2022年6月6日
日本政府は6月1日、新型コロナウイルスの水際対策を緩和し、1万人だった1日当たりの入国者上限を2万人に引き上げた。
検疫措置では、国・地域を感染リスク別に3分類し、ワクチン接種状況も踏まえ、入国時の検査や自宅待機を免除した。
検査と待機は入国者の約8割が免除される見通し。
外国人の訪日観光客の受け入れも6月10日に再開。
羽田など5空港のみ認めている国際線発着は6月中に新千歳、那覇両空港に広げ、仙台空港なども検討する。
日本政府は骨太方針案で「一日も早い経済社会活動の正常化」を掲げており、コロナ対策について松野博一官房長官は記者会見で「引き続き段階的な緩和を進める」と述べた。
3分類は、感染リスクが低い順に「青」が米国や英国など98か国・地域で、入国時の検査や自宅待機を免除。
「黄」は99か国あり、ワクチン3回目接種者のみ検査・待機が免除となる。
「赤」はパキスタンなど4か国で、検査のほかに、検疫指定施設や自宅での待機を求める。
成田空港では6月1日午前、海外からの便が次々と到着。
青の分類に当たる乗客は、検疫官らに携帯電話の専用アプリ画面を見せるなどしながら検査なく入国手続きを済ませた。
青のインドネシアからの便で着いた会社員・高頭英明さん (52) は「アプリを準備しておいたので、飛行機から降りて30分程度で到着ロビーに出られた。
まさかここまでスムーズだとは」と驚いた様子。
昨年9月の帰国時は、検査の結果待ちなどで約5時間空港に待機し、10日間ホテルで過ごしたという。
「外国人の受け入れも進めば経済が動き出す」と笑顔を見せた。
日本政府は、オミクロン株の感染拡大を受けた外国人の新規入国禁止を今年3月以降、段階的に緩和。
技能実習生らの入国を解禁するなどして1日当たりの入国者上限も段階的に引き上げ、4月10日からは1日1万人としていた。
バイデン政権の新型コロナウイルス対策チームのアシシュ・ジャー調整官は6月2日の記者会見で、生後6か月~4歳の子供へのワクチン接種を、食品医薬品局 (FDA) の外部有識者委員会が15日に審議すると明らかにした。
FDAが接種を許可すれば、1,000万回分を分配。
親が接種に連れて行きやすいよう、夜間などに対応する仕組みを作るよう各州に促している。
ファイザーは大人の1/10の用量で3回接種する臨床試験を実施。
大人に匹敵する免疫反応を起こすことができ、発症予防効果は80%との暫定結果を公表している。
また、モデルナが申請した生後6か月~5歳への接種も15日に審議する。
臨床試験では、大人の1/4の量を2回接種すると効果が見込めるとされた。
14日には6~17歳に対するモデルナ製の接種の可否も扱う。
米国ではオミクロン株の流行が峠を越えた2月までに、11歳以下の75%が感染したとの推計がある。
ただ、感染やワクチン接種をしても防ぎにくいとされる派生型「BA・2・12・1」の割合が増加を続けて感染者全体の6割に達し、新規感染者は1日平均10万人超になっている。
6月5日に発表されたカリフォルニア州の最新データによると、サンディエゴ郡のコロナウイルス感染による入院者数は、3人減って207人になった。
このうち集中治療室 (ICU) で治療を受けている患者数は28人で、4日の合計から1人減少した。
病院の空きベッド数は233床と2床増えた。
サンディエゴ郡のCovid-19陽性症例の週平均数は過去1か月で3倍以上になったと、同郡保健福祉課が先週発表した。
前週は8,854人、前々週は7,008人、先週は合計8,573人の新規感染が報告されている。
6月2日には、2月初旬以来最多となる1,620件の新規感染、ウイルスに関連する11人の死亡が明らかになった。
同郡の累積感染者数は792,777人、死亡者数は5,303人を数えた。
SD郡ではCovid-19のデータは月曜と木曜のみ報告されている。
ワクチン接種の予約とロケーション確認は https://myturn.ca.gov/ ( カリフォルニア州公衆衛生局)、または coronavirus-sd.com/vaccine ( サンディエゴ郡保健福祉課) へ。
(2022年6月16日号掲載)