~好みの過ごし方を乗客一人一人がデザインできる新しい空の旅を提供~
JAL (日本航空)は、約20 年ぶりの国際線新フラッグシップとしてエアバスA350-1000 型機(以降、A350-1000)を導入する。
11月下旬に就航予定と案内していたが、サプライチェーンの乱れに伴う部品の納入遅れなどが発生したため、年内に就航する運びとなった。
新フラッグシップの快適性と乗客一人一人に合わせた新しい空の旅を、楽しむことができる。
特設サイトURL
【新サービスポイント】
機内インテリア
高い機体性能により静寂に包まれており、国内のみならず世界の乗客にも日本の美意識を感じてもらうために、随所に日本の伝統美を浸みこませた上質な客室に仕上がっている。
さらに、JALブランドの一貫性を保つため、国内線機材(A350-900型機、787-8型機)のデザインを意識したインテリアとなっている。
座席
すべてのクラスで座席を刷新し、JAL史上最上のリラクゼーションを提供する。
開放感のあるファースト・ビジネスクラスに加え、プライバシー空間が大きく向上したプレミアムエコノミークラス、前後間隔の広い快適空間に磨きをかけたエコノミークラスが用意される。
機内食
多様な嗜好や価値観に対応した新しいサービスが順次開始される。
食器やカトラリーに関しては、環境負荷の軽減や社会課題の解決を推進し、サステナブルな未来を目指す。
機内エンターテインメントサービス
パナソニック アビオニクスコーポレーション(米国)の最新機内エンターテインメントシステムと機内Wi-Fiサービスを導入する。
全クラスに4Kモニター設置とBluetooth接続が可能な設備を備え、2024年春からはJALアプリとの連携によりお気に入りリストを作れるようになるなど、より快適性が高く充実した機内エンターテインメント体験を楽しむことができる。
【新サービスの詳細】
1. 機内インテリア・座席仕様について
(1) ファーストクラス
1便で6席だけの特別な空間になっている。
これまで以上にゆっくり過ごせるよう、JALとして初めて扉を設けてプライバシー性を高めつつ、座席上の収納棚を設けないことにより、開放感のある空間となる。
座席タイプ : 扉付き個室座席
個室の壁高 : 約157cm(62インチ)
シートピッチ : 約211cm(83インチ)
座席幅 : 最大約123cm(48インチ)
ベッド長 : 最大約203cm(80インチ)
個人用画面サイズ : 43インチ
座席メーカー : Safran Seats GB(英)
【主な特長】
・ソファー、シート&シングルベッド、ダブルベッド(*1)の3種モードが選択可能
体圧分散構造のクッションによる快適な寝心地を実現する
(*1)座席を全てベッドモードにした状態
・機内エンターテインメントシステムをさらに楽しめるように、世界で初めてヘッドフォン不要のヘッドレスト内蔵スピーカーを 導入し、ベッドモードでも快適に視聴ができるヘッドレストのリクライニング機能も装着
・個室内に設けたワードローブ・手荷物収納スペースによるストレスフリーな環境を提供
(2) ビジネスクラス
座席数を現行よりも多い54席としながらも、前後間隔を十分に確保し、より多くの乗客がくつろげる空間となる。
JALとして初めて扉を設けプライバシー性を確保しつつ、開放感のある空間を演出するために座席上の収納棚は窓側のみに配置。
座席タイプ : 扉付き個室座席
個室の壁高 : 約132cm(52インチ)
シートピッチ : 約130cm(51インチ)
座席幅 : 最大約56cm(22インチ)
ベッド長 : 最大約198cm(78インチ)
個人用画面サイズ : 24インチ
座席メーカー : Safran Seats GB(英)
【主な特長】
・長さが約198cmになるベッドモードは足元まで広く、体圧分散構造のクッションで快適な寝心地。ヘッドレストのリクライニング機能で、寝ながら快適に機内エンターテインメントも視聴可能
・同行者とのコミュニケーションが容易な電動プライバシーパーティションを装備
・機内エンターテインメントシステムをさらに楽しめるように、世界で初めてヘッドレスト内蔵スピーカーを導入
・個室内に設けたワードローブ・手荷物収納スペースによるストレスフリーな環境
(3) プレミアムエコノミークラス
クラス最高峰の快適性を目指し、大型プライバシーパーティションを設置。プライバシー性を大きく向上させ、プレミアムエコノミークラスとして世界で初めてリクライニング機能を電動化した。
座席タイプ : Fixedback機構
シートピッチ : 約107cm(42インチ)
座席幅 : 最大約48cm(19インチ)*一部座席を除く
個人用画面サイズ : 16インチ
座席メーカー : Safran Seats France(仏)
【主な特長】
・隣席の方の視線が気にならない大型プライバシーパーティションを設置し、プライバシー空間が大きく向上
・お好みの姿勢でくつろぐことができるよう、水平まで調整可能な電動レッグレスト
・従来比1.3倍サイズの16インチ4K大画面モニター
(4) エコノミークラス
SKYTRAX 社の「ベスト・エコノミークラス・エアラインシート」を6期連続受賞している広い足元空間と、快適な座り心地をさらに磨きをかけた。
座席タイプ : リクライニング機構
シートピッチ : 約84-86cm(33‐34インチ)
座席幅 : 約46cm(18インチ) *一部座席を除く
個人用画面サイズ : 13インチ*一部座席を除く
座席メーカー : RECARO(独)
【主な特長】
・現行コンセプトを継承した座席の前後間隔の広い快適な居住空間
・従来比で約1.3倍サイズの13インチ4K大画面モニター
