サンディエゴ郡内で新型コロナ感染率が非常に高い、いわゆる 「ホットスポット」 と呼ぶべき自治体/コミュニティーがメキシコ国境の近隣地区に集中している。
SD郡保健福祉課の今年4~7月の感染統計で明らかになった。
SD郡南部はラテン/ヒスパニック系が多く、同郡全域の人種別比率は34%ながら、新型コロナ感染率61%、死亡率45%と高率を示している。
郡当局は、上記圏域に暮らすラテン/ヒスパニック系への感染抑制キャンペーンを早急に着手する構えだ。
ZIPコード別に見る「感染者数ワースト5」(8/1公表) の自治体/コミュニティーは次の通り ―― 。 ① 92154 (SD市南部) 1,810人、② 91911 (チュラビスタ南部) 1,489人、③ 91910 (チュラビスタ北部) 1,223人、 ④ 91950 (ナショナルシティ) 1,147人、⑤ 92113 (ローガンハイツ/SD市南部) 1,146人。10万人当たりの感染者最多は国境に接する92173地区 (サンイシドロ) の356人。
これらの背景には、感染の蔓延が急速に進む隣国メキシコとの経済交流がある。
メキシコ外務省は7月中旬、米国との陸路国境で、観光やレクリエーションを目的とした不要不急の通行を認めない措置を8月21日まで延長すると発表。
だが、国境を往来する就労者や経済活動への規制は掛けられず、SD郡南部圏域でのラテン/ヒスパニック系の感染者増を招いたとの見方がある。
(2020年8月16日号掲載)