Wednesday, 17 April 2024

信仰美術

 1300-1800年の欧州絵画 理想主義 → 自然主義への変遷

 

Art of Devotion
展示中
San Diego Museum of Art
https://www.sdmart.org/exhibition/art-of-devotion/


中世初期からルネサンス、バロック時代にかけてのヨーロッパでは、芸術作品の多くはカトリック教会や裕福な貴族、王室のパトロンによって依頼されたものであった。

宗教法人は芸術家や建築家を雇い、大聖堂や修道院、病院などの礼拝所の建設や装飾を依頼した。

北欧では、1500年代に主流であったローマ・カトリックに対抗するマルティン・ルターの宗教改革が勃発し、世界貿易や科学の進歩により日常世界への関心が高まった。

その結果、1600年前後のヨーロッパ絵画は、ルネサンス期の理想主義から自然主義へと大きく変化する。

プロテスタントに対する教会の対応は「反宗教改革」と呼ばれ、ヨーロッパとアメリカ大陸の芸術動向に大きな影響を与えた。

1563年、トレント公会議において、プロテスタントの抑制のために芸術が大きな役割を果たすという統一戦略が示された。

絵画や彫刻は、物語の明瞭さ、感情移入のしやすさ、視覚的な美しさによって見る者を魅了し、信仰心をかき立てるようにデザインされた。

反宗教改革の代表的な画家は、ルーベンス、エル・グレコ、スルバランなどだ。

同展の説明文は英語とスペイン語で表記されている。

チケット:
大人 $20
シニア (65歳以上) $15
軍人 $10
学生 $8

 

Francisco de Zurbarán, St. Francis in Prayer in a Grotto, 1655. Oil on canvas. Gift of Conrad Prebys & Debbie Turner, 2014.132.