最高裁の同性婚容認判決、少数派に光明
SDでは称賛の声と反対勢力の抵抗も
2015年6月27日同性婚の権利を認めた6月26日の米連邦最高裁判決は、黒人への差別解消や移民の地位向上などを目指す運動にも光明をもたらした。
米国のマイノリティー (少数派) は、権利拡大のうねりの波及に期待している。
オバマ大統領は判決が人権擁護の取り組みに希望を与えたと述べて「本物の変革は可能だ」と強調した。
「平等を求めてはるかな旅をした者は、他の人たちに手を貸す責任がある」として、差別と闘う少数派の連帯を呼び掛けた。
サンディエゴでは26日夕刻、「LGBT・プライド・フェスティバル」 (今年の開催日=7月18・19日) の会場となるヒルクレスト地区に約1,000人の同性婚支持者が集まり、連邦最高裁の判決に喜びの声を上げた。
中には涙を流して「歴史的な日」と叫ぶ姿も見られた。
一方、SD郡内のカトリック司祭は各メディアを通して、異口同音に「司法はしばしば、神の御心 (みこころ) に背く判断を下す」と強く反論している。
米国では1964年の公民権法や1965年の投票権法の成立で、黒人差別反対運動が一つの頂点を迎えた。
その成果は女性の地位向上や障害者擁護、同性愛者の権利拡大を求める運動に影響を及ぼしてきた。
(2015年7月16日号掲載)