新型コロナウイルス感染症と対アジア人ヘイトの増加という「二重のパンデミック」に見舞われたこの1年を締めくくるにあたり、AARPは「Leading with a Champion Mind ―チャンピオン精神で切り拓く」と題したパネル討論会をオンラインでライブ開催しました。
レジリアンスとエクセレンスを体現するアジア系アメリカ人の元オリンピック選手たちは、この討論会でアジア・太平洋諸島系アメリカ人(AAPI)コミュニティの強さを称え、さらにいかにしてレジリエンスを高められるかについて自身の経験を共有しました。
スピードスケートのオリンピック金メダリスト、アポロ・オーノ氏が司会を務め、パネリストにはフィギュアスケートの金メダリスト、クリスティー・ヤマグチ氏、フィギュアスケートで2度のオリンピック銅メダルに輝いたアレックス・シブタニ氏とマイア・シブタニ氏を迎えて、躍動感あふれる対話が繰り広げられました。
AARPによると、マインドフルネスは、その瞬間に起きていることに集中するため、レジリエンスを高めるのに役立ちます。
誰でもマインドフルネスを実践すると、特に困難に直面した際、心が折れにくくなり、むやみに無力感や虚脱感を感じることが少なくなりなります。
「トレーニングをしていた当時は、うまく言葉で表現できなかったかもしれませんが、私にとって最も効果があったのは、一旦立ち止まり、振り返ることでした」と、アメリカ男子選手として冬季オリンピック史上最多の賞に輝いたアポロ・オーノ氏は語りました。「現代は、常に何かに反応してしまう時代とも言えます。私たちは、自分の考えや行動に対して、もっとマインドフルネスを実践することができます。時に私たちは、自分が望む結果にそぐわないような形で反応してしまうことがありますが、そのようなときは、一歩引いてより遠くから眺めることで、違う視点を得ることができます」。
レジリエンスの高い人は、困難な状況を克服するために、家族や友人を頼ったり、専門家に支援を求めたりなど、積極的にサポートを得ようとします。
「誰かに助けを求めることを、恐れないでください。多くの場合、私たちは何でも自分でやってしまおうとしますが、実は多くの人が喜んでメンターになってくれることを私はこれまでに学びました」と語るのは、幼児期の読み書き能力向上を目指す非営利団体「オルウェイズ・ドリーム(Always Dream)」の創設者でもあるクリスティー・ヤマグチ氏です。「誰かに頼ると迷惑がかかるかもしれない、と躊躇してしまうものですが、今の私があるのは、決して私一人の力ではありません。いつも、必ず誰かがサポートをしてくれたからです。上質な人たちに囲まれると、上質とは何かを学ぶことができます」。
レジリエンスは個人に備わっている資質ですが、必要な習慣を身につけると、レジリエンスを高めることができます 。
「自分がどこに向かいたいのか、進む方向を知ることが大切です。そして小さな目標に分けて設定することで、時間や方向性を把握できるようになります」と語るのは、兄のアレックスとともに、アイスダンス史上2組目の兄弟メダリストとなったマイア・シブタニ氏です。「私たち兄弟は、コミュニケーションを取ることがうまくいく秘訣だと考えています。もし話せる相手がいない場合は、日記を書くことも大変役立ちますし、自分自身を振り返り、自分の状態を確認するためにも重要です」。
たとえ自分の力ではどうにもならないことがあっても、誰もが自分の人生に影響を与える決断を下すことができ、その決断がレジリアンスを高め、逆境にうまく対処できることにつながるかもしれません。
メンタルタフネスと内なる強さを発揮できると、人はより前向きになり、自分をコントロールできると感じます。
「どんなことでも、実現可能な計画を立てます。幸福感であれ、充実感であれ、人生の新しいステージであれ、到達したい長期的な目標があるとき、その途中には一定のチェックポイントがあります」と、妹のマイアとともに、アジア系アイスダンサーとして初めてオリンピックでメダルを獲得したアレックス・シブタニ氏は語りました。「それに、私にはマイアがいます。自分の中に潜む恐怖感を分かち合え、目標達成までの道のりで成功を一緒に祝える人がいれば、特に現在のように他人と物理的に距離を取らなければならないようなときは、それほど孤独を感じなくて済みます」。
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AARPについて:AARPは、50歳以上の人々が年齢に応じた生き方を選択できるようにすることを目的とした、米国最大の非営利・超党派の組織です。全米に約3,800万人の会員を擁し、コミュニティの絆を深め、家族にとって最も重要な3つの点「健康、経済的安定、個人としての充実」を実現させるための活動を積極的に行っています。また、AARPは国内最大の部数を誇るAARP The MagazineとAARP Bulletinを発行しています。詳細については、www.aarp.orgをご覧いただくか、ソーシャルメディアで @AARP および @AARPadvocates をフォローしてください。
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(2022年1月1日号掲載)