Saturday, 07 September 2024

MLB総年俸、史上最高5,880億円 パドレス含む6球団に課徴金

2023年1月21日

大リーグの2022年の選手年俸総額45億6,000万ドル (約5,880億円) で史上最高を更新したと1月16日、AP通信が報じた。

2021年より12.6%の増加で、これまでの最高は2017年の42億5,000万ドルだった。


球団別の総年俸はメッツが2015年のドジャースを抜いて、最高額の2億9,980万ドルとなった。

課徴金 (贅沢税) が課される基準額は2億3,000万ドルで、メッツのほかにドジャース、フィリーズ、ヤンキース、パドレス、レッドソックスの計6球団が支払うことになり、課徴金の総額も7,800万ドル最高額を記録した。


6球団の課徴金額は高額の順から次の通り。

ドジャーズ3240万ドル、メッツ3080万ドル、ヤンキース970万ドル、フィリーズ290万ドル、パドレス150万ドル、レッドソックス120万ドル。

昨季のプレーオフには、この中からレッドソックスを除く5球団が進出した。

有力選手を獲得するために、罰金も含めた多額の投資ができる「金満球団」こそ強豪チームになれるという構図は変わりそうもない。


大リーグでは昨年3月に機構と選手会が新労使協定を締結し、労使の活動が止まるロックアウトが終結したことで大型契約が相次いだ。

労使交渉では年俸総額が規定を超えた球団に対する課徴金の規定額で互いに譲歩案を示したが、溝は埋まらなかった。


MLBの課徴金制度は2002年の労使協定で初めて盛り込まれたが、20年を経ても球団の “貧富の差” は縮まらず、チーム力を拮抗させるというゴールは程遠いようだ。



(2023年2月16日号掲載)