トモダチ作戦の被曝基金訴訟

 

トモダチ作戦の被曝基金訴訟

SD連邦地裁が却下、控訴裁でも

2020年5月28日

東京電力ホールディングスは5月27日、東日本大震災の支援活動「トモダチ作戦」に参加した米空母の乗務員らが福島第1原発事故で被曝 (ばく) したと主張し、医療費などに充てる基金創設を東電に求めた訴訟で、米国の控訴裁判所が請求を却下したと発表した。

決定は5月22日付。

239人の原告は2012年12月、サンディエゴの連邦裁判所に提訴。

2019年3月に請求が却下されたため、不服として同年4月に控訴した。

原告は198人で、10億ドル (約1096億円) の基金を求めていた。

東日本大震災後、乗組員らは米軍による被災地支援の「トモダチ作戦」で急派され、搭載機が発着する飛行甲板などで作業していた。

原告側は、東電が米軍や市民に対し、事故で放出された放射性物質の危険などについて「事実と異なり、誤解を招く情報」を広めたと主張。

米軍側は安全だと信じてトモダチ作戦を遂行したため、乗組員が被曝し、がんのリスクが高まったとした。

東電は「当社の主張が認められたと理解している。

決定内容を確認し、真摯 (し) に対応していく」とコメントした。

トモダチ作戦をめぐっては、今回の訴訟とは別に審理中の事案が1件あるという。


(2020年6月16日号掲載)