2023年8月8日
世界各地の猛暑は大規模な森林火災を続発させ、熱中症などによる死の危険も招いている。
国連のグテレス事務総長は7月末「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と警告、各国に気候変動対策の強化を求めた。
世界気象機関 (WMO) も7月を迎える以前に「今年7月は世界の平均気温が観測史上最高の月になる
見込み」との予測を発表していた。
ギリシャでは7月、ロードス島などで大規模な山火事が次々発生し、バカンスを楽しむはずだった
観光客らが避難を迫られた。
イタリアの首都ローマでは7月18日に41.8℃を記録し、過去最高気温を更新した。
米国は西部や南部の広い範囲で熱波に見舞われた。
アリゾナ州フェニックスでは7月中、1か月にわたって最高気温が43℃を超えた。
バイデン政権は全米各地の猛暑を受け、労働者を守るための警報を発令、雇用者への指導強化など安全策の徹底を発表した。
韓国では熱中症など暑さが原因とみられる5月以降の死者が今月上旬までに20人を超え、昨年同時期の約3倍となった。
各地で連日、30℃台後半の最高気温を記録し、韓国政府は警戒レベルを最高の「深刻」に引き上げた。
日本の気象庁は7月の平均気温が、平年を示す基準値 (1991~2020年の平均) を1.91℃上回り、統計を開始した1898年以降で最も高くなったと発表した。
東京都心では7月に猛暑日を13日観測し、同月の最多を更新した。
(2023年9月1日号掲載)