不法入国者の難民申請拒否、ACLU提訴
SD連邦地裁、親子数百人に審査機会を
2018年11月16日
トランプ大統領は11月9日、不法にメキシコ国境を越えた 移民の難民申請を認めない大統領令に署名した。
全米市民自由連合 (ACLU) などは9日、「移民法に違反する」として、新たな措置の停止を求める訴えを連邦地裁に起こした。
米政府はこれまで不法入国者でも難民申請を受け付け、資格審査をしてきたが、大統領令は、不法入国者には難民資格を与えないと決定。
難民申請は国境検問所などで行う必要があるとした。
大統領令は10日発効。
措置は最大90日間続け、延長が必要かどうか関係閣僚らが状況を見て判断する。
提訴した市民団体は「米国の移民法は、どのように入国したかに関わらず難民申請を認めている」として、措置は違法と主張した。
各地の検問所では難民申請者の長蛇の列ができ、手続きが滞って移民らが追い返されるケースが相次いでいる。
一方で11月15日、サンディエゴの連邦地裁 (カリフォルニア州南部地区連邦地方裁判所) のダナ・サブラウ判事が、不法移民の親子数百人に難民申請の機会を再び与えるよう連邦政府に命じた。
同判事は6月にも、別々に収容されている不法移民の親子を30日以内に再会させるよう移民・税関捜査局 (ICE) に命じている。
(2018年12月1日号掲載)