NY予備選に向けて2強始動、決戦ムード
“新局面” を迎えた大統領候補指名争い
2016年4月6日
大統領選の候補者選びは4月5日のウィスコンシン州予備選で民主、共和両党の先頭走者が敗れ、米メディアは6日、指名争いが「新局面」 (CNN-TV) に入ったと総括した。
暴言を吐いても支持が落ちない無敵ぶりを誇った共和党の実業家トランプ氏の勢いに陰りが見えた点が大きい。
次の焦点は19日のNY州予備選。
最大都市を抱える大票田で、共和党の代議員数は95人。
地元のトランプ氏は6日、決戦に向け現地入りし始動した。
州選出の上院議員を務めた民主党のクリントン前国務長官らも活動を本格化させる。
トランプ氏はこの日、NY近郊の集会で「メキシコ国境に本当の壁を建設するぞ」といつもの強気を見せつけた。
だが保守強硬派クルーズ上院議員にウィスコンシン州で敗れ、全米支持率で2人が拮抗する世論調査も出てきた。
クルーズ氏もNY入り。
テキサス州選出で大都市圏の既成支配層を批判して支持を広げてきた。
NY出身のトランプ氏は支持者を前に「クルーズ氏はNYを敵視している」と訴えた。
一方、クリントン氏の陣営も7日にNYで集会を予定。
獲得代議員数こそ下回っているが、勢いの衰えないサンダース上院議員もNY生まれをアピールして戦いを進める。
(2016年4月16日号掲載)