米配車2社、待遇改善圧力に苦しむ

SD市長、仮命令の差し止め要求

2020年8月23日

配車大手のウーバー・テクノロジーズとリフトが、新型コロナウイルスの感染拡大で需要が激減する中、難しい課題を突きつけられている。

お膝元のCA州で、サービスの担い手である運転手の待遇改善を求める圧力が強まっているためだ。


「スイッチを切り替えるように一夜で処遇を見直すことはできない」。リフトは8月20日、運転手を「従業員」 として扱うよう求めるCA州上級裁判所による仮命令の効力発生期限が迫り、同日午後11時59分に同州でのサービスを一時停止すると発表。ウーバーも同様の措置が不可避とみられた。


サービス停止は市民生活への影響が大きいとして、サンノゼとサンディエゴの市長は仮命令の差し止めを要求控訴裁判所が期限延長を決定し、土壇場で一時停止は回避されたが、州内は一時混乱が広がった。


仮命令は州政府が起こした訴訟に伴う動き。CA州は今年1月、単発や短期で業務を請け負う「ギグワーカー」の権利保護を目指す新法を施行した。

両社が運転手を「個人事業主」とみなし、最低賃金の保障や失業保険などの負担を免れていると問題視している。


これに対し、両社はスマートフォンのアプリを通じてギグワーカーと乗客を有料でつなぐプラットフォームの運営者であり、運送業者ではないと主張。コロナ禍による採算の悪化に加え、社会保障などの負担が増えれば、事業が成り立たなくなる恐れがある。


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(2020年9月16日号掲載)