主流を占めたローランドウイスキー。ローランド地方はスコットランドの南東部に位置し、ハニーサックル、クリーム、タフィー、シナモン、シトラス、ジンジャーの香りが特徴。3回蒸留のローランドモルトは酒質が軽いこと。ハイランドモルト、スペイサイドモルト、アイラモルト、アイランズモルト、キャンベルタウンモルト、スコッチなど、他地域の名酒と比較しても “ライト” に感じられる。 スコッチウイスキーの多くは2回蒸溜。3回蒸溜することで、澄んだまろやかさが口の中に広がる。メープルシロップのような甘さがあり、デリケートで女性的な味わいと評する人もいる。
〜黄金色のヴィジョン〜
〜グラスに注がれたときに聞こえる水しぶき〜
〜熟成された香り〜
〜ウイスキーのブレンドに捧げる味わい〜
〜そして超スムースな味わい〜
〜クラン・フレーザーへようこそ〜
◼︎ チケット:一般 $13(早期割引券)$15(当日券)
シニア/62歳以上/ID要) $8(早期割引券)$10(当日券)
軍関係者(ID要)$8(早期割引券)$10(当日券)
子供/6歳~15歳 $5(5歳以下無料)