Monday, 16 September 2024

1960年代のニキ・ド・サンファル

 魔的な無邪気さがあふれる彫刻 体験から迸る女性解放のメッセージ

 

Niki de Saint Phalle in the 1960s
2022/7/17 (日) まで
Museum of Contemporary Art SD, La Jolla
https://bit.ly/3MBbaa7

 

ニキ・ド・サンファル再考-60年代の初期作品から

GALLERY OBJECTIVE CORRELATIVEは、ロバート・ラウシェンバーグに引き続きニキ・ド・サンファルの映像を取り上げる。

60年代「射撃絵画」によってヌーヴォー・レアリスムのメンバーとされたニキ・ド・サンファル(Niki de Saint Phalle, 1930-2002)。

そこにはジャン・ティンゲリーやイヴ・クラインらが、またその周辺にはラウシェンバーグやジャスパー・ジョーンズなどがいた。

Who is the monster-you or me?

コントロールされない、不可解で破壊的な本能をそなえた人間を、自分をも含めて「モンスター」と呼んだニキ。ヌーヴォー・レアリスムとの関わりのなかからニキの芸術はどのように展開したのか。その半生と、作品の全貌を描き出したドキュメンタリー『ニキ・ド・サンファル-美しい獣(ひと)-』を観ることを通して、ニキの作品とその芸術観に新たなひかりをあててゆく。

■ニキ・ド・サンファル

1930年パリに生まれる。厳格なカトリック教育を受け、家庭や社会における抑圧と欺瞞のなかで神経衰弱に陥るが、絵を描くことで回復、芸術家になることを決意する。絵の具を埋め込んだレリーフを銃で撃つ「射撃絵画」によって注目される。続いて鮮やかな色彩と大胆なフォルムをもつ「ナナ」シリーズを発表。ティンゲリーとの合作である観客が体内に入れる巨大なナナ《ホーン(彼女)》は話題となる。1998年イタリアに彫刻庭園《タロット・ガーデン》を20年かけて完成。2002年アメリカ・サンディエゴにて死去。

 

1960年代のニキ・ド・サンファル
MCASDにて公開中

2022年4月9日~2022年7月17日

1960年代のニキ・ド・サンファル展は、フランス系アメリカ人アーティスト、ニキ・ド・サンファル(1930-2002)のこの重要な10年間の実験的作品を調査する初めての展覧会で、ヨーロッパコレクションからの多数の作品が米国で初めて展示される。

本展は、サンファルの作品の中で最も重要な2つのシリーズ、「ティル」(「射撃の絵」)と「ナナ」と呼ばれる女性の彫刻に着手した変革期である10年間を紹介するものだ。

本展では、戦後美術史におけるニキの位置づけを確認しつつ、パフォーマンス、参加型アート、フェミニスト・アートといった先駆的な作品や、大西洋を横断する数々のプロジェクト、コラボレーションに焦点を当てる。

1960年代のニキ・ド・サンファルは、この重要な時期に制作された絵画、アッサンブラージュ、彫刻、そしてニキ・チャリタブル・アート・ファンデーションとメニル・コレクション・アーカイブスのフィルムと写真による膨大な資料から構成されている。

Niki de Saint Phalle in the 1960s」は、サンディエゴ現代美術館のシニアキュレーターであるJill Dawsey博士と、メニルコレクションのシニアキュレーターであるMichelle White氏が共同企画を担当する。

チケット:
大人 $25
シニア $15
会員 無料