2021年10月21日
ホワイトハウスは10月15日、米国に空路や陸路で入国する外国人に11月8日から、新型コロナウイルスのワクチン接種完了を義務付けると明らかにした。
入国禁止対象外だった日本などは新たに接種義務が課され、規制が強化されることになる。
ワクチン接種義務化を軸とした入国政策が各国にも広がる可能性がありそうだ。
入国を原則禁止してきた欧州などからの外国人に対しては、接種を条件に緩和する形になる。
米国は現在、日本からの渡航や米国民の帰国も含む全ての入国者に対し、渡航3日以内の検査による陰性証明提出を求めており、ワクチン接種義務化後も継続する。
米国が外国人の入国を規制しているのは、英国と、欧州域内での出入国管理を廃止した「シェンゲン協定」加盟国 (ドイツ、フランス、イタリアほか)、中国、インド、ブラジルなど。
これらの国を過去14日間に訪れた外国人の入国を原則禁止している。
入国規制対象国からの渡航者増加を期待する米観光業界が規制緩和を求め、連邦政府に働きかけていた。
また米政府は、カナダとメキシコからの外国人入国に関し、観光や家族訪問など不要不急の場合でも陸路やフェリーでの入国を11月中に認める方針。
ワクチン接種完了が条件。
食品医薬品局 (FDA) の外部有識者委員会は10月15日、米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン (J&J) の新型コロナウイルスワクチンについて、1回目接種から2か月以上経過した18歳以上を対象に2回目の追加を支持する意見をまとめた。
FDAと疾病対策センター (CDC) が正式に推奨すれば始まる見通し。
J&J製はファイザーやモデルナ製とは違うタイプで、接種は1回が基本だが、効果が比較的弱いとされる。
FDA会合では 「そもそも2回打つべきなのではないか」 との意見も出た。
また、国立衛生研究所 (NIH) のチームが3社の製品について、追加接種で異なる製品を使ったケースの調査結果を紹介。
同一製品の場合と同等かそれ以上に抵抗力が回復し、安全性にも問題はなさそうだが、少人数対象の解析結果のため、さらに検証が必要としている。
バイデン政権は10月20日、5~11歳を対象とする新型コロナウイルスワクチン接種を11月に開始できる見通しを発表。
これにより約2,800万人の接種対象者が加わることになる。
FDAとCDCが児童への接種にファイザー製新型コロナウイルスワクチンの使用を承認するとみられ、ホワイトハウスは病院、学校、薬局、診療所など全米約25,000か所の接種会場を準備したことも明らかにした。
*FDAは10月26日、ファイザー製ワクチンの接種対象を5歳から11歳にも広げる案について議論を行い、賛成多数で可決した。1回の接種量は12歳以上の3分の1にあたる10マイクログラムで、3週間の間隔をあけて2回の接種が必要となる。正式に勧告されれば、11月上旬にも接種が始まる。
サンディエゴ郡保健福祉課は10月20日、Covid-19の新規感染者368人と1人のウイルス関連死亡者を報告した。
パンデミックが始まって以来、郡内の累積患者数は365,253人、死亡者数は4,170人となった。
入院したコロナ患者数は259人。
前日より7人減少し、そのうち集中治療室に搬送されたのは80人で、前日比1人減少。
報告された検査件数は合計12,351件で、直近1週間で新たに陽性となった割合は2.7%だった。
郡当局の報告によると、220万人以上のサンディエゴ市民のうち対象者の8割強が完全な予防接種 (少なくとも2回) を済ませており、サンディエゴ郡はカリフォルニア州および全米で最も予防接種を受けている郡の一つとなっている。
また、郡内の12歳以上の住民の89.2%に当たる250万人以上が部分接種を受けている。
最新統計では、郡内の死亡率 (1.1%)、ICU搬送率 (0.5%)、入院率 (4.9%) ともに10月1日以来変動がなく、ワクチン接種が高率を維持している効果もあり、郡全域において重症化が抑制されている。
サンディエゴ郡内のワクチン接種場所と受付時間は coronavirus-sd.com/vaccine へ。
(2021年11月1日号掲載)