2022年6月9日
米海兵隊の輸送機「MV22オスプレイ」が6月8日、インペリアル郡グラミス (非法人地域) 付近の砂漠地帯に墜落し、搭乗隊員5人全員が死亡した。
ロサンゼルス・タイムズ紙電子版などが報じた。
当初、駆け付けた救急隊員から機内に核物質があるとの情報が寄せられたが、米軍は誤った情報だとして否定した。
同機はサンディエゴ郡北部のキャンプ・ペンドルトンに拠点を置く第3海兵航空団の所属で、訓練中の8日午後12時25分に墜落したと、当局の広報担当者がAP通信に語った。
墜落現場はサンディエゴの東約115マイル (約185キロ) の地点で、米軍が事故原因を調べている。
MV22オスプレイは3月18日にもノルウェー北部で墜落し、米兵4人が死亡。
当時、北大西洋条約機構 (NATO) の訓練に参加しており、荒天が続いていたという。
日本でもこの事故について記者会見が行われた。
陸上自衛隊トップの吉田圭秀・陸上幕僚長は、陸自が配備を進めているオスプレイについて「日本独自に安全点検をしている。
安全性は引き続き確保されていると認識している」と述べた。
オスプレイは、主翼両端のプロペラの角度を変えることでヘリコプターのような垂直離着陸と、固定翼機並みの速度での長距離飛行が可能なティルトローター輸送機。
推進機構が複雑なことから、開発段階でのトラブルが相次ぎ、改良を重ねたものの、安全性を懸念する声は依然として根強い。
*写真は墜落したMV22オスプレイの同型機
*Picture:© BeAvPhoto / shutterstock.com
(2022年7月1日号掲載)