イラク民間人殺害の海兵隊員に有罪評決
キャンプ・ペンドルトンの軍人陪審
2015年6月18日キャンプ・ペンドルトン (米海兵隊ペンドルトン基地) の軍人で構成される陪審は6月17日、2006年にイラク中部ハマンディヤで民間人を殺害したとして、主犯格の米海兵隊3等軍曹ローレンス・ハッチンス被告に対し、非計画殺人などの罪で有罪とする評決に達した。
米各メディアが報じた。
6月18日に量刑の審議が行われる予定。
ハッチンス被告は2007年に軍法会議で禁錮15年などの判決が言い渡され、その後刑期が11年に短縮されたが、手続きに問題があったとして判決が覆され、再審が行われた。
事件には同被告を含む海兵隊員7人と海軍兵士1人が関与。
8人は2006年4月26日、イラク中部のハマンディヤで、民家から男性を引きずり出し射殺。
その上で、男性を反米武装勢力に見せ掛けるため、遺体のそばに自動小銃カラシニコフとシャベルを置くなどの偽装工作をしたとされる。
シャベルは男性が道路で爆弾を仕掛けていたと上官に報告するためだったとみられる。
米メディアによると、男性は54歳で体が不自由だった。
事件後、親族らがイラク駐留の米軍当局に抗議した際、米軍側から事件を公にしないよう金銭提供の申し出があったとの情報もある。
(2015年7月1日号掲載)