2. 機内エンターテイメントサービスについて
全クラスにおいて、高解像度の4Kモニターを装備し、乗客自身の使い慣れたワイヤレスヘッドホンでBluetooth接続が可能となった。
事前にJALアプリで映画や音楽のお気に入りリストを作成し、機内で簡単に再生できるようになる(2024年春~)。
また、対応言語数を15言語(*2)に拡大、色補正を実施できるようにするなどの視覚サポートを実現し、より多くの乗客に快適に利用いただける環境となった。
(*2)対応言語:日本語、英語、中国語(繁)、中国語(簡)、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、イタリア語、タイ語、ベトナム語、マレー語、タガログ語
3. その他のJAL国際線の新商品・サービス
(1) ラウンジサービス
羽田空港国際線JALファーストクラスラウンジにて、新たにJAL独自のコーヒーハンドドリップサービスを開始すると共に、コロナ禍で中断していた靴磨きサービスを再開する。
それぞれのサービスは、「誰もが仕事を通じて、豊かな人生を楽しめる社会」の実現を目指し、多様なプロフェッショナルスタッフ(*3)が提供する。
(*3) JALサンライトに在籍する多様な個性を持つ障がいのある社員
(2) 機内食サービス
a. ファーストクラス・ビジネスクラス
・ヴィーガン・ベジタリアンメニューを米澤文雄氏(*4)監修によりリニューアル。
米澤シェフの目指す世界観である「食した時に美味しいと笑顔溢れる」メニューをコーススタイルで提供する(*5)。
・長距離線ビジネスクラスにおいても、お好みの過ごし方をご自身でデザインできる新しいサービスを開始する(2024年春~)。
(*4)「Jean-Georges」ニューヨーク本店で日本人初のスー・シェフに就任。
帰国後、2022年にオーナーレストラン「No Code」を開業。
現在はレストラン運営にとどまらず、障がい者施設等で食を主軸にしたボランティア活動を通して社会貢献を続けている。
(*5)羽田・成田発便対象(一部路線を除く)、事前予約が必要。
b. プレミアムエコノミークラス、エコノミークラス
・有料機内食サービスを開始し、旅のワンシーンに彩りを加える選択肢を用意(*6)。
・ヴィーガン・ベジタリアンメニューをリニューアルし、より多くの乗客が選べるようにしている。
・好評のRED U-35(*7)の上位入賞シェフとのコラボレーションを継続し、環境に配慮された「未来の食材50(*8)」を積極的に取り入れつつ栄養素に着目。食事を楽しみながら心も身体も満たすwell-beingな機内食を届ける。
(*6)日本発欧米豪州、東南アジア線対象(一部路線を除く)、事前予約が必要。
(*7)RYORININ's EMERGING DREAM U-35):夢と野望を抱く、新しい世代の、新しい価値観の料理人を見いだし世の中に後押ししていくため、株式会社ぐるなびが開催するコンペティションです。
(*8)ユニリーバ社と英国WWF(世界自然保護基金)が安全性や栄養価などの観点から提唱する持続可能な食材
(3) アメニティ・その他
a. ファーストクラス、ビジネスクラス
・ビジネスクラスにおいて、UCHINO(内野株式会社)のエアリータッチ素材(*9)を採用して同社と共同開発した機内リラクシングウェアの貸し出しサービスを開始する(*10)。
(*9) コットン100%。薄く軽くやわらかく、吸水性と保温性に優れているのが特徴。
(*10) A350-1000運航便のみでご提供。ファーストクラスでは従来通りオーガニックコットン100%素材を使用したリラクシングウエアを提供。
・「異彩を、放て。」をミッションに掲げる福祉実験カンパニー『ヘラルボニー』の契約作家のアートをポーチのデザインに採用したアメニティキットを用意する。
また、内容品を包む袋には紙を使用するなど、新規石油由来プラスチックからの脱却を深化させる(*11)。
(*11)A350-1000運航便から提供開始、他機種にて運航するヨーロッパ、アメリカ(ハワイ・グアム線を除く)、カナダ、オーストラリア線にも順次展開予定。
・石油由来プラスチックを使わないJALオリジナル仕様の「水で磨く歯ブラシ”MISOKA”」をA350-1000就航記念として期間限定にて提供(*12)。
(*12)ファーストクラスではZERO HARRIBURTONとヘラルボニーがコラボレーションしたアメニティキットの内容品として提供(2024年6月末終了予定)、ビジネスクラスではA350-1000限定で提供(2024年2月末終了予定)。
b. プレミアムエコノミークラス、エコノミークラス
デザインオフィスnendo(*13)監修の下、機内食の食器を刷新する(2024年春より順次展開予定)。
機内食の食器については、使い捨ての容器やふたを新規石油由来のプラスチックから紙素材やリサイクルプラスチック100%素材へ切り替える取り組みを進めてきた。
今般、繰り返し使用する食器や、カトラリーを包む袋にも植物由来100%の素材を採用することで、この取り組みを深化させる。
(*13)佐藤オオキ氏を中心に設立されたデザインオフィス。
東京とミラノに拠点を持ち、建築、インテリア、プロダクト、グラフィックと幅広くデザインを手掛ける。
【参考】A350-1000機材概要
(1) 対象機材 : エアバスA350-1000型機 (全13機予定)
(2) 運航路線 : 東京(羽田)=ニューヨーク線(JL006/JL005、隔日運航)
※機材納入の状況により、就航開始時期は変更となる可能性がある。
投入時期/路線の詳細については、確定次第、JALのHPで案内する。
(3) クラス構成・座席数 :