2023年2月4日
ラホヤショアーズ・ビーチの北に位置し、海岸浸食による断崖が絵のように美しいブラックズ・ビーチ。
地元メディアによると、北端のトーリーパインズ州立保護区にある有名なグライダーポート地点で
1月下旬に崩壊が発生した。
崩落は幅250フィート (約76メートル)、高さ25フィート (約7.5メートル) に及ぶとされ、崩落規模は15万立方メートルと推定。
報告を受けたライフガードが状況の監視を続けている。
この崩落による負傷者は報告されていない。
地元TV局に語った目撃者の話では、崩落現象は時間をかけて発生したことから、近辺にいた人々は危険が差し迫る前に現場を
離れる余裕があったという。
サーフィン愛好家の一人は「約10分間、崖の塊が岩棚に沿って落ち続け、その後、巨大な “山塊” がスローモーションのように
崩れた」と証言。
「ゆっくりと状況が変化した」ので、誰も被害を受けなかったという。
サンディエゴ州立大学 (SDSU) の地質学名誉教授パット・アボット博士は「今回の崩落はブラックズ・ビーチで発生した最大級の地滑りと言えるが、実は過去の崩落で残された部分が時を経て滑り落ちたもの」と説明した。
アボット博士によると、41年前にも同地域で大規模な崩落が起きていた。
1995年以降、サンディエゴ郡内では5回ほど海食崖の崩壊が起こり、1人~5人が死亡していると付け加えた。
高波による海食崖、崖底に食い込む荒波、重力の影響、砂浜の減少、高潮位、降雨量増などが危険度を増長する。
当局はビーチ崩落後の瓦礫 (がれき) 現場を封鎖し、シティズンズ・トレイルと合流する地点のラホヤ・ウォーキング・トレイルも閉鎖された。
*写真はイメージ
(2023年2月16日号掲載)