大自然の景観が生んだ特異性 カリフォルニア印象派の発展
Of Sea and Sand: California Paintings
展示中
San Diego Museum of Art
https://www.sdmart.org/exhibition/of-sea-and-sand-california-paintings/
カリフォルニアの海岸、山岳、砂漠などを描いたサンディエゴ美術館所蔵の貴重な作品や、地元アーティストによる風景画などを紹介する「Of Sea and Sand」展。
「カリフォルニア絵画」は私たちを取り巻く絶景について考えさせてくれる。
滑らかでゆったりとした筆致と光の変化を意識したカリフォルニアの風景画は、移ろいやすい一瞬の情景を伝えると同時に、永遠に変化しない大自然の畏怖を感じさせる、相反したイメージが混在している。
カリフォルニアの優れた地理的条件は、常に芸術家たちのインスピレーションの源泉になってきた。
彼らの多くは、印象派やポスト印象派のスタイルで作品を制作している。
19世紀末から20世紀初頭にかけてパリで誕生したこれらの美術潮流は、温暖な気候に恵まれ、目映い陽光に包まれた、地中海沿岸のプロヴァンスやコートダジュールなどのフランス南部地域の自然を題材とした作品に色濃く投影されている。
南カリフォルニアの特徴でもある海岸線を見下ろす崖、豊かに広がる松林などのダイナミックな地形は、南フランスと酷似している。
カリフォルニア在住者には見慣れた場所かもしれないが、無の境地で静かに作品を眺めていると、圧倒される景観のパワーに言葉をなくし、自分の立ち位置を深く問いかけずにはいられなくなる。
展示作品は随時入れ替わり、異なるアーティストが紹介されていく。
チケット:
大人 $20
シニア(65歳以上) $15
軍人 $10
学生 $8