Wednesday, 03 July 2024

米国去ったメキシコ移民100万人超

米国去ったメキシコ移民100万人超

南の隣国からの大量流入に終止符?

2015年12月5日


immigrant-outflow米世論調査機関のピュー・リサーチ・センターは、メキシコ政府との合同調査で、2009~14年に米国を去ってメキシコに戻った移民やその家族が100万人超となり、同時期にメキシコから米国に入った移民約87万人を上回ったとの結果を発表した。

同センターのヒスパニック部門責任者ユーゴ・ロペズ氏はAP通信に、約半世紀にわたって続いていた、メキシコから米国への大量移民の時代は「終わりつつある」と述べた。

メキシコの移民が米国を離れて母国に戻る理由として、最も多かったのは離れていた家族と共に暮らすためで60%以上が理由に挙げた。

リーマン・ショック後、労働環境が悪化したことや、米国の国境警備当局による取り締まり強化も大きな要因だという。

48%のメキシコ人が米国での暮らしの方が母国より良いと答えたが、両国での暮らしは変わらないと回答した人が33%と、2007年に同じ回答をした人より10ポイント増加した。

1965~2015年の間にメキシコから米国に渡った移民は計1600万人以上と、他のどの国からよりも多かった。

2007年にピークの1280万人に達したが、その後は減少し続けている。



(2016年1月1日号掲載)