2022年12月2日
中間選挙の結果、来年1月の新議会で少数派となる下院民主党は11月30日、次期指導部を選出し、トップとなる院内総務に現在ナンバー5のハキーム・ジェフリーズ議員 (52) を選んだ。
民主、共和両党、上下両院を通じて黒人では初めての党トップが誕生した。
80代の3人が支えてきた党下院指導部は大幅に若返り、世代交代が進む。
ジェフリーズ氏は、約20年にわたり下院民主党トップを務めてきたナンシー・ペロシ下院議長 (82) の後継として手腕が問われる。
2024年大統領選と同時実施の次期下院選で多数派奪還を目指す。
満場一致で選出された後、記者会見したジェフリーズ氏は「下院民主党は労働者家庭や中産階級のために闘う」と述べた。
下院議長は多数派から選ばれるのが通例で、少数派の党トップは院内総務となる。
ペロシ氏は指導部を退いた後も議員活動を続ける。
下院民主党の次期指導部のナンバー2である院内幹事には女性のキャサリン・クラーク議員 (59)、ナンバー3の会派議長にはヒスパニック系のピート・アギラー議員 (43) が選ばれた。
ジェフリーズ氏はニューヨーク出身。
弁護士を経て、2007年にニューヨーク州議会議員に就任。
連邦下院議員に2013年に就任後、2019年から現在の指導部ではナンバー5に位置づけられている会派議長を務めている。
トランプ前大統領を厳しく批判する姿勢で知られ、2020年のトランプ氏のウクライナ疑惑をめぐる上院弾劾裁判では検察官役を務めた。
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(2022年12月16日号掲載)