Thursday, 18 April 2024

SD郡、週単位のCovid-19感染者40%増 多系統炎症性症候群 (MIS-C) に警戒感も


2022年5月21日

サンディエゴ郡保健福祉課は5月19日、2月初旬以来最多となる1,579件の新型コロナウイルスの新規感染者を報告し、郡内で感染者が増え続けている傾向に警戒感を示した。

週単位では7,008件が報告され、前週の4,996件に比べて40%増

これは、郡や医療施設の症例のみであり、家庭での検査が普及しても報告されないという実情から、実際数はもっと多いと思われる。


米保健福祉省 (HHSA) は19日、SD郡内で新たに5人の新型コロナ関連死亡があり、パンデミック期間からの累積感染者数は775,369人死亡者数は5,282人になったと報告した。

保健当局によると、Covid-19の合併症で死亡する人の大半は、主に高血圧、糖尿病、心臓病などの基礎疾患を抱えていた。


HHSAの報告では、米国内で拡大中の新オミクロン亜種はSD郡内の多くの子供たちを病気にさせており、多系統炎症性症候群 (MIS-C) を発症する子供もいる。

2021年11月27日から2022年5月7日まで、この疾患による小児入院者の90%がワクチンを十分に接種していなかったという。


パンデミックが始まって以来、サンディエゴ郡内では98件の新型コロナ関連のMIS-C患者が確認されている。

そのうち53%5歳から11歳の子供で、約6割がヒスパニック系。

米国疾病対策予防センター (CDC) によると、MIS-Cは新型コロナウイルスに感染してから約2週間から6週間後に発症し、症状としては、発熱腹痛下痢皮疹炎症多臓器不全など。

稀 (まれ) なケースとして過炎症状態になることもあり、重篤の場合、小児は急激な血圧低下などのショック状態に陥るという。

MIS-Cの初期症例の約6080%は集中治療室 (ICU) への入院が必要とされる。


SD郡公衆衛生責任者であるウィルマ・ウーテン博士は「小児にMIS-Cの症状が現れ、救命処置を必要とするほど重症化した場合、直ちにに主治医に連絡すべき。

親ができる最善策としては、自分自身と規定年齢に達したお子さんが事前にCovid-19ワクチンの推奨量接種 (レギュラー2回ブースター2回) を完了すること」と述べている。


SD郡保健福祉課による5月19日の統計では、5歳以上のSD郡在住者のうち296万人以上 (94%) が少なくとも部分的にワクチンを接種しており、262万人以上 (83.3%) が2度目の接種を終えた

接種対象者2,264,730人のうち1,323,824人58.5%)がブースター接種を完了している。

また、5月14日に報告された郡内の検査数は合計9,611件で、新規陽性者の割合は7.3%

直近14日間平均の陽性率5.8%となっている。


カリフォルニア州公衆衛生局が5月21日に発表した最新データによると、SD郡内でコロナウイルス感染による入院者数は前日から1人増えて133人

21日の時点で入院している患者のうち、集中治療室 (ICU) で治療を受けているのは23人で前日と同数。

病院の空きベッド数は2202床増加した。


ワクチン接種の予約とロケーション確認は https://myturn.ca.gov/ ( カリフォルニア州公衆衛生局)、または coronavirus-sd.com/vaccine ( サンディエゴ郡保健福祉課) へ。



(2022年6月1日号掲載)