2021年9月15日
カリフォルニア州で9月14日、ニューサム知事 (民主党) に対する解職請求 (リコール) の住民投票が行われ、米主要メディアによると反対多数で続投が確実になった。
新型コロナウイルス対応の是非が主な争点。
ワクチン義務化など積極的な対策を取るニューサム氏への「信任」は、バイデン政権のコロナ対応にも追い風になるとみられる。
州当局が15日に公表した最終集計結果 (開票率100%) は、リコール反対63.9%、賛成36.1%。
サンディエゴ郡も反対58.6%、賛成41.4%で、解任反対が大勢を占めた。
ニューサム氏は14日夜、「投票という基本的権利を行使し、分断や冷笑的態度を拒否する圧倒的な意思を示した多くの州民に感謝する」と述べた。
同氏陣営は民主党の牙城を崩そうとするトランプ前大統領支持者らがリコール運動の背後にいるとみて警戒していた。
ニューサム氏は他州に先駆けて外出禁止措置を導入するなど積極的なコロナ対策を進めたが、一部住民の間で不満が噴出。
昨年11月には外出や大勢での集まりを控えるよう住民に求めながら、高級レストランで知人と会食していたことも発覚、強い批判を招いていた。
有権者はリコールに賛成か反対かの意思を示し、後任を候補者46人の中から選択した。
46人のうち約半数は共和党系が占め、民主党は成立阻止に注力。
バイデン大統領やハリス副大統領が同州入りし、オバマ元大統領もテレビCMに出演、反対票を投じるよう呼びかけた。
カリフォルニア州知事のリコール投票は2回目。
2003年の前回は当時のデービス知事 (民主党) が解職され、俳優シュワルツェネッガー氏 (共和党) が当選した。
(2021年10月1日号掲載)