SDの持ち家率、全米都市圏中ワースト5位
借家人受難、“住宅所有困難な街” 浮き彫り
2015年5月19日全米不動産業者協会 (NAR) が発表した統計によると、サンディエゴ都市圏の 「持ち家率」 は52.77%で、2010年以来1.17%低下し、全米100か所の主要都市圏中ワースト5位であることが明らかになった。
全米の住宅市場は2〜3年前から好転。
物件価格の上昇が続き、不動産所有者の資産形成を後押ししているが、借家人は利益を享受することなく、逆に住居購入の困難度が高くなっている。
NARによると、2010年から2013年の3年間にSD地区の住宅価格は平均95,241ドル (約1140万円) 高騰し、不動産を「持てる者」と「持たざる者」の “貧富の差” は4.56%拡大した。
SD地区における非農業部門就業者の平均時給は24.87ドル (約2,980円 = 4月統計)。
2011年同月と比較すると3セントアップしたが、平均時給の年間上昇率は1.8%~2.2%で、貧富の差の拡大率に賃金上昇率が追いつかない事実が浮き彫りにされた。
ここ数年、モーゲージレートは最低水準を示しており、中所得者層にマイホーム購入のインセンティブを与えた。
一方で、 SD郡における今年4月の借家・アパートの月額平均レントは1,630ドル (約195,000円) で前年同月比5.3%アップ。
やはり賃金上昇率を大きく上回っている。
(2015年6月1日号掲載)