女性と脳卒中(2014.4.1)
曽 碧光
米国中医薬研究所所長
1932年台湾に生まれる。
東京大学農芸化学修士、米国カンサス大学微生物学修士、東京大学薬学博士、 元米国コネチカット大学病理学助教授、第1 回世界中西医結合大会審査委員、セント・エリザベス病院 (ボストン) 筋ジストロフィー主任研究員、ドライ・アイ眼科研究所生化学顧問、元米国漢方研究所所長、現米国中医薬研究所所長。
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女性と脳卒中 |
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Q : 私は30歳の主婦ですが、医者から女性の脳卒中患者が増えているので、脳卒中予防に毎日81mgの低濃度アスピリンを服用するようにと指示されました。
しかし、アスピリンを服用していると胃の調子が悪く、痛むこともしばしば起こります。
アスピリンのような効果がある漢方がありましたら、お教えください。
血圧も脳卒中と関係が深いので注意するようにと言われていますので、血圧をコントロールする漢方もお教えください。
A : あなたの医者が言うように、米国で毎年起こる795,000ケースの脳卒中のうち53%は女性で、2009年における米国での脳卒中による死亡者128,842人の60%は女性であったと統計に出ています。
このように、女性の脳卒中による死亡率が男性より高い事実に基づいて、米国心臓学会は女性の脳卒中予防は54歳からという慣例を破り、女性は20代か30代から脳卒中の予防を心掛けるべきだと考え、この事を強調した新しいガイドラインを今年発表しました。
あなたの医者がアスピリンの服用と血圧の状態を日常気をつけるように指示したのは、このガイドラインによるものと思われます。
アスピリンが脳卒中の予防に使われているのは、抗凝血効果があるからです。
無論、抗凝血効果は血液の循環を良くすることにつながるので、血管を詰まらせるコレステロールのことも一緒に考慮に入れなければならないと思います。
従って、アスピリンに代わる漢方の選択として、抗凝血効果とコレステロール降下作用のある漢方が望ましいので、霊芝降脂健心湯が最適だと考えられます。
霊芝降脂健心湯の主要構成生薬である霊芝は、アスピリンのように抗凝血効果を持っているほかに、コレステロール降下作用と中性脂肪降下作用を兼ね備えています。
また、霊芝には血圧降下物質、血糖降下作用、抗酸化活性、インターフェロン誘起活性などが確認され、霊芝の多方面薬効の謎が科学的に解明されました(East-West Med. Digest 2, 1, 1990)。
その他の霊芝降脂健心湯の構成生薬の薬効は次の通りです。
丹参にはコレステロールと中性脂肪の降下作用および血圧降下作用があります。
山楂子、何首烏、沢瀉、黄精、枸杞子、桑寄生にコレステロールと中性脂肪の降下作用、降血圧、降血糖効果があります。
従って、霊芝降脂健心湯は構成生薬の総合的相乗効果でコレステロールと中性脂肪の降下作用を促進増強し、霊芝の抗凝血効果も合わせて、脳卒中の予防に優れた効果を発揮しています。
血圧のコントロールに総合降下湯がよく使われています。
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(2014年4月1日号掲載) |
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