2022年4月27日
サンディエゴ国際空港の第2ターミナルに生体認証のハイテクサービス「CLEAR」が正式に導入された。
登録者は虹彩や指紋をスキャンすることにより、本人確認プロセスをスピードアップさせ、TSAのセキュリティラインを回避することができる。CLEARに登録したサンディエゴ国際空港の利用客からは「サインインすれば、IDを提示する必要がないので、長い列をスキップできるのが有難い」との声が聞かれ、評判は上々だ。
サンディエゴ国際空港は、CLEARシステムを導入した全米で43番目のエアポートとなった。
このプログラムは、政府を通じて5年間85ドルで提供される「TSAプリチェック」 (米運輸保安局による事前審査プログラム) とは異なるもの。
米国市民または永住権保持者で、政府発行の有効な写真付き身分証明書を持つ成人であれば、CLEARのウェブサイト (www.clearme.com) から登録できる。
CLEARの登録費は1年間179ドルで、家族の人数を追加するオプションもある。
オンラインに必要な情報を入力後、空港で入会手続きを行う。
デルタ航空、ユナイテッド航空、アメリカン・エキスプレスの会員には割引が適用される。
また、現役軍関係者、退役軍人、政府関係者も割引の対象となる。
虹彩 (こうさい=瞳の色) と指紋のスキャンはIDの代用としても使用される。
登録者が専用レーンに入ると、運転免許証やパスポートなどの従来の書類の代わりに、目や指を使って本人確認が進められる。
その後、TSAの列の最前列に案内され、物理的なセキュリティチェックを受ける。
CLEARシステムは、空港が混雑している時に便利さが最大限に発揮されそうだ。
*写真は、優先審査を迅速化し、空港のセキュリティを高める生体認証システム「CLEAR」 (フェニックス・スカイハーバー空港ターミナル4)
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(2022年5月16日号掲載)