黒人死亡で非常事態宣言、暴徒化する抗議集会
NY、LA など 140 都市、SD ダウンタウン、ラメサでも
2020年6月1日
© David Odisho / Oakland, CA. May 29, 2020 / shutterstock.com |
© Justin Berken / Minneapolis, MN. May 26, 2020 / shutterstock.com |
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ミネソタ州ミネアポリス近郊で黒人容疑者が逮捕時に白人警官から暴行を受け死亡した事件をめぐり、ミネアポリスや州都セントポールで5月28日、抗議のデモ隊が暴徒化し、ワルツ州知事は非常事態を宣言、鎮圧のため州兵に動員を掛けた。
事件に絡み、ミネソタ州捜査当局は29日、殺人などの容疑で白人の元警官デレク・ショービン容疑者 (44) を逮捕。
だが、デモ隊は関係する他の元警官の処罰も求めており、沈静化する兆しはない。
死亡したのはジョージ・フロイドさん (46)。
ショービン元警官が25日にフロイドさんを詐欺容疑で逮捕する際、フロイドさんの首を膝で地面に押し付け、フロイドさんが「息ができない」と訴える動画がインターネットで拡散。
ミネアポリス市当局は関係する警官4人を解雇した。
29日の抗議デモはワシントンDC、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンディエゴ、オークランドなど、主要都市、中堅都市にも広がり、デモ隊の一部が警官隊と揉み合うなどした。
ミネアポリスでは夜間の外出禁止令を無視して集まったデモ隊が3日連続で暴徒化し、警官隊と衝突。デモ隊は警察署の窓ガラスを割って署内に侵入し、警官は全員、署から退避した。
デモ隊は署内の設備を破壊した上で放火、警察署からは大きな炎が上がった。
警察は催涙ガスやゴム弾で鎮圧を図ったが、治安上の懸念から消防が近づけない状態が続いた。
隣接する州都セントポールでもデモ隊が暴徒化し、数十か所で火の手が上がった。
抗議デモは28日、NYマンハッタン中心部のユニオンスクエア周辺でも行われた。
市民多数を警官隊が取り囲んで騒然となり、少なくとも40人が拘束された。
コロラド州デンバーでも数百人がデモ行進。
数発の銃声が響いたが詳細は不明で、逮捕者は出ていないという。
ジョージア州アトランタでは29日、デモ隊が警官隊に投石し、放火も起きた。
ケンプ州知事は非常事態を宣言、鎮圧のため州兵を動員した。
SD地区では30日午後2時頃、ラメサ警察署近くに約1,000人の抗議者が集結して事件への憤りを表明。
人種平等に基づく警察官の意識改革を求めた。
午後4時頃までは平和的に続けられていた抗議行動だったが、警戒態勢で待機する警察官たちに石やビンを投げつける者が現れ、警察側もスタンガンと化学刺激物で対応するなど、次第に危険な状況を呈し始めた。
午後8時前には暴徒化がエスカレートしてラメサ市庁舎内で火災が発生。
また、付設駐車場のトラック2台が燃え上がるなど、一時は騒然となり、付近道路の通行止め措置も取られた。
ラメサで抗議行動が先鋭化した背景には、地元警察官が一般市民のアフリカ系男性を2度にわたって暴力的に押さえつけ、その一部始終を捉えたビデオが5月27日に公開された経緯がある。
この警察官は男性から暴行を受ける危険性を感じて対応したと正当性を主張したが、黒人を中心に警察への不信と反発が強まっていた。(現在、この一件については調査中)
31日にはSDダウンタウンでも約1,000人が警察隊と揉み合い、略奪の容疑などで約100人が逮捕された。
SD郡は非常事態を宣言。
ラメサでは夜間外出禁止令が出された。
(2020年6月16日号掲載)
事件に絡み、ミネソタ州捜査当局は29日、殺人などの容疑で白人の元警官デレク・ショービン容疑者 (44) を逮捕。
だが、デモ隊は関係する他の元警官の処罰も求めており、沈静化する兆しはない。
死亡したのはジョージ・フロイドさん (46)。
ショービン元警官が25日にフロイドさんを詐欺容疑で逮捕する際、フロイドさんの首を膝で地面に押し付け、フロイドさんが「息ができない」と訴える動画がインターネットで拡散。
ミネアポリス市当局は関係する警官4人を解雇した。
29日の抗議デモはワシントンDC、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンディエゴ、オークランドなど、主要都市、中堅都市にも広がり、デモ隊の一部が警官隊と揉み合うなどした。
ミネアポリスでは夜間の外出禁止令を無視して集まったデモ隊が3日連続で暴徒化し、警官隊と衝突。デモ隊は警察署の窓ガラスを割って署内に侵入し、警官は全員、署から退避した。
デモ隊は署内の設備を破壊した上で放火、警察署からは大きな炎が上がった。
警察は催涙ガスやゴム弾で鎮圧を図ったが、治安上の懸念から消防が近づけない状態が続いた。
隣接する州都セントポールでもデモ隊が暴徒化し、数十か所で火の手が上がった。
抗議デモは28日、NYマンハッタン中心部のユニオンスクエア周辺でも行われた。
市民多数を警官隊が取り囲んで騒然となり、少なくとも40人が拘束された。
コロラド州デンバーでも数百人がデモ行進。
数発の銃声が響いたが詳細は不明で、逮捕者は出ていないという。
ジョージア州アトランタでは29日、デモ隊が警官隊に投石し、放火も起きた。
ケンプ州知事は非常事態を宣言、鎮圧のため州兵を動員した。
SD地区では30日午後2時頃、ラメサ警察署近くに約1,000人の抗議者が集結して事件への憤りを表明。
人種平等に基づく警察官の意識改革を求めた。
午後4時頃までは平和的に続けられていた抗議行動だったが、警戒態勢で待機する警察官たちに石やビンを投げつける者が現れ、警察側もスタンガンと化学刺激物で対応するなど、次第に危険な状況を呈し始めた。
午後8時前には暴徒化がエスカレートしてラメサ市庁舎内で火災が発生。
また、付設駐車場のトラック2台が燃え上がるなど、一時は騒然となり、付近道路の通行止め措置も取られた。
ラメサで抗議行動が先鋭化した背景には、地元警察官が一般市民のアフリカ系男性を2度にわたって暴力的に押さえつけ、その一部始終を捉えたビデオが5月27日に公開された経緯がある。
この警察官は男性から暴行を受ける危険性を感じて対応したと正当性を主張したが、黒人を中心に警察への不信と反発が強まっていた。(現在、この一件については調査中)
31日にはSDダウンタウンでも約1,000人が警察隊と揉み合い、略奪の容疑などで約100人が逮捕された。
SD郡は非常事態を宣言。
ラメサでは夜間外出禁止令が出された。
(2020年6月16日号掲載)