Friday, 29 March 2024

エンカウンター/ジェド・フィールディング

 快活で雄弁な庶民のスナップショット ナポリとメキシコで出会う繊細な心

 

Encounter: Photographs by Jed Fielding
2022/9/25 (日) まで
Museum of Photographic Arts
https://bit.ly/3xYipEW

 

ジェド・ロバート・フィールディング(1953年生まれ)は、シカゴを拠点に活動するアメリカのストリートフォトグラファーである。

イタリアのローマ、ナポリ、メキシコシティを中心に活動。

単行本は『City of Secrets: Photographs of Naples (1997)、Look at me: Photographs from Mexico City (2009)がある。

生涯と作品

マサチューセッツ州ボストンに生まれる。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで写真家アーロン・シスカードとハリー・キャラハンに師事し、1975年に美術学士号を取得した。

1980年、シカゴ美術館付属学校で写真家ケネス・ジョセフソンに師事し、美術修士号を取得。

イタリア、ペルー、スペイン、ギリシャ、エジプト、メキシコ、ポルトガル、米国などで撮影を行う。特にイタリアのローマ、ナポリ、メキシコシティーを中心に撮影している。

フィールディングの『秘密の街』について、評論家のヴィンス・アレッティはこう書いている。

「ナポリの市民は、おむつをした生意気な子供から老齢の男性まで、フェリーニの登場人物のようにフレームに入り込み、陽気で土臭いエネルギーに満ちあふれている。フィールディングは被写体と向き合い、抱き合い、映画のように直感的な場所の肖像を作り上げている」。

写真のキュレーターでありコレクターであるW.M.ハントは、この本について次のように書いている。

「ジェド・フィールディングは古いタイプの写真家であり、ビジョンとテクニックを持った写真家である。私は生涯で2度ナポリに行った。1度は船で、そしてさらに最後に、ジェド・フィールディングの驚くべき写真を通してだ」。

2009年にニューヨークで開催された『Look at me』の写真展の際、ニューヨーカーの批評[who?]はこう述べている。

「メキシコシティの学校で出会った盲目の子どもたちを撮影したフィールディングの写真は、フォトジャーナリズムによるマックレーキングの伝統に則ったものではない。ナポリの街角で撮った初期の素晴らしいシリーズと同様、これらのイメージは快活で、大胆で、直視できるものだ。被写体は哀れな犠牲者ではなく、暴れん坊で一見楽しそうに遊んでいる子供たちで、フィールディングの注意に好奇心と喜びをもって応えている。彼らは視覚的な世界から切り離されているかもしれないが、互いに、そして忍耐強い写真家との物理的な接触を楽しんでいるのだ。最高の作品は至近距離で撮影され、そのつながりは最も明確で、若い顔はもろく鮮やかな生命でフレームを満たしている」。

アンドレア・マイスリン・ギャラリー(ニューヨーク、2009年)、シカゴ文化センター(2009年)[6]、ベルソフォトギャラリー(東京、1999年)などで個展を開催。



ジェド・フィールディングのストリートポートレートは、被写体の生き生きとした生活の中にあなたを誘う。

至近距離で撮影された彼のポートレートは、従来のフォトジャーナリズムを超えた個人的な出会いのような親密な相互作用を感じさせる。

彼の好奇心旺盛な被写体は、互いに手を伸ばし合い、写真家にも手を伸ばしてくる。

本展では、フィールディングの初期作品と、イタリア・ナポリでの作品、そして、フィールディングの写真に焦点を当てたセクションをご覧いただける。

本展では、フィールディングの初期作品、イタリア・ナポリでの作品、メキシコシティで撮影した盲目の子どもたちの写真などを展示する。

また、展覧会に合わせて出版物も発行され、MOPAのショップで販売される予定だ。

この展覧会は、グールド・ファミリー財団、マッセイ・チャリタブル・トラスト、ガードナー・バイリンガル基金からの寛大な資金援助を受けて実現した。

また、サンディエゴ市とサンディエゴ郡からも資金援助を受けている。

 

◼︎ 入場料:無料。*ドネーションを奨励。随意の金額を寄付することで入館できる。