Thursday, 28 March 2024

SD海軍基地で火災の米艦、退役へ  強襲揚陸艦、改修は財政的に困難

2020年12月2日

米海軍は11月30日、定期整備中の7月に火災で損傷した強襲揚陸艦 (ワスプ級6番艦)「ボノム・リシャール」を修理せず、退役させる方針を明らかにした。

米メディアが伝えた。

改修費用は最大32億ドル (約3,300億円) に上り、期間も最長7年を要することから「財政的に困難との結論に至った」 (幹部談話) という。

最終的に解体される見通し。
 

米海軍が火災で同種の艦船を失うのは極めて異例。
 

ボノム・リシャールでは、サンディエゴの海軍基地に停泊していた7月12日に爆発を伴う火災が発生

約160人が乗っており、煙を吸い込むなどして63人が負傷したが、いずれも軽傷だった。

内訳は海軍兵40人と民間人23人。

車両や物資などを格納する艦底部の貨物庫付近から出火したとみられるほか、爆発も起きた。

鎮火までに5日間を要した。

海軍は放火の疑いもあるとみて、水兵1人から事情を聞いた。
 

米海軍などによると、ボノム・リシャールは2012~2018年に米海軍佐世保基地 (長崎県佐世保市) に配備されていた。

米メディアによると、映画『バトルシップ』などにも登場したことがある。


*写真はSDの海軍基地で火災が発生した同型の強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」

Photo:© The Bonhomme Richard (LHD-6) / US Navy


(2020年12月16日号掲載)