アマゾン牙城切り崩しへ
ウォルマート、通販強化
2020年6月19日
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スーパー世界最大手で「小売業の巨人」と呼ばれるウォルマートがインターネット通販事業の強化に向け、新興企業と相次いで提携している。
新型コロナウイルス感染症の流行で拡大が続く在宅消費の需要に対応。ネット通販業界に君臨するアマゾン・コムの牙城の切り崩しを狙う。
ウォルマートは新型コロナウイルスの感染拡大に伴う食料品や家庭用品の需要増への対応で、3月に15万人の従業員を募集したところ、応募者が100万人超に上り、1か月かからずに採用計画を達成。店舗や物流施設で5万人を追加で雇用することも明らかにした。
ウォルマートは15万人を採用する際に、従業員を一時帰休にしている70社以上の企業と協力。
新たな従業員は飲食店や接客業などの出身者が多い。
「われわれは中小企業に注目している」。
ウォルマートは6月15日、カナダのショッピファイとの提携を発表した。
2020年2~4月期に米ネット通販部門の売上高は前年同期と比べ74%増えた。
ショッピファイは通販サイトの作成や決済などを支援するサービスを手掛け、利用企業は世界で100万社を超える。
アマゾン以外の販路を求める中小企業からの支持が多く、「アマゾンキラー」の異名を取る。
ウォルマートはこうした中小企業を通販サイト「ウォルマート・コム」に呼び込み、品ぞろえを拡充する。
年内に1,200社をつなぐ計画だ。
5月下旬には、環境意識の高まりを背景に人気上昇中のスレッドアップと提携。
同社の中古ファッション通販サイトをウォルマート・コムとつないだ。
ファストファッションから高級ブランドまで元の価格の最大9割引きで販売され、景気悪化に伴う節約志向の広がりにも合致している。
ウォルマートは近年、オンラインのファッションブランドを立て続けに買収したが、ネット通販の強化には至らなかった。
アマゾン・コムも4月中旬、10万人の採用計画を達成し75,000人を追加雇用すると発表した。
積極的な提携でアマゾン包囲網を張り巡らす戦略が吉と出るか、市場は熱い視線を送っている。
(2020年7月1日号掲載)
新型コロナウイルス感染症の流行で拡大が続く在宅消費の需要に対応。ネット通販業界に君臨するアマゾン・コムの牙城の切り崩しを狙う。
ウォルマートは新型コロナウイルスの感染拡大に伴う食料品や家庭用品の需要増への対応で、3月に15万人の従業員を募集したところ、応募者が100万人超に上り、1か月かからずに採用計画を達成。店舗や物流施設で5万人を追加で雇用することも明らかにした。
ウォルマートは15万人を採用する際に、従業員を一時帰休にしている70社以上の企業と協力。
新たな従業員は飲食店や接客業などの出身者が多い。
「われわれは中小企業に注目している」。
ウォルマートは6月15日、カナダのショッピファイとの提携を発表した。
2020年2~4月期に米ネット通販部門の売上高は前年同期と比べ74%増えた。
ショッピファイは通販サイトの作成や決済などを支援するサービスを手掛け、利用企業は世界で100万社を超える。
アマゾン以外の販路を求める中小企業からの支持が多く、「アマゾンキラー」の異名を取る。
ウォルマートはこうした中小企業を通販サイト「ウォルマート・コム」に呼び込み、品ぞろえを拡充する。
年内に1,200社をつなぐ計画だ。
5月下旬には、環境意識の高まりを背景に人気上昇中のスレッドアップと提携。
同社の中古ファッション通販サイトをウォルマート・コムとつないだ。
ファストファッションから高級ブランドまで元の価格の最大9割引きで販売され、景気悪化に伴う節約志向の広がりにも合致している。
ウォルマートは近年、オンラインのファッションブランドを立て続けに買収したが、ネット通販の強化には至らなかった。
アマゾン・コムも4月中旬、10万人の採用計画を達成し75,000人を追加雇用すると発表した。
積極的な提携でアマゾン包囲網を張り巡らす戦略が吉と出るか、市場は熱い視線を送っている。
(2020年7月1日号掲載)