Thursday, 18 April 2024

J & J より他社製ワクチン推奨 米有識者委、血栓症受け

2021年12月18日

米疾病対策センター (CDC) の外部有識者委員会は12月16日、新型コロナウイルスワクチンに関し、ジョンソン・エンド・ジョンソン (J & J) 製よりもファイザーやモデルナ製の接種を推奨するとの意見をまとめた。

J & J 製で接種後の血栓症が予想以上に報告されたため。

今後、CDCが推奨の見直しについて最終判断する。

CDCによると、J & J 製を接種した後の血栓症54例確認された。

接種100万回当たり3.8例となる。

このうち9人が死亡しており、血栓症の発生、死亡とも30~40代の女性が多かった。


また、7月には米食品医薬品局 (FDA) が、同社製ワクチンの副反応に神経疾患のギランバレー症候群を発症するリスクが高まる可能性も示唆されているとして、ワクチンの説明文書に注意喚起を追加した。

ギラン・バレー症候群は、自分の免疫システムが手足など末梢の神経を侵し、運動障害や感覚麻痺 (まひ) が急激に進む病気。


12月16日の外部有識者委の会合では、未接種と比べればJ&J製を接種する利益は大きいものの、他国でも使用停止などの動きがあり、推奨について見直す時期だとの結論に達した。


J & J 製のワクチンは、新型コロナウイルスの一部の遺伝子を無害化した別種のウイルスに組み込む方式。

同じ方式の英アストラゼネカ製も血栓症が問題となっており、日本では対象を原則40歳以上とした。

ファイザー、モデルナ製は方式が異なる。



Picture:© 2021 San Diego County Regional Airport Authority



(2022年1月1日号掲載)