カール・ビンソン艦載機の発着訓練
太平洋で公開、中国牽制、海自も参加
2018年3月17日
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米海軍は3月16日、沖縄本島から東南東沖の太平洋で、サンディエゴを母港とする原子力空母カール・ビンソンの艦載機の発着訓練を報道陣に公開した。
海上自衛隊のヘリコプター護衛艦「いせ」 (*写真) との共同訓練。
南シナ海に人工島を造成し軍事拠点化を進める中国を睨 (にら) み、日米の共同対処能力を誇示する狙いがあるとみられる。
全長約300メートル超の広大な空母の甲板から、轟 (ごう) 音や白煙とともにFA18戦闘攻撃機が次々と飛び立った。
EA18G電子戦機やE2C早期警戒機、MH60ヘリコプターなど、計約70機を搭載。
強い日差しの下、滑走路の周りで多くの米兵が慌ただしく作業した。
ともに空母打撃群を構成するミサイル駆逐艦「ウェイン・E・メイヤー」も訓練に加わった。
海自護衛艦「いせ」が空母の近くを航行する様子も確認できた。
カール・ビンソンは2月以降、訓練に先立ちフィリピンやベトナムへ寄港。
南シナ海の領有権を中国と争う両国との防衛関係強化をアピールしている。
報道陣を乗せて米軍嘉手納基地 (沖縄県) を離陸したC2輸送機は、約1時間半で空母に着艦した。
(2018年4月1日号掲載)